「魂の継承…胸に熱い信念を秘める男」クリード チャンプを継ぐ男 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
魂の継承…胸に熱い信念を秘める男
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クリード・シリーズ第1作(ロッキー・シリーズ第7作)。
Blu-rayで鑑賞(吹替)。
再びロッキーの新作映画にお目に掛かれるとは思ってもみませんでした。しかも、ロッキーの盟友であるアポロの息子、アドニス・クリードの物語として帰って来るだなんて!
シルベスター・スタローンが年齢相応の役柄に徹しているのが意外で、逆に新鮮でした。今でも多くのアクション映画に出演して往年のスターの貫禄を見せてくれていますが、やはり衰えが垣間見えることを否定出来ませんでした。
ですが、本作で見せた演技はこれまでのキャリアを彷彿とさせるような重みがあり、老いと向き合い、若者を教え導く姿は胸に迫るもので、心打たれました。ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞するのも納得の名演だと思いました。
父親の面影をロッキーに見るアドニスと、彼のひたむきな想いに応えようとするロッキーの師弟関係が胸アツでした。
ロッキーの病気が発覚し、苦悩するアドニスでしたが、お互いを支え合い、両者の間に育まれていく絆に感動しました。
アポロの息子と云う重圧に押し潰されそうになりながら、現役チャンピオンを後一歩のところまで追い詰めたアドニスは紛れも無く、不屈の闘志を持ち、胸に熱い信念(creed)を秘めた素晴らしいファイターでした。
シリーズの魂を継承し、新たに起動させたライアン・クーグラー監督の見事な手腕に惜しみない賛辞を贈りたいです。
※修正(2023/06/02)
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