「自分勝手こそ、世の最大の悪。」サウルの息子 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
自分勝手こそ、世の最大の悪。
「作品としてはアリ、映画としてはナシ」なアカデミー外語賞の一本。
戦後何十周年かの、強制収容所もの。
長回しと一人称に近いカメラワークが、当時の出来事の生々しさを伝える点は凄く良かった。
非人道的な悲惨過去の遺産の記録。
がしかし、主人公サウルが…非常時にクソ過ぎて。
映画的にも自分はノれず。
作業をほっぽらかしてすぐ居なくなるわ、自分勝手なおしゃべりして周りに迷惑かけるわ、あまつさえ…
自分のやりたいことを散々周りの気配りを無視して押し通した挙句。
肝心のみんなが助かる鍵を、「落とした。」はねえだろこのクソ野郎。
観終えたまず一番の感想が、『ダンサーインザダーク』と全く同じだったと言えば、解りやすいのだろうか。
高尚な作品であり、そして同時に下衆の極みに付き合わされる作品。
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