「チュイキチカー!!!」デッドプール 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
チュイキチカー!!!
「徹頭徹尾ブレないのが、絶対の魅力」
2016.7.4 2D字幕版 ユナイテッドシネマ豊橋にて、ようやくの再鑑賞。
本当に今の日本の現状として「字幕版」での鑑賞が厳しくなってきているな。
ともあれ見直して2回目の鑑賞で、改めて感じたのは。
「徹頭徹尾ブレない作品作り」
が、本作の最大の魅力なんだなと。
眉を顰められても、媚びず日和らず、制作陣がヤりたいことをやりきった結果に観客が追いてきたという、幸せな結果。
同じR15+でも、誰にどこに配慮してるかサッパリわからない今の日本映画では生れようのない作品であるのが、悲しいを通り越して切なくなる。
別に自分が特段露悪主義ではないと思うのだが、例えば「少女漫画」にもその先が有り、そこも含めてが人間という動物であり人生ってもんじゃないかと思う自分が間違っているのか。
ともあれ映画の中身とは離れてしまったが、エンタメ界とそれを取り巻く現状社会に一石を投じていることは確かな作品。
嫁にするならこの映画を楽しめるくらい、頼もしい女性が良いです。
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IMAX字幕版にて鑑賞。
「もう最高!」としか言いようのない仕上がりに完全降伏の一本。
FOX作品ということで正直不安はあったが、蓋を開けてみれば50歳にて長編デビューの監督の快進撃!
アメコミ映画としても、デップー映画としても、個人的にはこれ以上望めないサイコーに幸せな体験だった。
エロもグロもあり、皮肉も嫌味もバツグンに効いており、過去の映画や挙句は主演俳優自身まで茶化す作品のテイストの根底にあるのは、全て「ワルノリ」。
これを中途半端に日よらずやり切ったのが一番の魅力だと思う。
故に当然ながら下品でゲスく、そこが嫌いな方も多いだろうし。
まあそうした方はそもそも観に行こうとすべきではないし、「残念だね、『ありのまま』に楽しむだけでいいのにね~」と俺ちゃんはいうばかりである。
ともあれウェポンXの雪辱を晴らすだけでなく、各社数あるマーヴェル映画の中でも屈指の作品を生み出したライアン・レイノルズの意地とド根性には先進全霊で拍手で「ありがとう」!
ビターでシニカルで下世話なボンクラ魂のオーナーは、今すぐ観に行くべき旗石となる作品。
追:
ダメなところもちゃんと公平のまとめておく。
先着特典の配布配分(全国6万と謳いながら、上映二回で終了している劇場があるとは…)は、やはりおかしいよ。
ペース的に100万人動員のレベル、じゃないよね?
仕事休んで行ってもらえない人間もいれば、そうかと思えばオークションサイトがえらいことになっていたり…
配収の嘘か、はたまた想定外しか分からないがしっかりとした戦略を立ててからことは起こしてほしい。
そしてもう一つ。
これはどの映画にも言えるのだが、吹き替え上映に重きを置きすぎ。
二度目の鑑賞に行きたいのに、字幕版は一日二回、しかも仕事上がりに観られる訳もない朝と昼。
吹き替えはジャンジャンやっているという状況、これは映画会社が自分で自分の首を絞めているだけだよ。