アフター・ザ・レイン
2007年製作/88分/アメリカ
原題または英題:Dark Matter
スタッフ・キャスト
- 監督
- チェン・シーチェン
- 製作
- ジャネット・ヤン
- アンドレア・ミラー
- メアリー・サルター
- 製作総指揮
- カーク・ダミコ
- リンダ・チュウ
- 原案
- チェン・シーチェン
- ビリー・シェバー
- 脚本
- ビリー・シェバー
- 撮影
- オリバー・ボーケルバーグ
- 美術
- ディナ・ゴールドマン
- 編集
- マイケル・バーレンバウム
- パム・ワイズ
- 音楽
- バン・ダイク・パークス
2007年製作/88分/アメリカ
原題または英題:Dark Matter
実話ベースの作品なので、結末が変えられないのは仕方ないにしても、あまりにも切なすぎ、そして救いがなさ過ぎて、見終わっての後味は最悪な作品でしたね。 まあでもリウ・イエ演じる主人公リゥ・シンの心情は痛いほど伝わってきましたから、まだ若いんだしここは何とか我慢して、その才能をもっと違う形で生かす事が出来なかったものかと・・・そう思わずにはいられませんでしたよ。 孤独だったかと言うとそう言う訳でもなかったですし、何でそう言う行動をとってしまったのかなぁ、才能があるが故、純真であるが故の暴走だったで片付けるには、あまりにもコトが大きすぎて・・・とにかく悲しい気持ちで一杯になった作品でした。 時々入るリゥ・シンの家族の映像がまた切なさを煽るんですよねぇ。 家族には強がりたい気持ち、心配かけたくない気持ち、その辺りはホントよく分かるんだけど、でも迷惑かけちゃいけないと思うなら、そんなことしたら絶対ダメだよ。 可哀相とは思うけど、ただの独りよがり、あれだけの能力があるのだから、やり直そうと思えばいくらでもやり直しが利く人生だったのに。 相手の家族もいることを考えると、心が痛くなります。 まあしかしエイダン・クインが演じたライザー教授のような出る杭を打つ人は、 実際のところ珍しくもないのでしょうね。 ああ言った世界のことはよく分かりませんが、生徒に自分を超える圧倒的な力があると分かった時、自分の地位を脅かす存在を潰そうとする人間心理は分からないでもない、けどこんな器の小さいライザー教授の下についてしまったのは運の尽きだったなぁ。 その辺りを上手く世渡りして、そこから成り上がっていくのも一つの方法なんだろうけど、純真なリゥ・シンにはその選択肢なんて考えもつかなかったのだろうね・・・。 映画的に惜しいのは、前半物凄く丁寧に描かれていて感情移入し易かったのに、悲劇に向かっていく後半はいまいち心情の変化が分かり難く、やや駆け足になってしまったのはちょっと勿体無かったですね。 留学生を支援するメリル・ストリープと学生達との絆もいまいち伝わってこずで、せっかくメリルを起用してもクリームのシーン以外はあまり意味は無かったような、でもメリルが出てなかったら見ていなかったので、意味はあったのか、客引きの方で。 それにしても、アメリカのアジア人に対する本音が、何とも苦々しかったね・・・表向きは違っても、本音はこうなのかと思うとちょっと・・・。