「みんながこの映画を観て、人の背景を感じ合えたら世の中もっと良くなるのにな」あやしい彼女 spoonさんの映画レビュー(感想・評価)
みんながこの映画を観て、人の背景を感じ合えたら世の中もっと良くなるのにな
最初の30分は退屈で、なぜこんなにレビューが良いのか分からなかったけど、辛抱して観続けて良かった〜!
(以下ネタバレあり)
おばあちゃんの瀬山カツ(倍賞美津子)が謎の写真館で写真を撮ると20代に若返って、出来なかったことや恋や歌手デビューまでしてしまうストーリーです。
倍賞美津子と若返った多部未華子がいい演技しています。見た目は20代だけど中身は70代だから経験豊富なアドバイスをみんなにして励ましたり、歌う歌はそれまでの苦労した生き様が滲み出た歌声で聴く人を感動させる。多部さんの心からの歌と演技素敵でした。
お節介で口うるさく感じたり、性格が悪く感じる人も、もしかしたら昔色んな辛い事、背景があって発する言葉、行動なんだと、みんなが洞察力を示して感じ取れたなら、人間関係きっと良くなるだろうし、理解できない部分があっても相手の事を受け止めてあげられる世の中になれるのにな。と感じました。
カツの娘、幸恵(小林聡美)が若返っている母親に、「頑張ったんだね。ひとりでずっと頑張ったね。お母さん」ていう言葉。
みんながそんな言葉を掛け合えたら。
ほっこり&笑いありの素敵な映画です。
カツの幼少期から苦労を共に歩み愛し続けてきた田中次郎役の志賀慶太郎さんの演技もコミカルでユーモアもあり素敵でした。
投げ飛ばされて障子に突っ込むシーン、みんなでバーベキューしてるシーンで、次郎と翼(北村匠海)、プロデューサーの小林拓人(要潤)がそれぞれ違う恋心を節子に向けてうっとりしている場面も、絶妙で良かったです〜。
最後、同じ写真館で若返った次郎(野村周平)と、元に戻ったカツが一緒にバイクに乗って走るシーンも素敵でした〜良かったです〜♪