クリムゾン・ピーク : 特集
ファンが待ちに待った「パシフィック・リム」に続く最新作、ついにキター!!
デル・トロが作った、ギミック満載の“美しきお化け屋敷”があなたを待っている!
あの「パシフィック・リム」で映画ファンを熱狂させたギレルモ・デル・トロ監督の最新作がついに登場。ミア・ワシコウスカ、トム・ヒドルストン、ジェシカ・チャステイン主演「クリムゾン・ピーク」(2016年1月8日公開)は、深紅の丘にそびえ立つ屋敷を舞台に描く、美しくも恐ろしいゴシック・ミステリーだ。
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■“美しさ”と“恐ろしさ”が同居する《体感型ゴシック・ミステリー》
これはまさに「デル・トロ版“ホーンテッドマンション”」
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「パシフィック・リム」「パンズ・ラビリンス」等、徹底的にこだわったストーリーとビジュアルで映画ファンを魅了してきたギレルモ・デル・トロ監督が新たに仕掛けた「クリムゾン・ピーク」は、やがて“生きもの”と化す屋敷が舞台のゴシック・ミステリー。デル・トロ作品史上最高と称される美しさと恐ろしさが共存し、見ている者が主人公とともに謎の真相に迫っていく。まさにデル・トロによるギミック満載のアトラクション、「体感型お化け屋敷」ムービーなのだ。
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
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物語は、アメリカの自立心あふれる女性イーディスが、妖しい魅力をたたえた英国紳士トーマスと恋に落ちたことをきっかけに、不可解な事件に巻き込まれていく姿を描くもの。起業家であった父が謎の死を遂げ、結婚したトーマスとは、冬になると地表の赤土が雪を赤く染める「クリムゾン・ピーク(深紅の山頂)」にそびえる不気味な屋敷で、まるで感情など持ち合わせていないような義姉ルシールとともに暮らす……。そしてそこでは、彼女に警告を発するかのように、身体を真っ赤に染めた亡霊たちが次々と現れるのだ。果たして、この屋敷に隠された秘密とは何なのか?
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本作で最も目を引くのが、物語の舞台となるトーマスの屋敷「アラデール・ホール」。大規模な舞台はCGで描写するのが恒例となっている昨今、この映画の真の主役と呼んでも過言ではない広大なゴシック様式の邸宅は、実に6カ月間を掛けて実際に建造された大セットなのだ。天井と全ての部屋を結ぶ廊下を備え、10個のセットをひとつにまとめたようなスケールであることはもちろん、階段の手すりや梁(はり)、ドアの彫刻や調度品に至るまでが見事な工芸品のような作り込み。歴史的な深みとゴーストが現れる怪しさがかもし出される豪華けんらんさが実現しているのだ。
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徹底的な美意識が反映された、キャラクターたちを彩る衣装にも要注目だ。本作はアメリカを舞台にした前半と、イギリスの屋敷を舞台にする後半の2章構成となっているが、美術デザインのコンセプトは明確に分けられており、作家志望だった勝ち気な主人公イーディスが結婚し、徐々に屋敷の囚われの身になっていく様子などが身に付けるドレスによって明確に印象付けられるデザインとなっている。ビクトリア朝時代のデザインをベースに、キャラクターと一体化させることを念頭に製作された衣装の数々は、アカデミー賞ノミネートも濃厚な美しさに満ちている。
■監督本人が発言「これまで作った中で、最もお気に入りの作品」
デル・トロファンはマストシー、映画ファンもこの“こだわり”を体感してほしい!
常に作品に全力を注ぐギレルモ・デル・トロ監督だが、本作がこれまで以上の情熱を注いだこん身の一作であることは、彼の発言からも大きくうかがえる。
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ホラーや特撮映画への深い愛情で知られるデル・トロ監督だが、彼は古典的なゴシック・ロマンスにも大きな敬意を持っている。愛読書でもあるというエミリー・ブロンテの「嵐が丘」、チャールズ・ディケンズの「大いなる遺産」等、「偉大なラブ・ストーリーと超自然的な要素」がある世界への回帰。映画黄金期に人気を博しつつも、現代ではすっかり忘れられてしまった作品世界をよみがえらせることが、本作のテーマでもあったのだ。
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こうした物語は、監督によれば「最も暗いおとぎ話」なのだという。「不思議の国のアリス」や「白雪姫」がそうであったように、主人公が地理的な空間を越えたり、広い海を横断したり、地下世界へと降りていったりし、大人に成長するための通過儀礼を経験する。「パンズ・ラビリンス」もその大きな影響下にあったといえるが、本作はこれに激しい恋愛劇の要素が強く織り込まれ、独自の風合いを見事に生み出している。
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物語が観客を引き込み、いつの間にか作品の美しくも恐ろしい世界にどっぷりと浸からせてしまうのは、目を見張る美術と衣装の大きな力によるものでもあるが、彼はこれを「目の保養のみならず、目の栄養」と表現。自らここまで言い切れてしまうのは、デル・トロ監督の野心的な試みが成功したという証明そのもの。ファンにとってはたまらない、実に力強い言葉だ。
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「絵画のような美しさは、まさにこれまで私が創作した中で最もお気に入りの作品のひとつとする理由である」というのも、本作についての監督のコメント。彼は、これまでにも少年や少女を主人公に、幻想的で恐ろしい世界を覗かせ、かつ美しさにもこだわった数々の作品を生み出してきたが、「クリムゾン・ピーク」はそれらをさらに越えていると宣言。同作に込められた情熱とこだわりを、従来のファンはもちろん、映画ファンならぜひ体験してほしい。
■デル・トロのこだわりはキャストの人選にまで──
厳選に厳選を重ねたこの「4人の存在」によって、本作は完成した!
デル・トロ監督のこだわりは、実力派キャスト陣の顔ぶれにも表れている。なぜ彼らが選ばれたのか。その理由を知れば、本作の完成度の高さがさらに伝わるはずだ。
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主人公イーディスを演じたのは、ミア・ワシコウスカ。「奇跡の2000マイル」等、近年は幅広い作品で活躍を見せている女優だが、代表作と言えばやはりティム・バートンによって才能を見出された「アリス・イン・ワンダーランド」。強い意志を内に秘めた可憐な容姿は、時代をさかのぼったコスチュームもので本領を発揮。キャラクターとベストなマッチングを意図してのキャスティングと言える。
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「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」のロキ役で、日本でも熱烈な女性ファンを増殖させているトム・ヒドルストンが、イーディスの夫となるトーマス役。愛を注ぐ誠実な夫であると同時に、内面になにか得体の知れないものを秘めた人物……となれば、ヒドルストンがキャスティングされたのも納得だろう。彼は元々デル・トロ作品のファンで、オファーにも快諾したそうだ。
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クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」、リドリー・スコット監督の「オデッセイ」と、巨匠監督の作品が続く実力派女優の才能に、デル・トロ監督もラブ・コールを送った。トーマスの姉で謎の美女ルシールを演じるのがジェシカ・チャステイン。当初はイーディス役を演じたがったそうだが、監督の意図を理解してルシール役で出演し、圧倒的な存在感を見せつけた。
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「パシフィック・リム」がお気に入りの一作なら、彼の名前を見れば胸が踊るだろう。デル・トロ監督もまた同じ気持ちだったに違いない、なぜなら本作出演のオファーを真っ先に送ったというのだから。チャーリー・ハナムはイーディスにぞっこんの若き医師アラン役。ミステリアスなトーマスとは真逆のさわやかな好青年だが、物語に外せない重要な人物だ。
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