「美人女優3人を入口に、現代の社会問題を考えさせる」カノン AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
美人女優3人を入口に、現代の社会問題を考えさせる
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戦略は悪くない。比嘉愛未、ミムラ、佐々木希という三姉妹の女優陣を目当てに軽い気持ちで観始めたなら、物語のなかで描かれるアルコール依存症、モラハラ、認知症といった重い問題に衝撃を受けるんじゃないかな。
彼女たちの母親に扮した鈴木保奈美は、若い頃はアルコール依存、現在は飲酒が原因の認知症という、痛々しい姿をさらすキャラクターを熱演。彼女がトレンディドラマで活躍していた頃(まさに本作の三姉妹の年頃)を知っている世代には、「ああ、こんな役を演じる歳になったんだなあ」と一層感慨深い。
北陸の観光名所をこれ見よがしに映すショットが多いのがやや気になったものの、ラストで三姉妹がピアノ3台で「パッヘルベルのカノン」を演奏するロケシーンは、ドラマと音楽と風景が三位一体となった名場面だ。
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