野生のなまはげ
劇場公開日:2016年7月16日
解説
300歳のなまはげと11歳の少年の交流を描いたファンタジックコメディ。ある日、野生のなまはげが罠にかかり、捕獲されてしまった。輸送中になんとか逃走したなまはげは、東京近郊のある町に迷い込み、そこで11歳の少年・守と出会う。なりゆきで守の家に暮らすことになるなまはげだったが、守は動物嫌いの母親になまはげが見つからないよう悪戦苦闘。一方のなまはげは性質上、すぐに子どもを脅かしてしまう有り様。そんなある日、ニュースに取り上げられたことがきっかけとなり、悪徳ペットショップ業者になまはげがさらわれてしまう……。監督・脚本は、サラリーマンとして働きながら映画作家として活動し、コメディを中心に短編映画を制作してきた新井健市。
2016年製作/77分/G/日本
配給:フリーライディン グ、ニューシネマワークショップ
スタッフ・キャスト
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2019年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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秋田観光協会のPRビデオを思わせるキャラクターに頼った童話もどき安直映画。
「なまはげ」は諸国にある鬼伝説の秋田版、男鹿半島は「なまはげ」女鹿には「あまはげ」がいたそうだ。語源だが囲炉裏に当たってばかりいて低温やけどで出来た火斑(方言でナモミ)を持っている出刃包丁で剥ぎ手桶に入れたからとされている(ナモミ剥ぎ→なまはげ)。
やけど予防と言うよりは囲炉裏に当たってばかりいる怠け者への戒めの意味だそうだ。だが、出刃で削ぐほどの壊死組織となれば重症、風習になるほどの患者が出たとは思えません。素直に皮を剥ぐと考えた方が良いだろう。山神説や山賊説など諸説ありますが今に残る風習は庄屋が小作、親が子を手懐ける方便から生まれたものでしょう。
「悪い子はいねぇか」ですが狙われる男の子の所業は、母の言いつけに反発、偏食、ずる休み、ぱちんこで人を打つ、空き缶を投げ捨てるなど、大人の方は自然破壊、騙す、暴行、誘拐とたちが悪い。
学校のいじめや子の虐待こそが戒めて欲しいことだが扱い無し、風体からして強面の「なまはげ」だが悪者に手向かいもしない腰抜けぶり、代わって「なまはげ」研究家の普通のおじさんが空手チョップ一発で敵を倒すヒーロー演出、子供向けということで暴力描写を避けたかったのだろうが何しに出てきたのか存在理由すら不明、野生のなまはげを担ぎ出したはいいが扱いに困って人は見かけによらないとか野生動物保護の一環程度の提起に終わってしまった。
少年が「なまはげ」に追われるシーンで背負っていたランドセルが無い遠景が使われていた、間違い探しの仕込みとは思えません、撮り直しもせず確信犯的手抜き、安直さには腹が立ちます。
総じて才能ナシでしょう。
秋田ロケを断られた本作。
小道具やその他の諸々がチープなのも味です。
終始コメディに徹しているので清々しいです。
夏休み子どもと一緒に観ても楽しめると思います。