ロブスターのレビュー・感想・評価
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独特な雰囲気と世界観
個性的すぎます。でも面白かった。
スリスリされてるコリンファレルが哀れだったけど笑
夜の営みの場面も淡々として、奇妙な音楽。。。
独身の辛い現実。でも幸せの形はそれぞれだなーと思いました。
わたしなら猫になりたい。
「動物になるんだったらロブスターになりたい」 ぶっ飛んだ設定、世界...
「動物になるんだったらロブスターになりたい」
ぶっ飛んだ設定、世界観、均一で不気味な画面作り、キューブリックを彷彿とさせる作家性の強い作品だった。ヨルゴス・ランティモス監督の作品は「籠の中の乙女」に引き続き2作め。
独身であることが罪という設定はリアリティがあるし、ユニークで面白い。動物にされるというのも皮肉が効いている。ただこの世界観を理解するのに時間がかかる上、登場人物みんながこの世のものではないような不気味な雰囲気なので少し乗りづらい。コメディということもあり「いやいやそれはないでしょ」というツッコミはナンセンスだと釘を刺されているような感覚もあった。実際見ているとツッコミたくなるようなシーンはたくさんあるのだが「いや、そういう世界観だから」で一蹴できるようにされているような気がして少しむず痒い。
監督はきっと型にハマったことや、世間に蔓延る歪んだ恋愛観が嫌いなんだろう。そのドロドロしたエネルギーをもろに作品にしたって感じ。作家性の強さ故観る人は選ぶと思うが観て損することはない映画だった。ラスト海の音で終わるのが秀逸だった。あの映画における共通点から恋愛に発展するという価値観そのものをぶち壊して「そんなんバカバカしい」と海に向かう主人公が想像できる。それとも彼はロブスターになったのだろうか?
ハマる人はハマる
ストーリー
ああこんなシュールコメディ観たかった!後半からガラッと変わる環境も飽きさせない1つ。長いとは思っちゃったけど楽しんで見れた。まあ絶対想像つかないオチになっているし、ラストの方は切なさすら感じた。
キャスト
コリンファレルの演技の幅を見せつけられた感じ。身体もあんなんだったっけ?っていう。あんな役も出来るんですね〜。今作ってみんなイメージとは違う役を演じてたように思える。ベンウィショーにしろレアセドゥにしろ。レアセドゥいつ出てくんのって待ってたら出てきた。死んだふりするシーンとか面白かったですね。レイチェルワイズもあんな可愛いんだなあ、、。と、ホテルのメイドさん可愛かったけど誰なんだろう、、。ダンスシーンとか凄かったなあ。
監督
なんかウェスアンダーソンのさらにダークって感じ。
孤独と愛と矛盾。
つまらなかった
恋愛文化の構造をシュールに壊す試み。
キャストが好みで、設定が面白くって興味があったけれども、シュールすぎてついていけへん系だったらどうしようと思っていました。しかも公開館すくなかったんで、見逃していました。
そんな折、行きつけの映画館でなんと会員限定で無料上映してくれるってことで、それなら、と思い、観てきました。2017年3月のことです。
結果、これ結構あたし好き、って感じでした。
あらすじを引用しますと以下の感じです。
独身者は身柄を確保されてホテルに送り込まれ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、動物に変えられて森に放たれるという近未来。独り身のデビッドもホテルへと送られるが、そこで狂気の日常を目の当たりにし、ほどなくして独り者たちが隠れ住む森へと逃げ出す。デビッドはそこで恋に落ちるが、それは独り者たちのルールに違反する行為だった。
(引用終わり)
もうちょいあらすじ補足しますと、独身者のホテルにずっといる方法もあるんです。
それは、ゲリラ化している独身者を麻酔銃で狩った人数が、
残日数に加算されるため、ずっと狩り続ければパートナー選び中として、ホテルにいられます。
また、一応、なる動物が選べるみたいです。タイトルのロブスターはデビッドがなりたい動物です。
デビッドが連れている犬は彼の兄です。デビッドは結婚していましたが、ほかの相手を見つけた妻に捨てられ独身者ホテルに入れられるんですね。
まあ、私がこの世界にいたらば、確実にホテルにほりこまれます。そして、足の悪い男のように自分を偽ってカップルになるか、デビッドのようにゲリラ化するかを選ぶしかなくなり、逡巡の結果デビッドの道を選ぶ気がします。あるいは、あきらめて猫にでもなるかな。
ホテルのルールはひどくって、自慰禁止だけど、セックスは出来なくちゃいけないからメイドにおしりを擦り付けられ勃起力を日々確認される(描かれなかったけど女性はどうやって確認されてたのだろうか…)。自慰をしたら食堂で、トースターで手を焼かれる。狩りが苦手で日数を延ばせない足の悪い男は、自分を偽りカップルになる。デビッドもそうしようとして、冷徹な女に近づくが、冷徹な女に兄である犬を殺されて、ホテルを抜け出すんです。
そうして森の独身者に仲間入りするんだけど、独身者レジスタンスもいろいろルールがあって、恋愛禁止。
確かセックスもダメだったような。欲望は己で処理せよ、ということにやたらと厳格なわけです。
そんな中、近視の女であるレイチェルワイズと惹かれあってしまうんですね。
レジスタンスの活動費用はリーダーであるレアセドゥの両親から盗んでんのかもらってんのかしらんが、得ているようで、
レアたちはカップルを演じて表社会の両親に会いにいくんです。
で、デビッドと近視の女は夫婦設定なので、演技しつついちゃつきすぎてしまうんですが、その辺が面白くって。
あと、パートナー探しホテルにテロを仕掛けるんですが、
そのテロが、パートナー同士のきずなが所詮欺瞞だらけだって
ことを暴露して関係を壊しにかかるという、悪趣味かつ、胸のすくような痛快さがあり面白かったです。
近視の女との関係が、レアセドゥにばれて、近視の女は罰として失明されられます。その報復にデビッドはレアを犬のえさにします。そして、町へ逃げた二人はダイナーにいて、
デビッドは自分も失明しようとしますが、できる?できない?というところで終わります。
多分デビッドはできません。
そしてロブスターになるのかなと思いました。
なんで自分も失明しようとしたのかは忘れましたが(だめじゃん)、結局そんなに愛してないんですよ。禁止されてることがちょっとしたくなった、はしかのような恋をした程度なんかなと。あるいは、性欲に突き動かされたとかそんな程度。
我々が愛だなんだともてはやしているものは、所詮この程度のもん。そんな風におもえ、痛快痛快と思った次第です。
レアセドゥがメイドのかわいこちゃんとレズカップルっぽかったし、みんな勝手で無意味にストイックで、面白いなって思いました。
映画冒頭で、多分ホテルにいた冷酷な女が、牛を撃ったのは、
あれはなんなんでしょうね。元夫?
結局、自分本位。
男女の痛い恋愛模様、人間模様を突飛した設定で描いた作品。
独り身の人間が迫害される世の中、妻から捨てられた主人公はある施設に入る。そこでは、《45日以内にパートナーを見つけなければ動物にされる》というルールがある。45日という期間は、《狩り》で捕獲した独り身の人間の数の分延長することができるらしい。
まず、この設定がおもしろい。この作品に入り込めるかははここで分かれると思うのだが、わたしはこのシュールすぎる世界にとても引き込まれた。
パートナーと結ばれるために《共通点》をつくりだし見事結ばれ施設卒業が近い友人に触発されて、無理矢理《共通点》を演じる主人公はそれが原因で悲劇にあってしまい、すべてが馬鹿馬鹿しいと施設から脱走するもの、その先で出会った《独り身族》の中の女性と恋におちる。
人という生き物のは、やってはいけないことに燃えるものだ。
《独り身族》のルールを破ったふたりは、もちろんそれ相応の罰を受けることになる…
結婚しないやつはダメだみたいな世の中を描きながら、結婚なんて恋愛なんて馬鹿馬鹿しいという皮肉が込めてるのがこの作品の魅力だと思う。
演者が全員素晴らしく、舞台設定、スローモーションとクラシックを使った映像も素敵。
とてもおもしろかった!!!
レイチェルワイズはやっぱり可愛いし、レアセドゥはこういう役似合うよね。
常識
男と、女
2つのディストピア
結婚することも独身でいることもディストピアな世界。極端〜。
これ、パンフがあったら是非読みたい。監督の意図が知りたいよ。すごく興味をそそられた。
錚々たる俳優達に渇いた美しい映像、音楽も素敵。
で、私はロブスターになったと思う。だから最後は波の音。語り部は近視の女なのさ。
不条理であるということ。
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