「ディスカバリーチャンネルか」レヴェナント 蘇えりし者 hkさんの映画レビュー(感想・評価)
ディスカバリーチャンネルか
と思うくらい、北アメリカの雄大な自然が美しい。生きがいだった息子を殺された男の復讐劇。文字通り血と泥に塗れ、地べたを這いずり、仇の後を追う。グリズリーに襲われ、もう歩けないんだろうと思ったが、意外と回復が早い。川に流されても自力で岸に辿り着き、体が腐っても介抱してくれる人が現れ、生き延びるタフな男。
案内人のグラスが、楽な船を捨てて険しい陸路を行けば、原住民を欺けると言ったが、結局アリラカ族に陸路で追いかけられる。負傷後も確実に追跡され、水先案内人をしてるのかと思ってしまった。
生肉食べたり、自分で傷口焼いたり凄まじい場面ばかりだが、大の男が降ってくる雪を食べようと、口を開けて舌を出すシーンは何とも微笑ましい。
しかし、善人悪人関係なく理不尽に悲劇は襲いかかり、簒奪される。直後映し出される、凍てつく大地。どれだけ徳を積もうが、それは自然の摂理だと圧倒的な説得力がある。
周囲の人間を巻き込みながら、悪運の強い2人が生き残り、ラストの肉弾戦。最後、見逃して貰えたのは、主人公が徳を積んだからか。
獣の中に入って寒さを凌ぐのは、ゴールデンカムイでもあったが、実写だとこんなにグロいのかと思ってしまった。
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