「母と娘の理解と、歌のもつ素晴らしさ」あやしい彼女 WITHさんの映画レビュー(感想・評価)
母と娘の理解と、歌のもつ素晴らしさ
母1人で子供を育てる大変さを理解していないと映画の中でその部分での描き込みが不足していてなかなか感情移入出来ないかも知れません。
今と違い昭和前半には、社会福祉が乏しくまた女性が職を求めるにはとても大変な時代でした。
またその娘が離婚をし、母1人で仕事をしながら息子を育てたのですが、設定は、出版社で、出版社なんてのは、長時間労働が当たり前で、子供が病気した時、一緒に遊んであげたい時にどれだけ我慢したのか分かりません。
そのかなりの事を掛けて尽くして得た編集長の椅子も年齢から来る、感覚の古さからその座を失うことになる。この悲哀とも言える感覚をまた会社に勤め、かなりのものを犠牲にした経験がないと理解は難しいでしょう。
そのような事を理解していないと多部未華子さんの歌が上手いねで終わってしまうことになりますね。
母親とその娘が、そのお互いの苦労を理解し合えるという主題の一つと思われるが歌部分にスポットが当たっているでぼやけがちに感じました。
多部未華子さんの歌は、そこそこ声が魅力的で、また小林武史さんのアレンジが素晴らしいです。
小林武史さんは。もう一つの主題である歌の素晴らしさをまた多くの人に理解して欲しくて、製作に参加したのだと思いました。
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