マネー・ショート 華麗なる大逆転のレビュー・感想・評価
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削らなくても良かったシーン
アメリカのサブプライムローンの崩壊を見越して逆張りしてあった人がちゃんと儲けたお話。金融の詳しい用語は、ちゃんとはわからなくても楽しめました。
DVD特典で「カットされた映像」というのがあったのでみてみると、このシーンあったほうが主人公の人間らしさや映画自体に厚みがでたはずなのに、と残念でした。
個人的余談ですが、印象的な助演にライアン・ゴズリングがいて、調べてたらラ・ラ・ランドの人だと知りました。
金融知識がなくても教訓を得られる
転職考えてる人は見るといいよ。
リーマンショックを予見して一儲けしようと人生大1番のかけに出た男たちの話。
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この映画の一番最初に「厄介なのは知らないけとではなく、知らないことを知ってると思い込むことだ」ってでくるから、劇中、サブプライムローンとか当時の住宅ローンの仕組み金融用語をすごく丁寧に説明してくれる。
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だからなんとなくは分かるんだけど、ただそのわかりやすく説明してくれてるユーモアがアメリカ的すぎて逆にわからないとこもあったり(笑)特にお前と俺を足せばチェリーになるけどお前だけだとサンデーのままだみたいなところはマジで訳が分からなかった(笑).
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当たり前に安全だと思っていることを疑って、ちゃんと自分の目で耳で確かめて行動を起こす、それって転職に似てるなと思った。
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この映画の良いところは、ちゃんと自分で確信を持てるまで調べあげること(人生をかけた大1番に挑もうとしてるんだから当たり前ではあるけど)。誰かの言うことだけじゃなくて自分で見極めて自分の未来を切り開くことが大事だと。
経済というたわごと
リーマンショックのことは知らない。
が、わたしは世界経済の趨勢について、誠実なひとたちが誠実に運用している──と思ったことはない。
不誠実なひとたちが不誠実にやっているのだろうと思っている。新自由主義のミルトンフリードマンがノーベル賞とるくらいだから根本的にデタラメなもの──だとは思っている。このばあいデタラメとは富者の味方である──という意味だ。いまさら、そんなことを驚きはしない。
ただ、リーマンのとき感じた格付け会社の不誠実さってのは、度肝をぬくものだった。
わたしは大卒でもなくホワイトカラーの仕事もやったことがない。ずっと労働者でやってきたので、事務系職というものが、なにをしているのか、想像がつかない。ほどの世間知らずである。
しかし、この恐慌があったとき思ったのは格付け会社というものの存在意義である。格付け会社とは、会社の財政の健全度を、評価する会社だと思われる。すると、かれらは、何百、何千、何万人の職員がいるのか知らないが、日夜、会社の格を調査したり算定したり推量したり再評定したり、している──はずである。実地調査と議論とコンピュータが、日夜AかAAかBかBBか、について格闘している──はずである。
であるなら、格付け会社は、無教養なわたしが順当にかんがえても、暴落やデフォルトのバロメーターとして機能しなければならない。
ところがどうだろう。
とんでもない不誠実さに加えてとんでもない不透明さ。
そもそも付した格の根拠を説明できない格付けとはなんなのか。飲食店に、A定食やAA定食やB定食やBB定食があって、なんですかとたずねたらわかりませんと言われてしまった──みたいなもんである。
おそらくあの巨大なビルには、AやBやAAやBBなどが記された円形の的があって、それをぐるぐると回転させているところへ、職員たちが矢を射て、会社のAやBを決めている──としても、不思議はない。
それがビジネスとしてなりたち、巨大企業として存在するという不思議さは、労働者にはとうてい理解不能である。だいたい、会社や債券の格を付けて、どうやってお金を稼いでいるのか、かいもく検討もつかない。
しかもリーマンで格の信憑性を追及されると、格はあくまで主観的な意見ですから──と言って逃げたわけである。食中毒をおこした飲食店が、食べたのはあんたの判断でしょ──と言ってるようなもんである。
ひとは大きなお金を動かしていると感覚が麻痺する。ゆえに、ウォール街周辺のひとびとは、概して感覚の変調があるだろう──とは思う。ただしこの映画でサブプライムローンのからくりを見抜いた複数の主人公らは、意外に庶民的に感じられた。とりわけスティーヴカレルの演じたキャラクターはずっと怒っている。しごくまっとうな反応だと思った。
演出は編集に尽きる。中心人物を変えるとき、場面転換するとき、回想するとき、おびただしいカット割りを挿入する。しかも見たこともないほど早く割る。そこに使われているすさまじい量の情景やイメージ。
仕掛けは主にふたつ。登場人物がカメラ目線で観衆に話しかけること、金融プロパーではない有名人が概説すること。いずれも群像劇のさなかにスルリと移行する。思い切った演出だが違和感はなく面白い。
再現性が高いドラマとドキュメンタリーのように腰の据わらないカメラと厖大なイメージ。ぐいぐい引き込まれてあっという間に終わる。
万人受けはしないと思うが、すごい出来映えでした。
レストランのオヒョウと、ベガスのブラックジャック勝負が一番わかりやすい。
アメリカの金融業界のシステムが難しいのですが、例え話が最も伝わってくる。4人の男たちの焦りもひしひし伝わってくるのですが、最後にはこの世は詐欺で出来ているという痛烈な言葉が響いてくる。
クリスチャン・ベール。義眼でヘビメタを愛する孤高の投資家マイケル・ベーリ。いち早く「空売り」にて予見していたようだが、空売りの担保も増えてきて瀬戸際に立たされる。株価大暴落が起きなければ真っ先に破綻してた男なのだろう。
スティーブ・カレル演ずるマーク・バウムは顧客のことも考えるが、批判精神も旺盛。講演会にて質問攻めにするところは胸がすく思いになりました。その他ライアン・ゴズリングもブラッド・ピットも粛々とした雰囲気がとても良かった。
MBS(モーゲージ債)、CDOとCDSなど勉強させてもらった(多分すぐ忘れる)が、70年代における銀行家が住宅ローンの固定金利をまとめて証券化してしまったことが発端。資本主義を違ったものに変えてしまったのだ。
昔の麻雀劇画の中に「ほっかいどー」というのがありましたけど、4人の面子が麻雀してる後ろで誰が勝つか賭けるというもの。この映画のベガスシーンがそのまんまでした。会社の業績を中心に予測して株を買うとか、そんなのは古典に過ぎなかったのですね。最も腹立たしいのが格付け会社で、90%が安定のAAAにするというほぼ詐欺みたいなことを平気でやっていたことだ。日本においても、このコロナ禍で国民の年金が使われ操作されてることが今後どのような結果になるのか心配だ。もはや短期的運用ではないのだから・・・
リーマンショックの全貌をシリアス、コミカルに描いたのは評価されるべきですが、過去のことなんだと満足するだけでなく、未来のことまで考えるよう警鐘を鳴らしている作品だと思います。最後に、マーゴット・ロビーをもっと見たかった・・・
現実を思い出し、未来のために反省します
バイスに似ている、と思ったら・・・
リーマンショック前夜。金融バブル崩壊を予見したトレーダー達の物語。
実話を基にしながらも、若干茶化し気味に演出した作品。時系列では逆ですが、バイスを思い起こす演出です。と思ったら監督、主演、製作が被っているようですから、当然ですね。
リーマンショックはまだ記憶に新しいのですが、当時は金融にそれ程興味がなかったので、改めて勉強する意味でも期待値が高かった作品です。
しかし、茶化した演出の為、或は登場人物を多く登場させた為、映画としても、勉強の意味でも不満が残る結果となりました。
登場人物をもう少し絞り、彼等の苦悩をじっくりつ映した方が良かったのではないでしょうか?
私の期待値が高すぎたのが要因ですが、評価はやや厳しめです。
こんな時期だからこそ?
BS12字幕版鑑賞。 「厄介なのは知らないことじゃない 知らないの...
こういうエンタメが大事。
勉強にはなった
【アダム・マッケイ監督がリーマン・ショックのきっかけとなったサブプライムの仕組みをコミカル要素を交え分かり易いた作品】
<登場人物が魅力的>
1.クリスチャン・ベールが演じた裸足で、ヘビメタを大音量で聴く風変わりな投資家、マイケル・バーリ
2.スティーブ・カレルが演じた短期だが正義感溢れるヘッジ・ファンド・マネージャー、マーク・バウム
3.ライアン・ゴズリング演じるドイツ銀行に勤める野心家の銀行マン、ジャレド・ベネット
4.ブラッド・ピット演じる伝説の元銀行家。破滅論者でもある、ベン・リッカート
バーリは、サブプライム(低所得者向けの住宅ローン)”金融商品”の危うさに気付き、近いうちデフォルト(債務不履行)に陥ると判断し、彼は高騰する住宅ローン証券の『空売り』を目指す。
彼が目を付けたのは「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」というデリバティブ取引(金融派生商品)
住宅バブルが崩壊すると、投資金の何十倍の利益を得ることが出来る。
バーリの動きを察知したジャレド・ベネットはマーク・バウムを説得し、CDSに大金を投資すべきと勧める。
他の若き投資家たちも目を付けるが、資金が足りないため、ベン・リッカートの支援を受ける。
”実に難解な内容であるが、ここでアダム・マッケイ監督のコメディ畑で培ってきた辣腕が冴える”
彼は、難解な金融商品の本質を
・無人で荒廃した”新築住宅街(ワニが泳ぐプール・・)”をジャレド・ベネットや若手投資家たちを歩かせたり・・、
・マーゴット・ロビーが泡風呂に入り長い足を風呂の中からのぞかせ、シャンパンを飲みながら分かり易く”金融ローンの謎について”観客に向かって”解き明かしたり・・、
・有名シェフでテレビキャスターのアンソニー・ボーディンが危うい危険な金融資産を”危ないものは良品と混ぜてしまえば分からない”とにっこり笑いながら”観客に向かって”語り掛ける。
というシーンを効果的に取り入れる事で、観ている側に難解な金融商品について、分かり易く説明するのだ。
ロング:通常株式で値上がりを予測し、安値の時に購入する事
ショート:値下がりを予測し高値の時に売る事
という簡単な株取引を更に突っ込んで、MBS(モーゲージ債)、CDO(債務担保証券)とCDS(上記)にまで広げて、リーマンショックの実態の”ある”側面”を描いた。
<アダム・マッケイ監督が今までにないスタイルで難解な金融映画を分かり易く、一級のエンターテインメント作品として成立させた作品。>
<2016年3月4日 劇場にて鑑賞>
吹き替え推奨です(個人的には★5)
ユーモアな表現を用いて、サブプライムローンのCDS(対象が債務不履行になった時に儲かる逆張り商品)で金融危機時に大儲けしたトレーダーの実話を描いています。
英語と日本語双方で2度観ましたが、英語だと理解が非常に難しいです笑
他の金融映画と異なる点として、細かい金融危機の仕組みにも足を突っ込んでいます。その一方で、積み木やトランプを使ったりマーゴッドロビーがお風呂に入りながら説明してくれたりと、感心してしまう描写ばかりでした。
大学の時にみて、金融商品って面白いと感じ仕事を始めたキッカケの一つとなりました。
■良い点
・他の金融がらみの映画に比べ落ち着いている
・教養としてみて良かった
■惜しい点
・字幕版では理解の難易度が高く、こればかりは吹き替えに頼らざるを得ない
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