「スクリーンで見て良かった」3月のライオン 前編 Spiさんの映画レビュー(感想・評価)
スクリーンで見て良かった
正直、原作ファンとしては内容に不満もある。
原作で印象的なシーンだからとりあえず入れてみました程度に雑に描いてるシーンも多く、流れが多少違うのに無理やり原作のカッコいいセリフを言わせて不自然になってる場面が目立つ。
酒に潰れた零を捨て置いたのがスミスと一砂という改変も原作を無視しているようで納得が出来ないし、原作を知っていればこそ粗が目立ってくる。
脚本以外も俳優の演技力というよりは演技指導のせいだとは思うが、変なオーバーアクションが多くてわざとらしいシーンが多い。
とにかく前半は適当な部分が多く、見ていて気が散ってしまった。
しかし、後半になると粗もだんだんと目立たなくなっていき、零の大事な局面では思わず映画の中の観客に釣られて拍手をしそうになるほど引き込まれてしまった。
映画館で映画を観たことは当然何回も経験しているが、ここまで作品の中の世界に引き込まれたのは初めてだと思う。
派手なアクションも何もないが、この作品は映画館のスクリーンで見られて本当に良かったと思っている。
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