「エマ・ワトソン力にひれ伏す」美女と野獣 あだじぇっとさんの映画レビュー(感想・評価)
エマ・ワトソン力にひれ伏す
ワトソン自らが引き寄せたベル役。
アニメ版と同じ年月を歩んできた若きヒロインは、アニメよりもさらに一歩進んだ聡明で思慮深くかつ勇敢な女性像を描いてくれました。
脇も豪華
まず、ケビン・クラインがベルの父親役であることに喜ぶ。
オリジナルよりも知的で教養のある父親像に広げてくれる。(そこに「幼いときに亡くした母」というカギが加わって、ベルと王子のキャラクターに厚みが出ている)
歌巧者な配役でもあり、ガストン&ル・フゥの巧さ、 Mme.グランドローブの美声は耳福とでも言うべきか。
フランス訛りに苦労したらしいがマクレガーのリュミエールと、マッケランのコグワーツの対照はオリジナルのまま明るく楽しい。
ポット夫人のエマ・トンプソンの温かい台詞が優しく沁みる。
映像は、まぁCG力技だが、フランスの村 Conques や ポルトガルの世界遺産 Coimbra大学の図書室などをモデルにしているそうで なるほど奥行きがある。
なによりも音楽。
新曲を加え オリジナルの詞も練り直し、演奏アレンジもふくらませて、素晴らしいミュージカル映画になっている!
ああ、ららはなんだったの?
ところどころで立ってくるソロ楽器の音色も素晴らしい。
1億6000万ドルというミュージカル映画にしては最高の額をかけただけのことはある♪
この映画のアイコンでもあるボールルームシーン、ベルの黄色のドレスは、王子役の ダン・スティーヴンスの小さいお嬢さんのスケッチがモトらしい。
スティーヴンスが家にワトソンを招いたときに、ハマイオニが遊びにくる!と大喜びしたお嬢さんがいくつも描いたベルのドレスのスケッチを、ワトソンがデザイナーに見せ採用されることになったんだそうだ。
よき物語の環がつながっていくエピソード♪