「見ていて楽しいものではない」火の山のマリア SHさんの映画レビュー(感想・評価)
見ていて楽しいものではない
先住民の文化などを守っていくことが果たして大切なことなのかどうか常々疑問に思ってしまう。結局は搾取以外の何ものでもない、かたちはどうあれ、損をするのは当事者だけ。そんな現実を突きつけられた思いがする。
確かに、その文化すべてが絵になりそうな印象を持つし、壊したくないという思いは理解できる。しかし、単に檻の中に押し込めてしまうようなものであるならば、いくらお金を与えたところで、その文化が平和に未来永劫つづくとは思えない。
もはや古い文化は記録とか形式としてしか存在し得ないのではないだろうか、悲しいかなそう思わざるを得なくなる映画であった。
見ていて決して楽しいものではないけれども、非常に意味のあるものだと思う。単に問題提起にとどまらず、最後まで興味を失わせないように作られているところも共感できる。
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