マネー・ショート 華麗なる大逆転のレビュー・感想・評価
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華麗なる大逆転じゃないだろー!
映画の内容はよかったが、邦題についている副題が最悪。「大逆転」的な映画かと思ったら大間違い。サププライム、リーマンショックを題材にした作品で、この副題こそ「大きな損失」だと思う。
副題問題
副題の華麗なる大逆転はお客を呼ぶためにつけたのは明らかだがマネーショートだけでもよくわからないので、それなら原題そのままにしとけばよかったのでは?
話題作でアカデミーにノミネート、脚色賞受賞された時点である程度は入るだろうし、ポスターも騙しだしこういう姑息なやりくちはうんざりします。
映画の構成はウルフオブウォールストリートに似ていて、ウルフより少し難しくしたかんじです。
観終わってすっきりしないのは現実問題まだ続いてる問題なので妥当かもしれません。
クリスチャンベールのなりきり具合とスティーブカレルの怒りっぱなしの演技が最高です。ブラピは一瞬ファイトクラブになりますね。
騙された
まずコメディテイストのように聞いていたがほとんど笑うところがない。
これをみれはあの時何があったのかわかるとも聞いていたが、元々知ってたような大まかな流れしかわからない。
自分も当時、投資信託を買っていて少なからず資産を飛ばしたが、その程度の知識ではのっけからほとんどわからない。
役者にあまり魅力がないというか、誰が誰だか何やってんだかなかなか把握できなかった。特にブラッド・ピットは何してたのかまるでわかんない。
クリスチャン・ベールはただのバカにみえた。メタリカの音楽とかガンガン流してうるさいっての。
二人組の個人投資家だろうか、小さいほうの小池徹平みたいな感じの役者さんはなんとなく好感が持てた。
結局、誰が得して誰が破滅していったかもわかりにくく、ひたすら苦痛な2時間20分
ドキュメンタリーじゃないんだから、娯楽性をもう少し考えて欲しい。知識あるなし以前の問題でしょ。
吹替ならまた違うのかな。レンタル開始されたらまた観てみようとは思うが、今回は全く楽しくなかった。
無知の知
日本で言うところのリーマンショック、アメリカの住宅バブルの崩壊を予期した男たちの実話を元にした物語。
これを見るがために、リーマンショックの仕組みを事前に学習。
何も知らないまま見たら、ものの10分で付いていけなくなる。
この映画の(というか、世界の)オチを知らない人はいないはずなのでネタバレのようなレビューになってしまうが、映画としては分かりやすい構成。
危機を予測するが相手にされず、少しずつ近づきつつある危機に周りが気付かず焦り、最終的にはほら見たことかと。
良くあるパニック映画と同じだ。
この映画を鑑賞したあとの率直な感想は、知らないことが多い事は怖い。そして、信頼とは自分の知識を増やして検証して初めて相手にするものだと。
無知の知を得る貴重な映画だった。
なんで邦題変えたの?
マネーショートだと資金不足のことだと思ってしまう。
ビッグ+ショートじゃあ日本人には分からんだろうとか考えたのかもしれないが、ビッグショートで意味分かんなきゃ映画観てもさっぱり分からんだろうに。
変人が世界を変える
リーマン・ショックをウォール街を出し抜いて予見し大金を手にした男たちのおはなしです。
男たちと言っても3グループがそれぞれパラレルで匂いを嗅ぎ当て、真相を探りながら人生最大の賭けに出るという描き方をされているので、ちょっと流れとか人間関係が混乱するかもしれません。
私は多少ですが金融の知識があったので(ちょっとついていけないとことはあったけども)楽しく見ることが出来ましたが、一緒に行った妻は多少事前レクチャーしたものの、少し理解が足りなくて多分★3くらいだと思います。ハリウッド映画らしくスピーディなのはいいのですが、内容が濃すぎてついていくのがちょっと大変かも。
最後のほうで主人公のひとりが、ここでしか売り抜けられないというタイミングで「ここで売ったらあいつら(強欲なウォール街の面々)と一緒になってしまうんじゃないか」と悩むシーンが非常に印象に残っています。売れば莫大な富を得るが、その裏には多くの人々の不幸や困難があるということで悩む姿は、主人公の嘘をつけないパーソナリティと相まってなんとも言えないものでした。
原作もまだ3分の1くらいですが読んでまして、この映画を面白いと思われた方は是非読んで頂きたいくらい面白いです。主人公たちの変人ぶりや何者にもとらわれずに真実を追求する姿がより克明に感じられることと思います。
ちなみに原作の冒頭には「ウォール街の役割の真髄とは、資本を割り振ること。つまり、誰が持つべきか持たざるべきかを見きわめることだ」とあります。
彼らはきっかけを先取りしただけかもしれませんが、自分の頭で考えぬいて調べ抜いて多くを手にしました。尊敬に値します。
現代社会への警鐘
笑いも取り入れつつ、中身もしっかりした内容となっていました。事実に基づいているので、雰囲気は掴めましたが、やはりCDSに関して、「空売り」なのに「買う」という表現が非常にややこしく、話が入ってこない時がありました。サブプライムローンからリーマンショックまでの一連の事実や関わる経済用語は、すでにコメントにもありますが予習しておくとベターだと思います。
それと、この映画は事実に基づき、直近の経済社会へも警鐘を鳴らしていますが、最近の株価の投機的な動きやマイナス金利、そして貸し付けローンの審査の甘さを考えると、もしかしたらと、ハッとなってしまうような、そんな感想を持ってしまいました。日本人含め、様々な作家や偉人の言葉にもハッとさせられてしまいました。
ちゃんと予習していけば楽しめる♪
経済は苦手なので、ちゃんと予習して行きました!
正解です!
予備知識無しでは、きっとチンプンカンプンだった事でしょう。
話の展開も早いのでなおさら・・・
それでも不明な点もありましたが、面白かったです!
逆転劇を期待すると、、、
物語の背景となる事象が難しく、途中で「ここで、解説しよう❗」とばかりに専門家らしき人物が画面に入ってくる。
その場で理解をさせてくれようとしているので有り難いが、映画としての流れが中断してしまい、テンポよく進んでいかないように思えた。
後半はあまり中断を感じさせず、人間的な葛藤も描かれていて集中できたが、現実的なお金のはなしになっているのですっきり爽やかに終わらず、色々考えさせられた。
劇場では数人が前半から声を出して笑っていて、観る人によって楽しみ方の度合いが変わる映画だった。
映画の評価は、その人の知識・経験(その時の精神状態)で大きく左右される。残念だけど、しょうがないね。
冒頭でマーク・トゥエインの言葉が引用されます。
"何も知らないことが厄介なのではない。知らないことを知っていると思い込むのが厄介なのだ"
因みに、私がいつも肝に銘じているのは、パスカルの言葉です。
"無知を恐れるな、偽りの知を恐れよ"
マークも、パスカルも、本作も、同じようなことを言っています。
多分。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015)』
原題 THE BIG SHORT
※実際にあったことなので、ネタバレも何もないっしょ?と思います。ネタバレ・アクセル全開です。
本作にも登場しますが、金融危機の波にざっぶーんって飲まれたことで有名な会社に当時務めてました(てか、波を作った側面もあります。いや寧ろ大波だったかも)。
でも私は、その波が足首くらいの時に退社したので、それほど大変な思いはしていません。
けど、本作を観ていて、苦笑いが止まりませんでした。
あ、コメディだけど、笑えない。
いや、笑える!
いや、笑っちゃいけない!
笑える!
どっち?ってなる(笑)
流石、アダム・マッケイ脚本・監督。
むっちゃ面白いです。
本作でブラピ演じる元銀行員のベンが「600万人が家を失い、職を失うんだ!はしゃぐな!」と怒鳴るように、本作は"ウォール街を出し抜いた"映画でも、"華麗な大逆転"の話でもありません。
じゃ、何の話か?
それはのちほど、お話するとして。
その前に、(一般常識ですが)2008年のリーマン・ショックはご存知ですよね?
なんでリーマン・ショックが起こったかも?
流石です!
では
MBS=不動産担保証券
CDO=債券担保証券
CDS=クレジット・デフォルト・スワップ
これは、ご存知でしょうか?
本作の字幕ではこんなアルファベットや見慣れぬカタカナが、さらっと出てきます。
でも一応、説明してくれるんですよ。
ライアン・ゴズリング演じるドイツ銀行のジャレッドが、本作のガイドとなって、ちょいちょいカメラ目線で言ってくれるんです。
「金融商品って難しいよね?マーゴット・ロビーが教えてくれるよ」とか。
すると、泡風呂に入ったセクシーなマーゴットが、シャンパン飲みながら注釈を入れてくれます。
マーゴットは、
" アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜"
"フォーカス"
"ウルフ・オブ・ウォールストリート"
に出てた綺麗なお姉ちゃんですよ。
他にもセレーナ・ゴメスがギャンブルしながらとか、シェフがシーフードシチューを作りながら、分かりやい例え話をしてくれます。
ありがたいです。
でも、わかんねーってレビューが多いようです。
だけど!ここを説明すると、やけに堅苦しくなって、本作のユーモアとか、エンタメ性が台無しになる気がするんですよ。
なので、ググってね。以上。
サブプライムローンがらみの金融の仕組みが、近いうちに危機に陥る!って予測した人がいるんです。
見抜いたのは、クリスチャン・ベイル演じる一点買いのトレーダー:ヘビメタ好きで片目が義眼のマイケル・バーリ。
バーリは単に予測しただけではなく、そこに捻りを入れた(逆手に取った)ビジネスを考え出したんですよ。
「じゃ、MBSの価値が下がったら保険が支払われる契約付きの金融商品を作って、俺どんどん買うっす(劇中で"空売り"、"空売り"って言われてるのがこのことです。買ってるのに、売ってる?混乱するとこですよね?)!」
で、ゴールドマン・サックスさん作って!俺、その商品買うから!
この保険契約付き金融商品は、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)です。
このCDSの価値をいち早く理解して営業したのが、ドイツ銀行のにやけ顔のジャレッド。いちいちカメラ目線です。
このジャレッドが営業に行ったのが、曲がったことが大嫌い。大手銀行なんか詐欺集団だと思っている、暴言吐きまくる投資会社経営のバウム(スティーブ・カレル)です。
他にもウォール街で成功を目論む若い子2人&この2人をサポートする元銀行員ベン(ブラピ)など、登場人物がそれぞれ個性的で、面白いです。
大企業が作り出してる詐欺まがいな流れに逆行し、いずれ訪れる未曾有の金融危機を回避する人たちの話です。
本作はバーリが予測し、それが現実になる2年間の物語です。
さて、冒頭の一文に戻ります。
"何も知らないことが厄介なのではない。知らないことを知っていると思い込むのが厄介なのだ"
家は必ず上がるんだってよ!お金なくても取り敢えず家買って売ったら、儲けられる!
低所得者に高い金利でローンを組ませて、もし払えなくなって家を手放したら、住宅バブルだのもの。
直ぐに、高く売れるもん!
などなど、情報を鵜呑みにして一方向へどどーってみんなが突進している最中、あれ?って立ち止まってよくよく調べてみた人たちが、金融危機を回避できたお話ですね。
あと、金融業界の人たちって、なんだか難しい言葉を使って煙に巻こうとするけど、あんまり分かってないお馬鹿さんが多いってこと(笑)
金融商品は複雑化しているので、行員さんでも分かんない人いるんですよ。いや、まじで。
この一連の金融商品は、実は規制当局(米連邦準備理事会)もよく分かってなかったんですよね。
日本もそうでしたけど、劇中でも「バブルの中では誰も、バブルが起こってるとは思わない」と言われます。
渦中では、人間の思考って停止するらしいですからね。
そっかー。そうやってこの人たちは、ウォール街を、大企業を出し抜いたんだ!すげーって、思わないでくださいね。それこそが、厄介な思考です。
ちょっと、立ち止まってください。
まだ、先があります。
ここからが、本作の面白いところです。
バーリさん他は勝ったんですよね?じゃ対する大手投資銀行なんかはどうでしょうか?
負けたんでしょうか?
確かに破綻した会社もあり、政府の介入で破綻を免れたところもあります。
でもそんな投資銀行のCEOが家を失っただの、現在、苦しい生活をしているって聞きます?
いいえ、聞きません。やつらは、がっぽり儲けたんですよ。
負けてるのに、勝ってる(笑)
それこそが、このサブプライムローンを発端にした金融危機の一番の問題点なんです。
万が一負けても、"(一部の)自分達だけ"は儲かる。そんな仕組みなんです。
"ウォール街の強欲さ"ですよ。
商売ってのは、そういうもんじゃないですよね-。
本作が華麗な逆転からほど遠く、寧ろラストで苦々しい思いすらするのは、多くの人が家を失い、職を失い、人生を狂わされたからだけではなく、この"強欲な仕組み"が未だに根本的には変わってないからです。
だから私達は「無知を恐れるな、偽りの知を恐れよ(何も知らないことが厄介なのではない。知らないことを知っていると思い込むのが厄介なのだ)」を肝に銘じなくてはいけない。
そんな警鐘を鳴らしている作品でした。
面白かった!
PS 徳永英明の曲が流れたり、村上春樹せんせのIQ84の一文が引用されたりしますよ。
エンタメとしてはイマイチ
リーマンショックの裏側なんだろうが、組成商品の複雑化という部分にフォーカスを当てるため、金融知識がそれなりにないと理解が難しい気がする。そして、これだけがリーマンショックの裏側とは言いづらい。いざリーマンショックが起こってからエンディングまでが早い。実話に基づくため仕方ないが、消化不良な感じがする。
難しすぎ…
金融の知識がないとわからないと思う。
私には大半の話がわからなかった…
分かりやすくおもしろい例えばなしを間に入れてくれてはいるが、わからない!
話がわからないから、冗談でいってるのか本気でいってるのか判断できなかった。
10回くらい見るか、調べたり教えてもらいながら見ないと理解は難しいと思った。
難しすぎる
金融のプロと見に行ったけど、その人も「これは難しすぎる。金融業の人でも理解しきれない人が多いと思う」と言っていた。(その人は当然全て分かるし知ってるんだけど)
まあ、詳しくすべての用語が完璧に理解できなくてもなんとなく楽しめるように作ってあるようには感じられたが……
あとはその人の曰く、内容が分かってもただの事実の確認くらいの意味合いしかなく、面白くもなんともないと。もっとドラマ要素を入れてエンターテイメントに寄せたほうが商業映画として価値があると言っていた。
それは確かにって感じだ。逆にちょっとよくわからんな〜くらいの人のほうが、「なんかカッコイイ!すごいや!」って高揚感があるのかも?
私には難しすぎた。普通に寝た。
ブラピかっこよかった。
本来なら知識がないと付いていけない内容なところ、音楽、演出、編集、...
本来なら知識がないと付いていけない内容なところ、音楽、演出、編集、演技等で上手くその瞬間の空気感を伝えることで観客を引き付けて最後まで付いて行かせちゃうのは圧巻だった。当時はニュースの向こう側でしかなかった出来事の事の大きさにあてられて疲れた。
仕事やめたくなる傑作
暫定今年ベスト!リーマン・ショックの顛末を軽快かつ簡潔に描いてみせた!ただどうしても遣る瀬ない気持ちになる…それは今では俺自身が劇中で描かれる投資銀行の末端の構成員でもあるからだろう。俺の言葉でいわせてもらうなら本作は「仕事やめたくなる傑作」
監督のアダム・マッケイはコメディ出身で意外ともいえる人選やけど実は物凄く正しい。なぜならリーマン・ショックにまつわるすべての事象が「笑えないけど笑うしかない」から。このテーマの本質を突くならばブラックコメディという枠組みでなければありえない
『マネー・ショート』はあえていうなら『ウルフ・オブ・ウォールストリート』+『マネーボール』やな。つまり傑作です
ただこの邦題はいただけない。別に「マネー」を「ショート」してるわけじゃない。「華麗」でもないどころかむしろ「暗澹」たる気持ちになる。絶対に『ビッグ・ショート 世紀の空売り』にスベキだったな…
金融業界のアウトサイダーの話ってなんでこんなに面白いんだろう
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