「すごく真っ当な映画」デッドプール ヨッシーさんの映画レビュー(感想・評価)
すごく真っ当な映画
お下劣とかバイオレンスってことが引っかかる人もいるだろうけど、ラブストーリーとしては非常に真っ当というか真摯に向き合っていると思う。また、コメディとしてもなかなかキレのある脚本じゃないでしょうか?ライアン・レイノルズはここまで当たり役が無かったことが吉と出たのか不憫な感じのこのキャラに深みを与えてると思えました。
この映画を下らないと言うのは割と的外れだと思うんです。ただ、一方でちょっとメッセージが真っ当過ぎて食い足りないって部分も多いので、もう少し捻りを入れても良かったのかな?って気がしました。パロディ要素が多いので、ジョーダンテとかエドガー・ライト作品とか好きな人ならたぶん気に入りそうです。
ラブストーリーとしては結構捻りが効いていて、なかなか素敵です。例えば不幸話を自慢し合う下りは最高です。実際には主人公の不幸話は作り話なんでしょうけど、そうやって笑いとして転がすことで彼女のトラウマをいくらでも受けとめてあげるよ!と言う姿勢を見せるあたりは凄く素敵なカップルだなぁ、と応援したくなります。ちなみに、実際不幸の自慢ごっこって不謹慎かも知れません。でもそういう不謹慎で乗り越える事態もあるわけで、本作のラストをみるとそこにテーマがあるのかと思います。
そもそも、タイトルのデッドプールというのも、誰が一番に死ぬかを予想する賭け事?のことらしく、まさにタイトルからして不謹慎そのもの。不謹慎でも幸せになれるならそれが一番!
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