「脚本の櫻井さん、名誉挽回」名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア) knight423さんの映画レビュー(感想・評価)
脚本の櫻井さん、名誉挽回
去年の業火の向日葵では櫻井さんの脚本を大人の事情で台無しにしてしまったが、今年はもう「脚本誰だよ」なんて感想は言わせない。
評価を見ていると最高と残念の両極端のようだが、マイナス評価の大半は推理がない、ということ。
しかしここまで往年のファンを満足させてくれたのだから、もう推理は普段のアニメでやってればいいだろうと思う。
冒頭のカーチェイスシーン、
安室と赤井の直接対決、
そしてそれを中断させるほどの二人のコナンへの信頼の強さ、
クライマックス三人の連携プレー、
そして灰原さんの全面的なヒロイン感。
無駄なサブキャラと謎解き推理を排除したからここまでできたんだろう。
コナン「記録じゃなくて記憶」
蘭「もう友達になってるでしょ」
はコナン映画らしさをもれなく表現している。
ゲスト声優の天海祐希さんも今までで最高のキャスティング。
「お姉さんスタイルいいね」に対して「元宝塚だからな!」と心の中で突っ込み。
黒の組織のメンバーという予告から、原作を追い越さないでほしい、しかし青山さんが監修しているからそんなことにはならないだろうということから、漆黒の追跡者のときのように最後に死んでしまうという予想も立てられたけれど、結局それが正解だった。原作(及びアニメ本編)との整合性という点では安堵した。
ラムのキャスト欄が空欄になっていたのも粋だった。
松田刑事を思い出すシーン、やや長めに丁寧に描かれてた印象。松田刑事は青山さん原画?という意見も見たのでもう一回見に行って確認しよう。
ジンとウォッカはいつも失敗してくれないとコナンが続かないので、もうこの20年の付き合いになると二人を微笑ましく見てしまう。倉庫での尋問シーン、かっこよかった。
異次元の狙撃手のときは世良人気が高まったけれど、今回は赤井・安室ファン急増。
事前のメディアでのアピールは天海さんのみならずガンダム声優二人という煽り文句も多く、宣伝しすぎをやや心配していたが、杞憂に終わって本当によかった。
間違いなくこれまでで最高の作品!