ニーゼと光のアトリエ
劇場公開日 2016年12月17日
解説
ショック療法が当たり前とされ、精神病院が患者を人間扱いしていなかった時代を背景に、画期的な改革に挑んだ女性精神科医ニーゼの苦闘を描いたブラジル映画。1940年代のブラジル。精神病院で働くことになった医師のニーゼは、患者に対するショック療法など、暴力的な治療が日常茶飯事になっている現実を目の当たりにし、衝撃を受ける。男性医師ばかりの病院で身の置き場も少ないニーゼだったが、患者を病院の支配から解放するため、患者たちに絵の具と筆を与え、心を自由に表現する場を与えようと試みる。主人公ニーゼ役は、ブラジルの名女優グロリア・ピレス。監督はドキュメンタリー出身のホベルト・ベリネール。2015年・第28回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最高賞の東京グランプリと最優秀女優賞を受賞した(映画祭上映時タイトル「ニーゼ」)。
2015年製作/109分/R15+/ブラジル
原題:Nise da Silveira: Senhora das Imagens
配給:ココロヲ・動かす・映画社○
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そうありたいと思うけど実際多くの精神疾患患者にこうできたらいいですね。という理想論な映画に思いました。以上!
2019年10月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
精神病院で患者が人間として扱われていなかった時代 、電気ショックが治療の主流とされていた1940年代のブラジル。
一人の人間として患者に接し、アートをもちいて人間としての誇りと尊厳を取り戻すために奮闘した女性医師ニーゼの姿を描いた作品。
でもこれは昔の外国の話ではなく、今の日本にも通じるものがあると思います。
精神障害がある人に対する差別や偏見は未だにあり、まだまだ生きづらい世の中について考えさせられます。
2019年4月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
「何がゴミなのか人間は決めつける」
「種はゴミなんかじゃない。植えるものだ」
精神病患者はゴミではないし、自然界にもゴミは存在しません。そもそもゴミという概念を作ったのは人間なんですよね。極論すると、人間を排除した先にあるのがユダヤ人強制収容所なのだと改めて思いだしました。
精神疾患の人は私達には見えない世界で生きている為、それが見えない人達には理解されないようです。ニーゼは医者でしたが、患者と一緒に見えない世界を理解し寄り添っていました。今後科学が進歩することによって精神に関わる沢山の事が解明されると、ニーゼのやった治療の科学的根拠が示される気がします。そしたら世の中少しは精神病に対する偏見がなくなるかもしれません。
2019年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
1940年代まだまだ男性社会の時代に精神病棟で
患者のために戦った女医ニーゼ先生の物語
精神病の患者の治療はロボトミーや電気ショックなど
人を人とも思わない恐ろしい治療を行っていた
ロボトミー治療はアイスピックで簡単に出来ると言う
しかしニーゼ先生は違う
患者だって人間だ
乱暴な治療はせず 忍耐強く彼らと向き合っていく
面倒な相手はあら治療や暴力の方が
楽で済む
それでいいのだろうか?彼らをさらに精神的に追い詰め
乱暴者はますます荒れてしまう
スタッフ提案でニーゼ先生はみんなに絵を描かせることにする
すると彼らに奇跡が起きる
無表情に歩くもの うずくまるもの 乱暴者
それらの患者が絵を描くことによって
イキイキとしていく様が描かれていく
太陽の光りや緑の中に囲まれて
自然の中で 生まれ変わっていく患者たち
しかし それをよく思わぬ医者ども
色々な楽しいこと悲しいことつらいことを
経験しながらも彼らのために懸命に働くニーゼ先生に
とても心を打たれる
悲しいことも描かれているが
ニーゼ先生の行為を観て幸せに感じてしまう作品だ
レンタル屋でふと目に留まった作品だ
こんなに感激する作品に出会えるとは感謝!!
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