「やっちまったなあ」グッドモーニングショー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
やっちまったなあ
作品自体は面白かった。
ただ、テレビを信用できなくなった。
中井さんのコメディは結構好きだし、真面目な中にも惚けたキャラがよく似合ってた。
周りを囲うキャラ達も、潔くその役割を十分に果たしてたと思う。
社会派な側面をコメディ仕立てで創作する。
まさに、ワイドショー的な作品ではないだろうか?
ただ…
あのシーンをどう受け止めるべきなのか。
端的に言えば、情報操作だ。
その内情とその後の影響をしっかり映してる。それも善なる方向に、だ。
社会の良識をテレビは操作してますと、告知したようなもので、その事によって変化する事柄を、ある程度は予測し、最善と判断した上で皆様に提供しております、と。
どんな事柄も正義や真実でさえ、テレビは編集してしまうと暴露し、宣言してるのだ。
これをテレビマンが撮ってる事に驚きを隠せない。
なんと傲慢なのだろうか?
もしくは、潔いとでも思ってるのだろうか?
「私たちは捏造してます!」
しかもだよ?
その責任は視聴者にあるときたもんだ!
……ハラワタがニエクリカエルようだ。
兎にも角にも、そんなシーンのおかげで、後に主役が語るテレビとはが、何にも映してないようにも思える。
それっぽい事言っといただけ。
偽善でもないし、本心でもないし、経験則でもなく、ただ、それっぽい事をそれっぽく言わせて幕をひいた。
なんとくだらない暇潰しに付き合わされたのかとゲンナリした。
この情報操作がフィクションであると信じこめず、またフィクションであったとしても、それをする意思と動機がテレビ局にはあり、その手段すら用意し組み込まれてあると、そっちのリアリズムのがはるかに大きかった。
脚本にこの要素がなければ、お気に入りのコメディになってたと思う。
4.0とかつけたかった…。