「VR」ジャングル・ブック U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
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もはや、現実とCGの区別がつかない。
空前絶後のヴァーチャルリアリティ。
動物がCGなのは分かる。
では、その動物が踏みしめる大地は?
なぎ倒される草は?
揺れる枝は?
時折、落ちる影は?
あの空間のどこからどこまでが「現実」なのだろうか?
そして、終始裸足で走り回る主人公。
半ズボンのような布切れしか巻いてない。
体に当たる木の枝や岩肌からも痛みを感じない。
勿論、足の裏からも。
それらしきシーンもありはするが、それ以外の所は全部、後から付け足したって事になるのだろうか?
もしくは靴を消したのか?
空間をも構築して世界を創造してた。
人工物を書いてるわけじゃない。
樹であり、土であり、花であり、水であり。
もっと言ってしまえば、光であり風なのだ。
生身の被写体…いわゆる処理を施されない被写体は彼だけなのだろう。
不自然でない事が何より不自然で、その空想と幻想を現実に橋渡ししているのも、唯一、彼なのだ。
…感服する。
これを渾身と言わずして、何を渾身というのだろうか…。
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