「ある程度の海に関する知識が必要」ザ・ブリザード moldthreeさんの映画レビュー(感想・評価)
ある程度の海に関する知識が必要
3Dで見ました。
この映画ノンフィクションなのでお話としては単調なのですが、そこを補ってあまりあるぐらいの面白さです!
過去の事で葛藤がある主人公がそれを乗り越えるシーン、沿岸警備隊の仕事の事が解ってなかったヒロインがやがて回りの人と関わるうちに成長していくシーン、救助に行く四人の主人公達の覚悟と友情、遭難したタンカーの男達のプロフェッショナルな働きぶり、そしてなんと言っても迫り来る大自然の迫力!特に砂州に立つ大波を乗り切るシーンでは思わず息を止めてしまいました!(´∇`)
しかし、欠点が無いわけではありません。
私は海の上で働く職業をしています。ですのである程度の知識がある状態で観ることが出来ました。確かに全般的に海の上で起こることが正しく描かれているのです。しかし、海とかかわりがない人には一部説明不足な部分があるんじゃないかな……と。(´・ω・`)
これほどのの映画が説明不足の為に評価されないのでは勿体ないので、一部補足してみます。
・砂州で波が高くなるのは何故なのか→大きな波のある海面では波が海底の地形をかけ上がるって来る為浅ければ浅いほど波が高くなります。
・船首の折れたタンカーが操船できるのは何故か→船が船首を尖らせるのは造波抵抗低減の為です。ある程度の船体の長さ、動力、舵があればかなり制限されますがある程度の操舵は出来ます。
・上げ潮とは何か→満ち潮の事です。月の引力が海面を引っ張る為海には水位の変動が生まれます。また、満ち潮の間は浅瀬に起因する波は低くなる傾向があります。更に、湾になった地形では満ち潮の間は陸地に向けて潮が流れます。
以上のようにある程度の事前知識があればこの映画はもっと面白く見れます!そうでなくても大迫力の映画館で是非見て頂きたい映画です‼( ´∀`)