「原作は人間関係と個人の背景描写が中心の作品だけれども、映画では将棋のバトルのところを中心にしてほしかった。」3月のライオン 前編 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
原作は人間関係と個人の背景描写が中心の作品だけれども、映画では将棋のバトルのところを中心にしてほしかった。
ほぼ原作通りだった。どこまでかというと、ちょっとはみ出すけれど、原作だと6巻くらいまで、ちょっと足りないけれどアニメだと第一部最終回ぐらいまでだった。
とばすところはとばして、ふくらませるところはふくらまして、短くエッセンスだけを表現しているところや、前後させるところもあって、よくまとまっていた。
キャラクターも原作のイメージに近い人が多くてよかったと思う。
でも染谷将太さんの特殊メイク二階堂はやりすぎかな?
『聖の青春』の松山ケンイチさんみたいに頑張って体重を増やすか、無名でも、そのままで見た目が合っている人の方がよかった気がした。
あと佐々木蔵之介さんの島田はいいのだけれど、多少髪の毛薄くしてハゲネタやってほしかった。
内容的には女の人が原作だから、将棋の戦いというよりも人間関係と個人の背景描写が中心で、どことなく『海街diary』に近い感じの作品。
将棋のバトル中心のところは原作にはほとんどなく、しかたがないのでこの映画では役者さんの表情で表現していた。
それはそれなりによかったのだけれど、個人的には原作からはみ出して派手にやってほしかった。
特に新人王戦のところはボクシングマンガ『はじめの一歩』の東日本新人王戦と同じような設定なので、いろんな人との対戦や必殺技の応酬みたいなバトルが見たかった。
あとマンガやアニメと違い実写なので、別居している義理の姉さんが有村架純さんで日常的に絡んできたりアパートに泊りにきたり、赤の他人の倉科カナさんの家で食事をさせてもらったり泊まっていったりできるのは、ちょっとおかしいような気がした。
作り話で、別に何をするわけでないけれど、うらやましすぎるでしょう?
さらにやっかみで言わしてもらえば、主人公の桐山が将棋のエリートプロではなく、ただのフリーターだったら同じような感じになるのかな?と思うとかなりゲスい感じもした。