「どんだけ「仲良し」なのか。」SCOOP! しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
どんだけ「仲良し」なのか。
どこぞのラジオ映画批評が本作の、リメイク元の作品を語るに終始して、どんだけひどい映画を「語らずして語っている」。
福山雅治氏がもうこういう役がやりたい、というのと、製作委員会の「無難な」策と大根監督のちょっと「ツウ」な部分がうまく絡み合ったかと言うと、全くそんなことはない。
結局は「アイドル映画」にしたかったのね、というのが鑑賞前から透けて見えており、客足もやっぱりの「今更な中年アイドル」映画に対して、「閑古鳥」。
「シン・ゴジラ」「君の名は。」とそれぞれピン・ポイントに狙ったコアな作品が意外に万人の関心を得ることとなった一方、この「万人のもとアイドル」が出た映画は、今年の邦画界のいいムードを引き下げちゃったなあと思ってしまうほど、悲しいデキ。
いや、ひょっとしてワザとなのか?
SCOOP!
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タイトルが妙にダサい。
本作ダメなところはたくさんあるが、何といっても話がつまらない。
そして、主人公のキャラクターがめんどくさい。というか、福山雅治氏がなんとなくめんどくさい、というべきか。
汚れ役、というのは昔からカッコイイ役である。
それをまあ、実にかっこうよく撮ってしまうのだから、もう濃くて濃くて。さらにシモいセリフとあの調子でしゃべるものだから、まあ、めんどい。
映画は、リリー・フランキーと楽しい絡みを見せたかっただけにしか思えないし、特にラストの展開は、リリー氏に「発射されて果てる」なんざ、どんだけ「仲良し」なのか。
二階堂との「どんだけくさい」ラブシーンや、吉田羊と主人公の関係なんかより、遥かにこっちが福山氏の顔じゃね?と思えるほど。
これは明らかに狙っている。
設定も、ベテランと新人とのバディ・ムービーとしても魅力がないし、序盤のカーチェイスも中盤の珍騒動も恥ずかしくて見てられない。
追記
福山雅治氏が、ちょび髭はやした、ホモの詐欺師みたいな役をやってくれたら、ぜひ観に行くよ。