劇場公開日 2016年2月27日

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「ディズニークオリティで歴史的救出劇を目撃」ザ・ブリザード Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ディズニークオリティで歴史的救出劇を目撃

2016年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

単純

興奮

劇場予告編で、
「ブリザード」という安直なタイトルから
苦手な海難パニックものだとスルーしましたが、
後から実話だと知って食指が動きました。

アメリカ沿岸警備隊史上、
最も過酷だった救出劇。
厳寒で凄まじい嵐の中、
真っ二つに割れたタンカーへ、
たった4人で救出に向かった男たちのお話。
これはきっといい映画かもと、
直感がはたらきましたよ(笑)

割れたタンカー船が
持ちこたえたのも、
小型救助船で10mの大波に
怯まなかったのも、
決して諦めない2人の男の
勇気あふれる判断があったから。

もっともディズニーっぽくない(笑)
物静かな主人公がよかった。
人間味ある葛藤が繊細に描かれ、
ただのヒーローものにはないリアリティが、
全編にあふれています。
史実ものの醍醐味ですね。

テーマは、「希望と幸運」。
どんな困難でも、希望を持って立ち向かえば
度重なる幸運を引き寄せ、
奇跡が生まれる。
それが実話なんだから、
説得力は凄まじいです。
静かな男たちの信頼関係に、
心震えました。
ああ、仕事でもこんなチームを
作りたいなぁ(笑)

嵐の海の怖さは、
見たことのないクオリティ。
さすがディズニーの真骨頂です。
主観的に映されていく、
高波を超えていく小型船も、
自分が海原の中に放り出されたよう。
最新技術で再現された海難シーンは、
映画史に残るんじゃないかな。
僕は2Dで見たのですが、
ディテールが繊細で臨場感がありました。
3Dじゃないほうが、
全体に画面が暗いのでオススメです。

エンドロールでは、
ブラックスキャンダルのように、
実際の写真が出てきます。
この手法、好きです。
あぁこんなことがホントにあったんだなぁと、
身震いがしますね。

残念な日本独自のタイトルに、
騙されないでくださいね。
これは歴史的救出劇を目撃できる、
壮絶な実録人間ドラマの秀作ですから。

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