マネー・ショート 華麗なる大逆転のレビュー・感想・評価
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悲しき大逆転
邦題と謳い文句とはかけ離れた作品
メリット
・スティーブ・カレルやクリスチャン・ベイルといった演技派の演技が素晴らしい
・解説シーンや第三の壁といったコメディチックなシーンが多く難しい話もみやすい
・BGMとしての楽曲が年代に似合ったものが使われておりかっこよくオシャレだった
デメリット
・邦題と内容がかけ離れすぎている。
・予告で思わされた内容ともかけ離れすぎている
・内容が難しく予備知識がないと内容についていけない。
+α
「知っておくと楽しめる単語」
MBS...銀行が貸出した住宅ローンをまとめて証券化したもの。これにより銀行は住宅ローンは安定のものと思ってしまいます。
CDO...ローンを担保にして発行された商品。今回はサブプライムローンが組み込まれて担保にされて発行されました。
CDS...毎月保険料を支払う事で問題が起きた時に保険料が支払われる契約。作中の人物達はサブプライムローンが崩壊すると考えて銀行から大量のCDSを購入します。しかし銀行はMDSが安定していると考えているため彼らをバカにします。
サブプライムローン...低所得者向けの高金利なローンを示します。大手の銀行は彼らに審査無しでローンを組ませます。また高金利なので投資家にとっても魅力的でした。
空売り…市場で値下がる物しかわからないという時に何も無いまま株を売り決済する時に株を買い戻して利益を得る方法。今回はCDSという空売りできる商品を1から作り住宅市場の値下がりを予測したという事になります。
恐らくこれを事前に知っておけばたのしめるかなと思います。
難解ながら、魅せた。
字幕で追っかけながら観るのは、やや辛い。
でも、セリフの意味をちゃんと理解できなくても、クレイジーな状況は解るし、登場人物達の思いも伝わってくる。
最後まで飽きずに観られた。
冒頭のマーク・トゥエインの引用がこの映画のテーマを現していて、ラスベガスでのブラピの台詞が強烈なメッセージになっている。
さすが、制作者に名を連ねているだけあって、ブラピはいいところを持っていった。
「それでも夜は明ける」でもそうだったなぁ。
説明台詞が多くなるのは仕方ないが、面白いアイディアで繋いでみせた。
凝った画づくりで、役者の演技も良かったので、最後まで観られたのだろう。
こんなストーリーを映画にしたことだけで、敬服する。
リーマンブラザーズのもぬけの殻になったオフィスの場面が衝撃的。
本当にあんなことになったんだろうか?
山一証券が破綻したとき、自分達の明日をも知れないのに社員たちは顧客の対応をしてたけどなぁ…
世の中は、100%で溢れてる。 果汁100%のフレッシュジュースに...
世の中は、100%で溢れてる。
果汁100%のフレッシュジュースに、北海道生乳100%のバターやチーズ。100%国産の杉を使用した積み木なんてものもある。
もし、これらのうち半分だけが本物で、後の半分はまがい物だとしたらどうなるだろうか。
恐らく作った人や企業は人としての扱いを受けないぐらいに、非難されるに違いない。
では、これが債権ならどうだろうか?格付けがAAAとされた債権のうち実は99%が、実はクソ(失礼)だとしたら…そして、人より少しだけ早く、その歪みに気付いた人がいたとしたら。
この話はそんな今世紀最大の詐欺である、サブプライムローンを舞台にした実話です。
エンディングソングが、Led Zeppelinの "When the Levee Breaks" 。
最後まで楽しめました。
義憤に見せつつ
散々正論を訴えたが、結局巨万の富を手にしている。
そんな後ろめたさをスティーブ・カレルがうまく表して「は」いる。
持論の正当性を証明することが、多くの人々を不幸にすることにつながる。
「そらみろ!」と喜んだライアン・ゴズリングとは対照的で人間らしい。
けれど、今回のカレルは、ちょっとその演技が過剰に感じた。
ゴズリングのほうが、肩の力が抜けていて、抑えるところは抑えていて、安定感があった。
ブラッド・ピット、クリスチャン・ベールの存在感はさすが。
それにしても、泡銭にたかる人間の強欲、それを高みから操作したがる支配欲、ただ勝利することが目的で、人の生活が踏みにじられることをなんとも思わない鈍感さ!
人間って一度滅んだらいいのに、と一瞬でも思ったのは自分だけだろうか?
どういう事だったかはよくわかる
実話を元にした再現ドラマといった趣き。
退屈しないように凝った映像処理&演出が映画的ではあるが、映画ならではという歓びは不足していたように思う。爽快感ある逆転劇でもないし。金融の正体をはっきり描いているのが米国的には評価が高いのかもしれない。
俳優の演技的には楽しめた。
経済は難しい。
経済にはまったく疎いので、映画で描かれている3分の1も理解できていないと思うが、それでも大銀行の愚行は少しはわかったかもしれない。
そんなことより、映画がいいたかったことはベン(ブラット・ピット)のセリフにすべてが込もっている。
何人もが仕事を失い、何人もが家を失う。
アダム・マッケイは、複雑な経済の仕組みをできるだけわかりやすくしようと努めたようである。登場人物がときおりカメラ目線で語りかけたり、マーゴット・ロビーやセレーナ・ゴメスが説明してくれたり。
ベンのセリフもそうだし、マイケル(クリスチャン・ベイル)やマーク(スティーブ・カレル)がそうであったように、自分の予測が的中していたり、結果として大儲けしたとしても、そこには何やら虚しいものがそこはかとなく漂っている。
マネー・ゲームというにはいささか残酷にすぎる。
経済のことを勉強して臨めば、もっとおもしろかったかもしれない。
今一度
リーマンショックのおさらいを
したくなる作品でした。
難解、とレビューに書かれるのも
わかる気がしますが、脚本の精密さと、
アメリカ的資本主義の行き着く場所が、
いかに空虚で、自らが陥る落とし穴だと、
ironyをこめて描かれています。
いまだ、株価の引き上げや増収増益目掛けて、
猪突猛進している輩には、
観せるべき映画です。
ブラピが前のめりに共同プロデュースに
入っているのも頷けます。
クリスチャンベイルはもっと活かすべきだった
完全に勉強の気分で見た。感想としては難しすぎてハゲるかと思った笑。
その難しさというのは冒頭でジャレッドベネットことライアンゴズリングが言っていたように「金融市場が排他的に感じられるのは専門用語が多いからだ」に尽きる。
サププライムローンやらリーマンショックの経緯などは少し齧った程度に学んだことがあるのでまだわかる。問題はその用語の前提にまた違った専門用語か飛び交っていることだ笑。
しかし意外と飽きずに見ていられる多分それには2つ理由がある。
1つは役者たちの(特にスティーブカレル!)会話の中での深刻そうな表情や言動の演技がうまいこと。
もう一つは突然、登場人物が観客を意識したカメラ目線になり説明を始めたり、まるこどマーゴットロビーやセレーナゴメスに説明を任せたりする唐突な演出が効いているからだと思う。
ただ4人をそれぞれ紹介した予告編とポスターにメインキャストがズラリと並び、「世界経済の破綻を予測した4人のアウトローがいた」というキャッチコピー。さらには華麗なる大逆転という邦題。
そのどれかしらに釣られて見た人にとってはただの難しくて退屈な映画だったと思う。だって全部ウソだもん!!4人はほぼ関わりない!マークとジャレッドくらいだもん!!笑
百歩譲って予告編とキャッチコピーは宣伝の勝利といえるかもしれないが、邦題は流石にウソつきだ。
ザックリ言えば世界経済の破綻に大金を注ぎ込んだ男たちが人々にバカにされながらも最後には彼らが正しかったことが証明される的な内容ではあるが、彼らは勝ったことを喜んでいなかった。
それは彼らの勝利=多くの人々の失業や財産の消失という方程式が絶対的に存在するからだ。
だからベンは助けを求めた2人に浮かれるなと叱責したし、マークは不正を平気で行っている人間に本気で怒り、最後の最後まで経済破綻を止めようと奔走していたのだ。
そういった部分を考慮すると邦題はホントに残念。まあある意味4人の中で唯一YES!!!ってなってたライアンゴズリングには合ってるタイトルではあったかも笑。
あとラストに流れるLed Zeppelinカッコよすぎ!!聖歌隊が歌うNirvanaのLithiumもよかった!
タイトルは詐欺
日本のタイトルは全てを説明してしまうネタバレタイトルなのは知っていたが、日本の運営側は本当にこの映画を見たのか疑うレベルだ。華麗なる大逆転などしてないし、むしろ製作側はそんなものは意図的に排除している。劇中のどこかのバーの人とベアの言葉を借りるなら、実際には六百、八百万の人が家と仕事を失
い、死人も出て、人が数値化された世界経済の破綻の真実などは詩と同じで大体の人は嫌いなものなのである。つい最近の笑えない出来事に大爆笑を求めて行くのならその人は頭がおかしいのであろう。この映画を見て、何かをわかったようになるのが一番厄介だと、冒頭にも示された通り、今の日本も似ている状況にあるのだ。皮肉が効いていてよかった。
いやーそれにしても最後の一行には鳥肌がたちました。
牽引国としての責任を問う一記録
サブプライムローンが招く
バブルの正体とその崩壊。
冒頭に提示される謎が
多角的な視点から
軽妙なタッチで
解明されていくプロットに
ときどき頷きながらの鑑賞でした。
かつて日本も
巨大なバブルに包まれた
超好景気の時期がありました。
本作の用語解説に登場する
行動経済学者さんの言葉に
あの当時の自分を、世間を、日本を
フラッシュバックさせられました。
…いま安全なことは次も安全だと思ってしまう
バブルは崩壊の兆候を見せているのに
そのことを気にとめない世間がありました。
バブル時のモラル自体が
本来のモラルとは異なっていました。
そして日本は現在も
経済低迷をなかなか抜け出せません。
これからの世界に
想いを馳せざるを得ません…
まあまあだった
豪華キャストが誰が誰だか全然わからなかったし、経済用語も最後まで覚えられなかった。ショッキングな出来事であるものの、債権の値段が上がるか下がるかというのが最大の見せ場なので、見せ場として貧しい。その分、細かいカットやロックの名曲で頑張って盛り上げようとしていたが、それでもやっぱり大して面白くなかった。パソコンをいじったり会話している場面が中心なので仕方がない。
経済がテーマのドラマは『ウォール街』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』が傑作だが、それには遠く及ばなかった。経済そのものが映画向きではないのだと思う。
コメディだと聞いてたけど
けっこう社会派ドラマだった。
ある程度脚色はされているのだろうが、金融業界がここまでクソだとは、正直言って驚いた。
「大儲けだ!」とはしゃぐジェイミー達に、「その損害は最終的に誰が被るのか、わかってるのか」とベンが諭す場面は、グッときた。
そして、マークがラスベガスで会うウジムシども。こんな連中に世界の経済が左右されたのかと思うと情けなくなる。
いや、そもそも金融システムこそが、もはや巨大なカジノと化している上に、勝手な利権がどんどん積み重ねられ、誰も制御できなくなってしまった巨大ウンコなのだ。
(それは、選挙の票の集計を委託されているシステム業者が有力政治家の息のかかった企業であることと同じくらいクソなわけで。)
で、問題なのは、われわれ自身もそんなシステムとは無関係ではないということだ。むしろ恩恵を受けてたりする。われわれもクソまみれなのだ。
財政の知識
知らないことは怖いことじゃない。
本当に怖いのは知らないのに知っていると思い込むことだ。深い。最初に出てきた言葉です。
うーん。財政債権に縁もゆかりもない人からすると
難しいかな!まず興味がないとつまらないかもしれません。知識があって見るのと、0の人が見るのとでは面白さが全然違うと思います\(^o^)/私は0だったけど、必死についていきました!業界用語が飛び交うので…(T ^ T)ちょっと勉強にもなりました!3、4くらいの知識を持ってまた観たいです\(^o^)/
ユーモアもあって、Sゴメスとか、、ポップスターも登場してくるので面白いです♪
何より、財政崩壊の恐怖が分かりました。
まさに一人勝ち。頭のいい人は得をしますね
金融業界の話
金融について、詳しい方にとっては面白いストーリーだと思いますが、興味がない方は寝てしまうかも。いろいろ考えさせられる内容でした。
ラストのリーマンショック後の、悲劇をもう少し詳しく描いてたら良かったかな。
ひさびさのブラピ、良かったです☆
金融市場おそろしや
一昨年前から本格投資を始めましたが、すごく怖くなりました…。
終わってしまったから思うのかもしれませんが、なぜあんな大惨事起きたんでしょうか。誰も気づかないもんなのでしょうか。
この映画で身にしみて感じたことがあります。自分で調べること、現地を見ることの大切さです。疑問を持ったら、見識者に意見を求め、自分の目で確かめることそれが成功の鍵ですね。もちろん、頭がすごーくいい人は主人公のように数字の羅列でわかってしまうんでしょうが。
あと、観るなら多少の金融知識は必要です。特有の事柄は解説も入りますが、それでもやっぱり金融のお話。基礎的な所まで解説してくれません。
私は空売りの『売り』とそれを『売る』というのがかなり混乱でした(*'▽'*)
悪銭は 身に付くからこそ無くならない
2008年に起きた世界経済の破綻を予測し、
逆手を取って巨額の金を手にした男たちを描く、
実話を元にした社会派エンターテイメント作。
経済の話に疎い自分にはハードルの高い部分が多かったけど、
それでもなんとなぁく(笑)楽しめてしまう映画でした。
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物語のキーワードは『空売り』という経済用語。
だが、経済にも数字にも弱い自分は『空売り』という
言葉を調べてみても仕組みがサッパリ分からず。
ま、とにかく、証券会社から株を借りて、株価が
下がった時にそれを売り払うと儲かるテクニックらしい。
けど、株を借りてる間はその保険金を払い続けなければ
いけないし、株価が上がってしまうと当然損になる。
その他にも複雑怪奇な経済用語がポンポン飛び出す本作。
MBS? CDS? CDO? IDLA? WTF(What the Fxxk)?
だが、サブプライムローンが危うい状況にあることを
ジェンガで例えた説明や人を食ったユーモアの数々、
なぜか実名出演してるマーゴット・ロビーや
セレーナ・ゴメスらの解説のおかげもあって、
それらの用語についてもどうにかこうにか理解でき
――ませんでしたー、あっはははは(爆)。
いやーすいません、こんなんで社会人やってて。
どういう状況なのかの理解はほとんど雰囲気(笑)。
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物語についていけたのは豪華主演陣の演技の賜物でもある。
虚ろな眼で崖っぷちまで賭け続けるクリスチャン・ベール、
不誠実な業界にブチ切れっぱなしのスティーヴ・カレル、
守銭奴な言動と髪型がイラつくライアン・ゴスリング、
辣腕だが金融ビジネスの世界に疲弊して見えるブラピ。
彼らは、『世界が経済危機に陥る事を予見して儲かった連中』。
これだけ聞くと印象はサイアクだが、この映画は彼らを、
大逆転を成し遂げたヒーローのようには描いていない。
ブラピ演じるベンが珍しく言葉を荒げる終盤のシーンや
スティーヴ・カレルが自分も不正を犯す連中と同類だ
と肩を落とすシーンなど、残るのはほろ苦い後味。
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演技や演出のおかげで楽しめたが、先に書いた通り、
劇中で語られる用語についてはワケ分かんない状態の自分。
けど逆に言えば、
こんなワケ分かんない(というか最初から煙に巻く
のを想定したかのような)システムによって
こっちの生活までもが脅かされているという不気味さ。
本作によると、2008年のこの経済破綻によって、
アメリカ国内だけで5兆ドルの年金と800万人の職と
600万人の家が消えたとか。その煽りで日本でも
大量のリストラが発生したことは記憶に新しい。
僕自身、輸出中心の製造工場勤務だが、リストラは
免れたものの多数の知人が退職されてしまったし、
地元の方でも派遣勤めの友人の多くがリストラされた。
結局さ、市井の人々の金を好き勝手使って超超超高額の
ポーカーをやられてるようなもんじゃない、これ。
なんで手前らの金儲けでこっちの生活まで振り回され
なきゃいかんのよふざけやがって、という話。
おまけに大打撃を喰らった銀行は、結局は巨額の
税金で救われて「あー、助かった~」だもんね。
路頭に迷った人々はろくに救わないクセにさ。
映画では、高額な住宅ローンを笑っちゃうような
ムチャな方法でホイホイ組まされ、挙げ句に
家を追い出される人々などの姿も描かれる。
食い物にされる馬鹿の方が悪い、と、儲けてた連中は
言うんだろうけど、なんとも情の無い話。
所詮はPC上での駆け引きなので、誰かの人生を
滅茶苦茶にしてるかもって実感が薄いのかね。それとも
自分も同じ立場だったら同じようになってしまうのかしら。
“悪銭身に付かず”って諺がホントだったら良いが、
けっきょく弱者が食い物にされる世の中ってのは
いつまで経っても変わらないと思えてしまう。
ううむ……少しは賢くならなきゃいけないのかも知れんです。
<2016.03.04鑑賞>
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