「If you need us, if you need me, l'll be there. ヒーロー同士の対決を描くキャプテン・アメリカの第3弾!」シビル・ウォー キャプテン・アメリカ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
If you need us, if you need me, l'll be there. ヒーロー同士の対決を描くキャプテン・アメリカの第3弾!
思えば2014年のアメリカ/サンディエゴでのコミコンだったでしょうか、一番最初に「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」の制作が発表されたのは。「シビル・ウォー」と言えばマーベル・コミックで2007年(「アイアンマン」第一作公開よりも前)にあったマーべル・ユニバース最重要クロス・オーバー作品で、原作では100人を超えるヒーロー&ヴィランが敵味方入り乱れて激しい戦闘を繰り広げます。それをキャップ(キャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャーズ)の呼び名)単独の映画でやって大丈夫なのかアメコミファン的には不安にもなったものですが・・・実際観ると、とても面白かったです!!やー、ルッソ兄弟監督スゲェわ。よくまとめた。
話は「スーパーヒーロー登録法が作られ、それに参加するかどうかでヒーローが分断される」という原作の骨子を踏まえつつ、そこに家族愛や友情の為それぞれの敵味方に分かれていく各人の行動を説得力を持ってストーリーに盛り込んであります。
原作ではヴィラン顔負けの悪どい設定だったアイアンマン(トニー・スターク)が映画版だと随分と切ないキャラになっている!そりゃウィンター・ソルジャー(バッキー・バーンズ)に怒るよ!!そしてバッキーとの友情を捨てきれないキャップ。自分の信じる正義の為にトニーと対立していきます。元々反体制側の人間のトニーが登録法を擁護する側に、軍隊などの体制側の人間だったスティーブが反登録法側になっていくのもこの物語の面白さの一つですね。
しっかし、この対立状態にアべンジャーズを追い込んだジーモ、原作のバロン・ジーモが元になっているとは思えない賢さ!!名前以外は別人です。このジーモの復讐の動機が今作品のテーマになっています。
原作で一時期結婚していたヴィジョンとスカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)、前作「エイジ・オブ・ウルトロン」でも最後にヴィジョンがワンダを助けていましたが、今作でもヴィジョンがワンダに料理作ってあげたりしています。なんだか微笑ましい(^^)
原作の「シビル・ウォー」の時期は死んでた(?)ホーク・アイ(クリント・バートン)もしっかり活躍していましたし、ブラック・ウィドゥ(ナターシャ・ロマノフ)もキャップとの友情の狭間で悩んだすえの最後の行動は良かったですね。
初登場黒人枠のブラック・パンサー(ティ・チャラ)も最後で美味しい所持っていきます。2018年公開予定の単独映画にも期待が持てます。三代目スパイダーマン(2017年単独映画公開)も若く、戦闘中に良くしゃべる姿が原作っぽかったです。「「帝国の逆襲」っていう昔の映画で・・」「昔!?お前いくつだよ!」ってやり取りが楽しかったですね。
そしてアントマン(スコット・ラング)はまさかのジャイアントマン化!!コミックでは良くやっている事なのですが、正直ジャイアントマンを映画で観れる日が来るとは思いませんでした。2018年公開の「アントマン&ワスプ」も今から楽しみです。
ちなみに最後の戦いでのキャップが楯を両手に持ってアイアンマンの手の平から出るリパルサーを食い止める横からの構図はコミックそのまんまです。知っている人にはたまらないファンサービスですね☆
もちろんマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)なので原作とかなり変わっていますが、映画版も間違いなく面白いです。キャップの投降という形で終わった原作よりも観終わった後のモヤモヤ感は少ないですね。
第13作目にもなるともはや登場人物の名前を連ねてるだけでも知らない人は混乱しそうなMCUですが、しっかり付いて行っている人にはこの上なく面白い、大きな転換点になる作品でした。さぁ、お次は「ドクター・ストレンジ」だ!!