劇場公開日 2016年12月17日

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「責任と理不尽を突きつけられる映画」ヒトラーの忘れもの Theo5さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0責任と理不尽を突きつけられる映画

2020年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 ラストシーンも念願の想いが成就するハッピーエンドであるはずなのに、全くそんな感じがしないというのがこの映画を物語っていた。

とにかく地雷がいつ爆破するのかが全く解らない緊張感が画面を通してもリアルに伝わってくるのがこの映画の凄い所。
本当に予期せぬタイミングで、まるで自分もその場にいるかのような臨場感をつきつけられて、地雷が爆発する度に身体がビクリと反応する感覚が凄まじいの一言。

大量の地雷をなんでそんなに埋めたのか、何故埋めた大人が撤去しないのか等、理不尽な状況の中でドイツに帰るという事だけを夢に頑張る少年兵が痛々しすぎる。

子の責任を親が取るのではなくて、親の責任を子が取る状況が本当に理不尽すぎる。

『ヒトラーの忘れもの』なんていうタイトルももうちょっと何とか出来ただろと思うぐらいチープすぎる。

勝手に占領してきて、勝手に自国の領地に地雷をアホみたいに埋めて、その責任を死をもって取るというのは自業自得で間違いないのだけれど、違うと否定したいのだが、では何が正解かと言われると全くもって解らない。

自分はただの傍観者である事を痛烈に思い知らされる映画でした。

Theo5