クリード チャンプを継ぐ男のレビュー・感想・評価
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21世紀になって観た映画で最高の作品。
タイトルは冗談で言ってないですよ。
そんなに本数を観ているわけではないですが
往年のロッキーファンとしては
最上級の賛辞を捧げざるを得ない傑作。
リメイクでも、リブートでも、
単純な新シリーズでもない。
「クリード・スタイル」という、
新たな「魂の伝承」の様式を生み出した。
劇場に3回足を運びましたよ。
隣のパート7は大入りなのに
こっちの7作目はいずれもスカスカでした。
挙句に
スタローンはアカデミー逃すし
トニーバートンは亡くなるし。
でもね。
まだ観てない人は、DVD発売を待ってぜひ観てください。
無理は言いませんが、できれば6本の予習もして。
「ロッキー」のタイトルの意味と
「クリード」のタイトルの意味。深いですよ。
「不良じゃないのにボクシングをやってる」の意味は?
それは、恒例のシーンでわかる仕掛けになっています。
そして「自分がただのゴロツキでない」ことを
証明するために闘ったバルボアさんに対して
アドニス君は何のために闘うのか?
それが伝わった瞬間に、すべての謎は1点につながり
涙腺はもう崩壊。全身の毛穴から汗が噴出します。
ロッキーの色薄く
昔のも観たくなった。
もう「ロッキー映画」とは言わせないぜ!
「ロッキー・ザ・ファイナル」を観た時「シリーズ中の最高傑作ではないか!」と思ったのと同時に「これでロッキーシリーズも見納めだなぁ~」という一抹の寂しさを感じました。
しかし、その作品から8年、ロッキーシリーズは”まだ”終わった訳ではなかったのです。
我らが下町のヒーロー、ロッキー・バルボアは、その魂を引き継ぐ後継者をスクリーンに登場させたのです。
本作「クリード」の主人公は、ボクシングのチャンプを目指す一人の若者、アドニス・ジョンソンです。
実は彼、ある人物のDNAを引き継いでいます。
彼の本当のお父さんは、ロッキーの永遠のライバル。
あのアポロ・クリード、その人でした。
アドニスは少年の日々、すさんだ生活を送っていました。町のゴロツキと喧嘩を繰り返し、警察の留置場にごやっかいになることもしばしば。
ある日”いつものように”留置所生活を送っていた彼に、一人の黒人おばさんが訪ねてきました。名前はメアリー。上品で、教養もありそう。育ちの良さそうな黒人女性です。
「あんた、どうせ民生委員だろ」
アドニスはちょっとハスに構えてメアリーを見ます。
実はメアリー、伝説のボクサー、アポロ・クリードの実の妻だったのです。
メアリーにしてみれば、目の前にいるのは紛れもない、亡き夫の忘れ形見。
他の女性が産んだ子供とはいえ、一人息子に違いないのです。
メアリーは微笑みます。
「あなたを息子として引き取りに来たの」
こうしてアドニスはメアリー・クリードの元で成人を迎えます。一般企業にも就職し、社会人として順風満帆。穏やかな人生を送るかに見えたのですが……。
血は争えないといいますか、この辺りがアポロのDNAを引き継いでいるんでしょうね。実はアドニス、仕事の傍ら、メキシコのボクシングリーグでファイトしてるんですね。
結構いい成績を収めている。
そこで一丁、地元全米のプロリーグへチャレンジしたくなります。自分がナンバーワンになるには、どうしても頼みたいコーチがいます。
他でもない、自分の本当の父親、アポロ・クリードの永遠のライバル。そう、我らがロッキー・バルボア、その人です。
いてもたってもいられず、ロッキーの店に駆けつけるアドニス。
そんな彼を見て、
「アホいうな、おれはもう、ボクシングなんてやらん。見ての通り、老いぼれだ」
ロッキーはなかなか取り合ってくれません。
今ではイタリア料理の居酒屋を営むオヤジさん。
飲食店経営者の姿が、すっかり板についた感じがある、ロッキー。
おなじみの斜めにかぶった中折れ帽子。
だるそうに、くぐもった声でゆっくり語る、かつての栄光のボクサー。
その後ろ姿。背中から醸し出す、哀愁。
シルベスター・スタローン演じる、この初老の人物が、スクリーンで”若いモン”相手に、なだめるように諭し、語る姿を見て、もう涙が出そうになりましたよ。
本作では、ロッキーシリーズでお馴染みの、あのメロディーラインが、後半さりげなく挿入されるなど、ロッキーファンにとっては、まさに「涙モノ」の演出です。
もちろん、リング上での臨場感あふれるボクシングシーン。
そのキャメラワークの見事なこと!!
踊るようで、しかも滑らか。手ブレなんか一切ありません。
まるでこれは、かつての伝説のチャンプ、「モハメド・アリ」の名セリフ
「蝶のように舞い、蜂のように刺す」
そういうキャメラワークを使ってます。
わかってるなぁ~、この監督。
若干29歳のライアン・クーグラー。いい腕してますよ、この監督。
役者のアクションの段取りなど、何回も何回も、緻密に丁寧に確認したんだろうなぁ~、と思います。素晴らしいシーンの連続ですよ。
夢を追う若者の清々しさ、たくまさ。それを見守る老いたボクサー。
これから花咲く蕾と、枯れてゆく人生の対比の鮮やかさ。
そこには、なにか日本的な「もののあはれ、人のあはれ」さえ感じさせてくれます。
若い頃は上り調子、坂の上の輝きを目指して駆け上ってゆく。しかし、やがて人は知るのです。人間、誰しも老いる時が来る。
人生のくだり坂。気をつけないと、あっという間に転げ落ちる。
ちなみに登山での事故は、登りよりも圧倒的に下山時の事故が多いと聞きます。
この人生の下り坂、自分の生き様に、どのような決着、エンディングを見つけるのか? そんなロッキーの姿に、僕のような中年オヤジは、おもわず自分を重ね合わせてしまうのです。
「俺はうまく、くだり坂を下りられるだろうか?」と。
人生の枯れゆく姿を、本作において美しく映像として切り取ってみせた、若き映画作家。
ロッキーはもちろん登場するけれど、本作は「もう、ロッキー映画ではない」のです。
紛れもなくロッキー映画のDNA、バトンを受け取った「次の若き世代」が作り上げた、新たなボクシング映画の秀作の誕生。
スクリーンで、その瞬間に立ち会えたことを嬉しく思います。
素晴らしい!必見
スタリオン
スタローン目当て
メタ的には素晴らしい経緯で成立した企画なのでそれだけでもグッとくる。その上でスタローンがあのような演技を見せたことがとにかく嬉しい。
スタローンは上手くはないがそれでも下手では決してない演技で彼の分身であるロッキーを実在化させている。タイトルはクリードであっても今作は間違いなくロッキーの物語が厚みを加えていて実際のところ関心はそこにいってしまう。
というのも主人公であるアドニスはロッキーのように恵まれない状況ではないし魅力的なガールフレンドも得ている。だから彼が勝とうと負けようと結構どうでもいい。ただし彼が勝とうとすることはつまるところロッキーがそうしようとしていることに繋がっているからラストではカタルシスがある。ここは上手かったと思う。
正直この作品の絵作りはあまり良くないように感じたが、オリジナルのロッキーよりも良かったのはボクシングのシーンで、よりリアリティがあったということ。やや残念なのはカメラワークで冴えを見せたデビュー戦のシークエンスが良かったために、メインの世界戦ではややトーンダウンしていたことだろう。まああの試合はリングの中よりもサイドの方がメインであったと言えるのでそれもまた仕方ないだろう。
さすがに次はもう無くていいと思うけどね。
音楽は今風になった
が、雰囲気は今まで通り。変にモダンじゃないとこがいい
1週間前にロッキー2を観て、あまりの面白さに全部観てからクリードを観たいと思い、満を持して今日観に行った。雪の中自転車で、イヤホンでロッキーのテーマを流しながら映画館に向かう。万全の状態で臨んだ。
ちゃんと今までのロッキーで出て来た定番のシーンの再現もあり、試合に向けて追い込むシーンにはいつも通り引き込まれた。クリードとダートバイクがフィラデルフィアの街を爆走するシーンは必見です。ロッキーのあのテーマの使い方は微妙だったけど、十分満足の内容でした。続編あるなら観たい。
「ロッキー・ザ・ファイナル」で出て来たロッキーの息子とリトル・マリーとその息子は出てこなかった。元気にやってるんだろうか。
ロッキーと同じ
感激!
まさにいぶし銀!S・スタローン、グッジョブ作。
ロッキーを全く知らない方は、あまりいないと思うが、仮に初見でも、アドニスのボクシング映画として、十分楽しめる。
ファンなら、あの盟友アポロの息子の物語、ましてや、トレーナーに、ロッキー!と夢のような設定に、これまた十分楽しめること間違いないだろう。
大スター、スタローン抜群の存在感を放つも、味のある演技、控えめな演出ぶりが素晴らしい!
あのロッキーを演じているから、ただでさえ目立ってしまうものの、スタローンのカットとかが、ロッキーをやたらと強調されたものであれば、ここまで、他のレビューの方も高評価にならないし、わたしも酷評していただろう。
主役は、アドニスであることは、十分表れていた。
ほんと守り立てていたと感じた。
豪快、直球アクションの主役ではなくても、S・スタローンの円熟味の演技は、これからも見物であろう。
彼の次回出演作にも期待したい。
伝説
魂の映画
観てよかった!
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