「父性と憎しみの狭間で」ヒトラーの忘れもの ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)
父性と憎しみの狭間で
戦後、ナチス・ドイツ占領から解放されたデンマーク。捕虜となったドイツ少年兵達は、帰郷を条件に地雷撤去に駆り出される。それは終わりの見えない過酷なもので、次々と少年兵は命を落としていく。ナチを憎むラスムスン軍曹は容赦なく彼らに命令するが、疲弊していく彼らを見て次第に軍部の命令に疑問を抱くようになっていく…。
ノンフィクションベースの重く暗い映画ではある。
だが、見た後に僅かな人間の希望も感じることができた。
ドイツ少年兵とデンマークの鬼軍曹。
両者の視点を丁寧に描くからこそ、それぞれの立場での絶望と葛藤が浮き彫りになる。
役者陣の演技も素晴らしかった。
良作。
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