劇場公開日 2016年10月1日

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「実に面白かった、ゴシップ誌を思わず買いたくなってしまう映画でした」SCOOP! スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0実に面白かった、ゴシップ誌を思わず買いたくなってしまう映画でした

2016年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

チャラ源に静に野火って、三人合わせたらまるでドラえもんの源静香と野比のび太じゃないですか。
そう考えると、チャラ源と静が深い友情に包まれているのも妙に納得、そして静ちゃんとのびちゃんの関係性も・・・。
と言うのはまあ冗談として、映画自体は実に面白い映画でした。
冒頭、いきなりあえぎ声から始まったのはちょっとびっくりでしたけど、いつもの福山映画とは一味違うと先制パンチを浴びせる意味では、なかなか面白みのあるオープニングシーンでしたね。

ちょっと臭そうな匂いがこちらにも漂ってきそうな出で立ち、やさぐれ感、まあイケメンは隠せない事実でしたが間違いなく今までに見たことのない福山雅治ではあったかと思いましたよ。
下ネタばかり話すところは素に近いようですし、歌手・俳優の他にもう一つの顔がカメラマンであることから、ある種この役はお手の物だったでしょうか、でも福山が話すのとリリー・フランキーが話すのでは、同じ下ネタでも何か違いますよねぇ、リリー・フランキーが話すと妙にリアルで変態チックで。

前半は下ネタ福山と新人・二階堂のびちゃんのバディ・ムービーと言うか、師弟物語が、大根仁監督お得意のスピード感も相まって、とにかく面白かったです!
静曰くドブネズミ以下な週刊誌記者のスクープ現場を疑似体験しているようで、スリル満点、花火等のエンタメ仕様な演出も最高でした。
最初はこの仕事を蔑んでいた野火が、徐々に嵌っていき、記者として成長していく様子も見応え十分でした。
勿論見た目も変化していきましたけど、その辺りは二階堂ふみの演技力あってこそだったとも言えましょうか。
たとえ低俗なゴシップ記事だとしても、記者やカメラマンにはそれぞれ意地がある、そして技術がある、何か見直しちゃいましたこの職業、と言うか元々ゴシップ雑誌大好き人間なんで(こう言う風潮に警鐘を鳴らされてもそう言う性分なんだから仕方ない)、ホントは元から蔑んではなかったですが。

そんな感じで何やかんやあってのラストの展開は、これまた衝撃的でしたね。
クライマックス前の大騒動がちょっと微妙に感じたので、尻つぼみパターンかと油断していたから尚更ビックリ。
リリー・フランキーの怪演と一言で言ってしまえば簡単ですが、今までのこの手のキャラとは一味違う、妙なリアルさを感じました。
そんな中にもチャラ源と静の哀愁漂う友情が垣間見れたりと、なかなか味のある作風&衝撃展開でしたね。
脇を固めた吉田羊&滝藤賢一も素晴らしかったし、泣けました!
ところで斉藤工が演じた不倫議員は、偶然かもしれませんがみや○き元議員に風貌が似てましたね、ナイスキャスティング、そして護あさなの桃パイ最強でした。

スペランカー