「絶賛されていますが…」美女と野獣 みさんの映画レビュー(感想・評価)
絶賛されていますが…
まず良い点としては、映像が綺麗であること。
村や野獣の城などの再現度や、ベルのドレスの魅せ方などは満足でした。
しかし、ストーリーが別物です。
まずラストシーンで呪いをかけた魔女が現れる場面。
バラの花びらが落ちるまでにベルが愛を告白して呪いが解ける、という物語の大切なラストシーンですが、映画では花びらが落ちてしまったが魔女が呪いを解くという謎なストーリー展開へ。
間に合ってないけど本当にこれでいいんでしょうか。これでは愛の力ではなく魔女の力で魔法が解けただけです。謎です。
また、ベルが早々に野獣の正体が王子である事を召使い達から聞いています。が。
人間と知らずにそれでも野獣を愛する。見た目ではなく中身こそ本質だということをベル自身が見抜く事がこの物語の重要な部分。
王子という事をネタバレする意味はなんなんでしょうか。
またこの事をベルが知っているが故、野獣が王子に戻っても(上の魔女の件と相まって)全然感動がありません。
アニメの「ベル、僕だよ」「あなたなのね!」という感動のラストシーン部分がない。まさか王子だったなんて、みたいな驚きがない。だってベル知ってるし。戻った…!くらいにしか思わないでしょうね。
一応アニメに沿って瞳の色が映る描写を入れたものの、上記のおかげで無意味に。
さらに残念なのが図書館含め本のシーン。
アニメでは野獣がベルの事を想い図書館をプレゼントするがその描写が全くと言っていいほどなし。
「たまたま」ベルの好きなものたったのではなく、あの人を思いやる事の苦手な野獣がどうやったらベルに喜んでもらえるだろうと召使い達とともに悩み、図書館をプレゼントするという事こそが大切なのに…。
また、ベルの好きな本を読めるようになりたいと野獣が読み書きを勉強していくはずが、そもそも映画の設定では野獣が王子としての高等教育を受けて育っており、字が読める。本を読める。覚えている。なぜ。
この無駄にハイスペックな野獣のせいで、野獣からベルに歩み寄ろうとする描写が失われており残念極まりないです。
他にもこのような、意味の損なわれるようなストーリーの変更が度々あり、残念ながらそれこそ見た目ばかりで中身の伴わない物語になってしまっているように思われます。
私も皆さんが大絶賛しているのに、何だかモヤモヤした感じがしてました。
あなたのレビューを見て全くその通りだと思いました。
また、あそこまでガストンを悪者にするのもわざとらしく感じました。
アニメの実写化をアニメファンはどう思うのだろうか?日本も同じ現象だけど。
それにレビューを見ると、「エマ素敵」「映像が良い」ばかり。肝心な内容についての感想が少ない。ミュージカル映画って、内容はどうでもいいのかな?確かに花びらの意味がなくなったし、老婆があの女性?野獣だった城主と村人が突然仲良くなる?野獣が反省した根拠は?マッケラン、マクレガー?、トッチ最後のシーンは、もうハチャメチャ?勝ってにやってくれ?多少IMAX、3Dに興味があったのでそれに集中していたが、描き方が少し乱暴。