天王寺おばあちゃんゾウ 春子 最後の夏

劇場公開日:

天王寺おばあちゃんゾウ 春子 最後の夏

解説

2014年夏に推定66歳で亡くなったアジアゾウ・春子を追い、ギャラクシー賞奨励賞など数多くの賞を受賞した同名テレビドキュメンタリーの劇場版。1950年にタイ王国から大阪の天王寺動物園に来園以来、60年以上も大阪の人々に愛され続けた春子。しかし、炎天下の運動場に出るのを嫌がり始めるなど、春子に異変が起きはじめる。老いと戦いながらも、来園者の前に立ち続けた春子、そして春子に寄り添う動物園職員たち。取材開始から1年以上。花子が天国へ旅立つ時までカメラは回り続けた。

2015年製作/99分/G/日本
配給:東京シネマアカデミー
劇場公開日:2015年12月12日

スタッフ・キャスト

監督
構成
鹿島我
エグゼクティブプロデューサー
綱沢啓芳
コンテンツプロデューサー
田上英樹
森川健一
増田尚志
島田靖子
撮影
増田健
MA
辻賢一
オフライン編集
田村正剛
EED
井上孝志
西村潤
技術
五味多宏和
タイトル
獺口知成
音楽効果
善治良博
エンディング曲
冴木杏奈
ナレーション
鈴木理加
編成
大川一馬
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フォトギャラリー

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(C)テレビ大阪

映画レビュー

3.5春子は最後まで荘厳だったよ

2015年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

大阪・天王寺動物園で60年の長きにわたり飼育され、お客さんを幸せな気持ちにしてくれたアジアゾウ・春子。
20年ほど前まで大阪で暮らしてきたので、天王寺動物園といえば、小学校の遠足、もしくは親子で休日のお出かけの定番コースでした。
幼い時分には何度か足を運んだので、春子も何度か見ているはずですが・・・
まぁ、その頃はまだまだ若いゾウなので、他の動物園にいるゾウとの違いもわからず、といったところでしょうか。
さて、映画。

2013年夏、テレビ大阪の撮影クルーがゾウの春子の密着取材をすることとなった。
春子は推定65歳。
人間でいえば90歳はとうに越えている。
それでもというか、それゆえというか、動物園のいちばんの人気者の一頭。
飼育員は、毎日、裏の飼育場所から表の運動場へ「今日もお仕事、頼みますよ」と送り出していく。

2014年のお正月。
天王寺動物園は開園99周年。
来年の100周年まで、元気でいてほしいと願う飼育員たちであったが、夏のある日、お客さんが途切れた合間に、春子は裏の飼育場所で倒れてしまう・・・

といったハナシ。

飼育員と春子、それに隣のケージで飼育しているゾウの博子との日常のやり取りがカメラによって写し出される。
そこにあるのは、飼育員と春子の信頼関係。
互いに互いを認め合っている。

博子とは・・・仲の悪いおばちゃん同志といったところ。
時に、激しいやり合いが繰り広げられたりもする。

クライマックスは春子が倒れてから。
倒れたままでは自身の重みで死んでしまうからと必至に起こそうとする飼育員と、これまた必死で起きあがろうとする春子。
しかし・・・
春子はそのまま斃れてしまう。
カメラは、その様子を瞬きもせず撮る、撮っていく。

その巨躯に宿る巨大な生命の火が消えていく瞬間を目の当たりにするそれは、荘厳、といえばいいのだろうか。
尊厳、といえばいいのだろうか。

こちらも、瞬きをせず、看取ってあげることができました。
ありがとう、春子。

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りゃんひさ

5.0春子が永遠の眠りの中で見る夢は

2015年12月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

大きな身体で、言葉を、仕草や表情でも多くを語らぬゾウ。春子。
飼育員は春子に語りかけ、来園者の前で仕事をさせ、世話をし、観察し、サポートする。

66年間、天王寺動物園の中で何を考え、
生きてきたのか。
多くの来園者に愛され、親しまれてきた春子。

確実に老いていき、死を迎えようとする時、
何を思っていたのだろう。

ただ一頭の動物としてのゾウの死を、見届けるだけではなく、一つの魂、命の灯火が消える様子をカメラは淡々と映してくれる。
春子の事をその一生を擬人的に考え、見ている自分がいました。
終盤は涙が止まらなかった。
良いドキュメンタリーでした。

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まゆさん

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