マジカル・ガールのレビュー・感想・評価
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古典的な因果応報物語
胸糞悪いという前置きで観ましたが特に胸糞悪くもなく、後味悪いということもなかった。
ただただひたすら暗く地味で古典的な因果応報物語といった印象でした。
お姉さんが美人でエッチで居合わせたおっさん二人が可哀想で爺が意味わからんとしか感想が特になかったです。
ごめんつまらないです
マジカルガール、かわいいタイトルと裏腹になかなかハードな内容なんだが、もう少し女の子に感情移入させてほしいよ
あれじゃ可愛げない女の子にしか見えないし、、
てか90万もないのもへ?って思うし、またバルバラにも同情できない、アホ女としか思えないし、止めが後半でてくる老人
こいつが締めになるわけだがいきなりでてきてそれはないのでは?
最初からストーリーにだいぶ絡んでるならわかるけど
とにかくつまらないし誰1人にも感情移入できないし、話も暗いし完全に時間の無駄でした
愛娘にアニメグッズを買ってあげたかっただけなのに
関わる人がどんどん不幸な事態に巻き込まれていく。
展開が読めなくて、ブラックコメディなんだろうけど
笑っていいのか悪いのか。
日本人としては時折流れる昭和の歌謡曲がほんとにシュールで。
ラストは、日本ではあり得ないだろうオチ。
スペイン映画やるなー。好き。
報われない重さだけが残ってしまう
余命わずかな少女は日本のアニメ「魔法少女ユキコ」の大ファン。彼女の願いはユキコのコスプレして踊ること。
この件だけですっごい気になる作品でした。
また、劇中歌には長山洋子の「春はSARASARA」が流れて、物凄いサブカル感なんですね。
先の短い娘の願いを叶えたい。入り口はそんなキャッチーなのに、内容はかなりシビア。
金のため深み深みへとはまっていきます。
中盤以降はスペインへの社会制度への風刺が強く、希望と現実とのギャップが重くのしかかって来ます。
この流れは最後まで変わることはなく、報われない重さだけが残ってしまう作品でした。
【”白血病の娘が大好きな”魔法少女ユキコ”のコスチュームを買ってあげたかっただけなのに・・”思いもよらない負の連鎖に呑み込まれていく人々の姿をサスペンスタッチで描いた作品。】
ー 冒頭、お茶目な少女バルバラは、”あるマジック”をして、教師を揶揄う・・。
そして、このシーンがラストに効いてくるのである。
作品構成の妙に唸る。ー
◆感想
<Caution 内容に触れています。>
・イキナリの、長山洋子さんのアイドル時代の”春はSA・RA SA・RA”がポップに流れ、ナンダナンダ!!
と思っていたら、直ぐに現実世界に物語は移る。
・アリシアは、白血病の女の子。”魔法少女ユキコ”が大好きで、部屋にもポスターが沢山。
そんな彼女に、”魔法少女ユキコ”のドレスを買ってあげようと、父ルイスは考えるが、ネットで見ると、ユーロ換算で、7000ユーロもする。
ー 高! フツーのお父さんはココで、諦めるのであるが、ルイスは頑張る。
だが、それが不幸への転落の第一歩とは知らずに・・。ー
・ショーウインドウを叩き割って、お金を稼ごうとするルイスだが、イキナリ吐瀉物が降りかかる。
ー それは、心に病を抱える成長したバルバラだった。バルバラの夫が金持ちと知ったルイスは、許されない行為に出て、バルバラから7000ユーロをせしめる。
そして、”魔法少女ユキコ”のドレスをアリシアにプレゼントするが・・、未だ”魔法のステッキ”があった! どんだけ、高いんだ!ジャパニーズフィギュア!ー
・更に、バルバラから金をとろうとするルイス。
だが、バルバラには且つて幼きバルバラに揶揄われた、刑務所に入っていた元教師、ダミアンに助けを求める・・。
<当初は、ポップなジャパニーズアニメをテーマにした映画かと思いきや、負の連鎖が延々と続くミステリータッチの怖くて、遣る瀬無い映画だった。
けれども、先の読めないストーリー展開、因果応報の果ての結末に戦慄しつつも、面白く鑑賞した作品である。>
気になって仕方がないのが良い
トカゲの部屋ってどうなってる?バルバラはどんな過去を歩んできた?傷だらけの訳は?映画の中では明かされていないことが多すぎて、見た後のモヤモヤするのですが、それが1週間後くらいに落ち着くと、映画のことが忘れられない魅力に変わる、不思議な映画です。
あんなに美人だから、バルバラが気になって仕方ない。アニソンで踊る女の子も不穏な感じが気になって仕方ない。なんか、色々突っ込みどころが多すぎて、気になって仕方ない。それが最終的に心地良くなる映画でした。さすがです。
見たことの無い傑作‼️
予想してた展開と全く違っていた。まずこの監督、半端無い日本オタク。長山洋子のデビュー作に、エンディングはピンク・マルティーニときた。映像は明らかに小津から森田芳光への系譜を知り尽くしている。結末は悲惨で救いが無いにも関わらず、その救いのなさをエモーショナルではなくインテリジェンスに訴えかけてくる❗映像は「家族ゲーム」を彷彿とさせるだけでなく「パンズ・ラビリンス」や「2001年宇宙の旅」迄想起させるカット割りとモンタージュ。これはもう只者ではない‼️シナリオも映像も配役も完璧であって最後の最後まで目が離せない。悲惨な結末もカタルシスの代わりが用意されている。いや用意はされてないが、観客はその悲惨さを知的に処理できる。こんな映画見たこと無い。次なる作品も是非見てみたい❗
情報の出し方に惚れる 魔法少女もやはり魔女
皮肉という言葉が、観た後で真っ先に浮かびました。
誰も願いを叶えられずに傷つく、遣る瀬無い悲劇でした。
少女の妄想。娘を思うルイスの努力。ダミアンの自己を修復する決意。バルバラの魔性。
誰の行動も思い通りにならない。
そもそもこの「マジカル・ガール」という題。日本のマンガの文脈で見るとポップでカワイイ魔法少女ですが、そんなポップなアイコンが悲劇を引き寄せるというのは、なかなかの皮肉です。やはり魔法少女も魔女に変わりない、西洋の文脈に持ち込めば、魔女の悪魔的なイメージが浮かび上がるということでしょうか。
それはそうと、どうしても印象に残るのが、この表現の格好良さ。
垂直水平や、対称性を備えた明快な構図の画面。この明快さは、映るものの意味へと観る者の注意を引きつけますが、その上で、あえてストレートに説明せずに、それとなく重要な事を提示したり、暗示的に見せることで、観客に主体的に情報を拾わせ、推察させる見せ方は素晴らしく巧みだと感じます。人が内に潜めている思考や性格を、表出したわずかな隙に読み取っていく楽しさ。他人を観察して、その人の情報を推察できるという面白さを、発見した気がします。
あるいは、意味の伝え方のアイディアが面白かった、とも言えそうな気がします。
少女が白血病であることはラジオから。ダミアンの、パズルを用いた精神状態の変化。バルバラがトカゲの部屋に入る時の、合言葉の書かれていない紙。
別に難解な訳ではない。直接的な言葉を介さず意味を伝えているのは、なんとも格好よかったです。
しかしまだ理解できていないところもあって、例えばバルバラと鏡の意味、特に鏡を割る意味とかはまだ分かってないかも。 ジグソーパズルの絵の内容もまだよく分かっていない。あの絵はクロード・ロラン?平穏な海への船出を思わせる絵でしょうか?
とかくディテールがとてもよく設えてあるので、全部の意味が気になります。詳しい方の解説が聞きたいです。
こういう表現の凝り具合はなんとなく、映画という表現形態自体が好き、という映画ファンの人に、すごく好かれそうな一作だなという気がします。
誰も幸せになれない
不幸が不幸を呼び連鎖して落ちていく。
タイトルからは想像できない方向へと向かっていくストーリーは、何観てるんだか分からなくなる。展開は突飛ではないけど、静かに全体が沈んでいく様と、笑えるような笑えないような微妙なブラックユーモアが気持ちをモヤモヤさせる。それなのに、観終わった後のほっとしたような安堵感を感じるのが、意外だった。
なんとも言えんが、ありの方向でした。
伏線と省略が映画に深みを与えている
・余命少ない日本のアニメ好きの娘アリシアにプレゼントするために奔走する父親、その父親と浮気したのを揺すられて高額の風俗を行うことになる主婦バルバラ、その主婦と子供時代に関係があったと見られる元犯罪者の元教師ダミアンの3組、スペインの話
・「世界」「悪魔」「肉(欲)」の三章につきそれぞれの行動がピックアップされる構成
・魔法少女の衣装が7千ユーロ(90万円)、ステッキが2万ユーロ
・一回で90万円稼げる特殊な風俗てどんなの?w
・宇多丸の解説で色々と合点がいった
・今まで見た中でもかなり上位にどこに話が転がるかわからなかった
・円環構造や、少女の望みが別の絶望とか、ファムファタール(魔女)とか言われるとまどマギ要素が詰まってると思いほお~となった
・宝石点の前でパズルのピースを拾う父、父は透明人間になりたいアリシアは誰にでもなりたい、父が出掛けるとラジオからアリシアからの手紙が朗読される、鏡に額を押し付け中に入ろうとするバルバラ、身体中無数の傷のあとがあるバルバラ
シュール過ぎて怖いよ…。
日本のアニメにハマっている少女⁈
スペイン映画とは思えないタイトルに、どんな話なのかと思いきや、なんか思ったのと違いました…。
病気で余命わずかな娘のために、娘の大好きなアニメのコスチュームを買ってあげたい父。
でも、彼は失業中でお金がなく、コスチュームは90万円もするという…。
私ならその時点で諦めてもらうけど、この父は諦めずに、別れた女房に金を揺すってくるという最悪なことをやってくれます…。
魔法少女の話はほとんど関係ない、アニメ好きな少女のせいで、大人の狂った世界が花開いてしまったというお話でした…(笑)
愛とエゴは紙一重
まぁー暗くて緻密な映画です。
ライムスターの宇多丸さんが褒めていたから観たけど
僕にはちょっと敷居の高いアート系(?)作品。
造詣の深い方の解説があって初めて理解できる感じでした。
面白いかどうかはちょっと置いといて、
つくり手の映画愛というか、つくり込み具合を楽しむには良い作品かも。
でも伝わりやすいかどうかってのも大事だと思うので
そこは減点要素なのかなとも思います。
あとはラストが胸糞すぎるのも人を選ぶかな。
タイトルと粗筋は釣り!!
意外性のあるプロットは良いと思いますが、超高額「仕事」の直接的な描写がない事もあってひたすら長くて退屈でした。最後は無理やり解決させて乱暴な印象を受けました。この結末なら途中の話はもっと色々あっても良いでしょう。病気の子をダシにしただけの低俗な映画という感想です。
ブラックユーモア?スリラーというか黒沢清っぽい
知らない日本人アイドルソング(80年代っぽい)のオープニング。結局それが効いてくることもなく。
少女アリシアも出てきただけという。
バルバラのデコの傷がどんどん大きくなっていくのが怖い。
これがスペインなの?
途中まではひきこまれたが、後半すべての答えがわかると思ってみていたが、最後までよくわからないことが多くてモヤモヤした。
想像してください系の映画だ!
おちのやつ、やりたかっただけかも(笑)
物事の本質
白血病の少女の話というと、日本ではお涙頂戴を想像するだろうが、決してそんな透明感のある話ではない。
少女の願いがどんどん置き去りにされて、大人達の依存関係とその下にある暗い色情が浮き彫りになる。物事の本質はシンプルなのに、年を取るとこんがらがるものだ。
画で見るより想像させる奥行のある映画。
長山洋子の『春はSARASARA』の入るタイミングが秀逸であった。
最後まで少女の嬉しそうな顔が見れなくて悲しかった。
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