劇場公開日 2016年6月1日

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「ゾンビランドの脚本家さんだもの。映画好きの為の映画です。」デッドプール さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ゾンビランドの脚本家さんだもの。映画好きの為の映画です。

2016年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

伊達にヒーロー業界仕切ってないマーベルですが、ズンタタタ、ズンタッタ、ズンタタタって番場蛮なみに色んな魔球が投げられるんですね!
あ、ご存知ないですか、番場蛮?
ええ、侍ジャイアンツですよ!
巨人の星より、俄然『侍ジャイアンツ派』です。
でも、正当派野球漫画の中で異彩を放っていた『侍ジャイアンツ』と、最近、物思いに耽ってばかりいる、なんだか入り組んでるヒーロー業界の中では珍しい大回転魔球の本作は、似通ってる部分があるかもしれません。デッド・プール(以下デップー)の武器の一つは刀だし。
大回転魔球って、右足を高く上げてからの~投球方法で、そこハイジャンプ魔球と同じなんです。つまり、途中まで大回転かハイジャンプ魔球か分かんないんですよ(アニメだと違うんですけど)!
デップーも、ヒーローものだと思って観ると、え?どっち?ってなります。
あ、てか、侍ジャイアンツを語りたいってだけです!すみません!
苦労人の八幡太郎平なみに受け止めてくださると、ありがたいです。

レット・リース&ポールワーニッツ脚本と聞いて、ピーンと来られた方も多いはずです。
そう!このお二人は、あの「ゾンビランド」の脚本を書いた方達です。
好きですよね?みんな好きですよね?ゾンビランド!
"映画好きの為の映画の脚本"を、書かれる方達ですよね?
ってことは、このデップーもそんな映画の小ネタに溢れています。映画好きの触覚を、軽くつんつんしてくる感じです。
どうかこのセンスを、『サンブンノイチ』を撮られた品川監督も習得して頂きたいです。あ、上から目線すみません!
でも、もう映画小ネタの手数が多くて、多くて、拾いきれませんでした!

「127時間(ネタバレする)」
「エイリアン4」
「グリーンラタン(セルフパロディか!)」
「ロッキー」
「X-MEN(ウルヴァリンが嫌いらしい)」
「マトリックス」
「96時間」
「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」

取り敢えず、どなたも(エイリアン1でもなく2でもなく3でもなく)「4のやつかい!」って突っ込むと信じています。センス!品川監督もこのセンスを習得し……、以下同文。
そして、そんな映画ネタに、かすかなヲタ臭がするんですよ!
だからー、みんな-、きっと好きだと思いますよー(笑)
あ、どんな話か書くの忘れてました。あ、どうしよう。書く必要あるのかな?

(簡単なあらすじ)
アラフォー・ストリッパーの彼女とラブラブだったウェイド(ライアン・レイノルズ)が、末期癌だと分かります。謎の男(デップー曰く、エージェント・スミス)に病が完治すると言われ拷問に近い人体実験を繰り返した結果、不治の体を手に入れる。が、体中の皮膚がケロイド状に。
「こんな顔で彼女の元に帰れない!」人体実験で、捻れまくった性格のデップーのできあがり。こんなデップーが、観客に向かって喋りまくります。
デップーの目的は、世界平和でもなく、俺達の地球を救えでもなく、醜い顔にされた復讐です。そして元の顔に戻って、愛しい彼女に会いに行く!彼女大好きだから。
そう、可愛いとこあるんです。きゅん。
あれ?ヒーローものってか、純愛なのか。

あ、ヒーローの存在意義ってなんだろう?
なんでヒーローがいるの?
ジョーカー的にはこうです。
「You complete me」
お前が俺を完璧な存在にする。みたいな。
加えて、執事のアルフレッドもこう言っています。
「You crossed the line first.」
(バットマンがジョーカーに)一線を越えさせた。
正義と悪って、対なんですね。
この世に悪がはびこる限り、なんちゃらかんちゃら♪
ってことは、ヒーローの存在意義って、悪役がいてこそあるみたいな感じでしょうか?
本作は復讐劇、私怨ですから、デップーって、なんなんでしょう?今後、どんな活躍するんでしょうね。
本作ではX-MENのメンバーである、ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドとコロッサスに、「プロフェッサーに会いに行こう」と、どうやらX-MENに誘われています。
ウルヴァリン嫌いなのに(笑)

面白いんですけどねー。面白いんですよ。だってヒロイン(モリーナ・バッカリン)が、アラフォーのストリッパーですもの。大回転魔球過ぎるでしょう(笑)?あ、なんとなく。
が、しかし。
これ、字幕がどうも。
あー、どうだろうーなー?日本でウケるのかなぁー。と、一抹の不安があります。
だって、下ネタを小粋に訳すの難しいですよね?
予告の字幕見て、がっかりしてます。

「おしゃぶり取ってから話しな」
「おしゃぶり取ってから話しな」
「おしゃぶり取ってから話しな」

断じて、おしゃぶりなんて言ってませんし、そんな上品なこと、このばぁちゃんは言ってません。このばあちゃんが、こんな過激な下ネタ言うから面白いのに。あ、下ネタ仰ってるんです。

あ、あと、冒頭からSalt-N-Pepa 姉さん達の"Shoop"に始まり、良作の予感!と思っていたら、DMX も登場。" X Gon’ Give It To Ya"も。これ、ジェット・リーの『ブラック・ダイヤモンド』にも使われてましたね。分かってらっしゃる。
こういうとこ、分かってらっしゃる。

うーん。どうしよう。
取り敢えず、オススメしておきます!

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さぽ太