犬に名前をつける日のレビュー・感想・評価
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涙が止まらない。怒りが収まらない。
「殺処分」とキーボードで打つのも
イヤな言葉だが、バカ人間たちの
勝手で、名前のない犬たちが死んでいく。
一方で人生を賭けて、そんな動物を
守ろうとする人たちがいる。
’
この映画は、そんな現実を、絶望を
希望を、未来をドラマ・ドキュメンタリー
というスタイルで見せてくれる。
’
僕はこれまで一度も犬や猫はもちろん
鳥、虫など生き物を飼ったことはない。
責任が持てないからだ。
怖いからだ。
’
けれどそんな僕でさえ、名前をつけて
もらえない犬や猫たちのことを思うと
胸が痛い。苦しい。
’
「撮るということは、相手を深く見つめる、
きちんと見るということなんだよ」
という劇中の台詞が忘れられない。
肝に銘じよう。
’
保護センターには毎日、 名前のないイヌやネコたちが運ばれてくる。 そして、そのイヌやネコたちは、 新しい飼い主を見つけ、 名前を付けてもらう。
動画配信で映画「犬に名前をつける日」を見た。
2015年製作/107分/G/日本
配給:スールキートス
劇場公開日:2015年10月31日
小林聡美
渋谷昶子
ちばわん
犬猫みなしご救援隊
上川隆也
予備知識なしで見はじめる。
小林聡美がイヌを飼う話かな。
全然違った。
テレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)。
飼い犬を亡くし悲しみに暮れる。
彼女は大先輩の勧めもあって、
ショックから立ち直ろうと、
イヌの命をテーマにした映画を撮ることにした。
これはほとんど、ドキュメンタリーだ。
「ちばわん」、「犬猫みなしご救援隊」、
すごい人たちだ。
被災地のイヌやネコなど、
千頭以上を引きっとった。
こんなことをやってのける人たちがいることは
驚愕だった。
保護センターには毎日、
名前のないイヌやネコたちが運ばれてくる。
そして、そのイヌやネコたちは、
新しい飼い主を見つけ、
名前を付けてもらう。
ペットに関する悲惨なニュースを目にすることは
日ごろある。
しかし、そういう現状を日々、解決してくれている人たちも
たくさんいる。
ちょっとほっとした。
エンディングのウルフルズの曲もこの映画にとても合う。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
命の重さ
特に動物に対する愛情が深いわけでもなく、普段から興味を持つわけでもない私が、小林聡美さんが出演されているとのことで鑑賞。
人間の都合で、生きられた命がたくさん失われてしまった事実には驚きましたが、人間の浅ましさというか、人間の至らなさというか。無責任にならざるをえない状況ではあったことを踏まえても、悲しい現実でした。
動物にも感情があるのは当たり前。
命を守る責任を世の中の飼い主がもっともたなければ、愛護団体がいくら頑張っても負のループが終わることは無いのですね。
あと、いつも気になりますが、飼い主を探すことを"里親"という言葉を使いますがあれはやめてほしいです。"新しい飼い主"という言葉に替えてもらいたいですね。
切ない
胸が締め付けられる気持ちでいっぱいでした。ズキズキ痛みました。人間の勝手で動物を飼ったり捨てたり。同じ生き物なのに。。物言えぬ動物は哀れです。もっと良く考えて動物を飼うのがいい。捨てる人がいる中ボランティアで救世主的な人もいる。神だと思いました。見習わないと。
人間の悲しすぎるエゴ。動物達に問われる、本当の命の尊さ。
【賛否両論チェック】
賛:人間の都合で命を奪われてしまう犬や猫達の悲しい現実や、そんな彼らを少しでも多く救おうと活動を続ける人々の姿に、胸を打たれる。
否:あまりにも悲しすぎる事実が次々と突きつけられるので、耐えられない人も出てきそう。無理に観るのはあまりオススメ出来ないかも。
人間のエゴによって繁殖させられ、身勝手に捨てられて、殺処分されるしかない動物達。勿論その健気な瞳は、見ていて胸が締めつけられるようですが、その一方で、そうした悲しい現実を生み出しているのは、私達“消費者”であるという事実にも、また胸が痛くなります。
迷子になった犬が保護され、飼い主に連絡したところ、
「もう新しいのを飼ってるから、要らない。」
と言われたというエピソードなんかは、衝撃的すぎます。
そうした悲しい日本にあって、1つでも多くの命を救おうと奔走している人々の姿に、深く頭が下がる思いです。
「“出来る”“出来ない”じゃない。“やるか”“やらないか”です。」
という言葉が、非常に印象に残りました。
“動物を飼う”ということの重さを、改めて突きつけられる、そんな作品です。
その日は命を預かり責任を持つ日だと心得よ
犬と人間の関係を、動物愛護センターや犬猫の保護団体を通じて描いたドキュメンタリー。
登場するのは、動物愛護センターで殺処分直前の犬を引き取って新しい飼い主を探す保護団体や、東日本大震災後の福島原発の立入禁止区域に残された犬猫を保護する団体など。
取材する監督の役を小林聡美が演じていて、通常のドキュメンタリーと少々異なっている。
愛犬を重病で亡くしたテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)。
悲しみと折り合いをどのようにつけようか悩んでいたところ、ドキュメンタリー映画の大先輩・渋谷昶子監督に励まされ、犬の命をテーマにしたドキュメンタリー映画を撮り始めるにした・・・ということで、先に述べたような動物愛護団体に寄り添い、4年近くに渡って取材を続けた映像が綴られる。
それにしても、登場する動物愛護団体のひとびとの活動には頭が下がる。
少しでも、殺処分されないように、命あるものを尊重している。
一方で、ペットの犬猫は経済動物と割り切って、非人道的に産ませるブリーダーもいるし、まさに「愛玩」動物としてモノとしてみていない飼い主もいる。
実家にいたときには猫を飼い、その飼い猫は20年以上生き、老衰で死んだのでの、まぁ、うちの猫はそれなりに幸せだったのだろう。
それ以来、ペットは飼っていないし、飼うほどの心構えも出来ていない。
なので、ペットショップのウィンドウに並んでいる犬や猫をみて、可愛いなぁと思うのが精々なのだけれど、もしかするとそれすらも悪徳ブリーダーを増長する一端を担っているのかもしれないと思うと、ちょっとゾっとした。
小林聡美をもってきてドキュドラマのようなつくりをしているが、これは成功している。
非道に扱われる犬や猫の様子をみて心底悲しんでいる彼女を通じて、その哀しみが(通常のドキュメンタリー映画で見ず知らずの監督などが感じる以上に)増幅されて、観客のもとに届いている。
増幅さらた共感力とでもいうのだろうか、非道な現場に対する憤りも大きくなった。
タイトルの『犬に名前をつける日』とは、犬に名前をつけて飼い始めるときは、命を預かり責任を持つ日だと心得よ、という意味である。
肝に銘じておきたい。
ほぼ、ドキュメンタリー
銀座シネスイッチでの鑑賞。
上映劇場があまりにも少ないので足を運びました。もう少しストーリー性をもたせているのかと思っていましたが、ドキュメンタリータッチ。
現実を知るためにはこの方が良いのでしょう。
しかしながらこれでも極々わずかな現実しか知る事は出来ないと思います。ボランティアの人々の努力には頭が下がります。ただ、これも違う視点から見ると問題を起こしていないだろうかと心配になります。
この映画は多くの人に観てもらいたいですが、根本を解決するにはひとりひとりのさらなる意識改革が必要だと感じました。
我が家にも二頭の犬が居ますが、改めて大切にしなければと思います。
日本はまだまだ
動物の命を救う活動に尽力する人々を描きながら現状打破を目指すのであれば、例えばドイツやイギリスなどのペット先進国の事例や現状を紹介するのでなければ、日本人の得意な「お涙同情モノ」で終わってしまう。
犬好きもそうでない人をも説得するには力不足の作品だ。
また、ラストをキレイにまとめようとしたことでわざとらしさも感じてしまった。
ドキュメンタリー調と映画をミックスしたことで、プラスにもマイナスにもなってしまったようにも思う。次作に期待。
ちょっとがっかり!
なんとなく想像のつく内容だとは思いつつ、今あえてどんな切り口なのかと期待し鑑賞してきました。動物保護センターの存在や保護活動を一生懸命しているボランティアさん達の姿、また被災後の福島のペットの事情など、動物好きにはとりあえず共感をえる内容ですが、特に目新しい映像や事実はなく、何の提起もないゆるさにはちょっとがっかりさせられました。「かわいい」「かわいそう」「許せない」のおきまりの感想に終始する日本人的な発想からは、本当の幸せはえられないにでは....。
保護権を迎えるという選択肢
希望が持てる映画でした。
もちろん、保護センターの実情や崩壊ブリーダーの現場など、
悲惨な内容もありますが、出てくる人々(実在)がかっこいい!
「できることから」「とにかくやってみる」というスタンスで、犬猫のためにがんばっている。
犬の表情もよくとれています。
犬好きならば、ぜひ見てほしい映画です。
犬に好意を持っているならば楽しめるでしょう
あらゆる犬の表情や動きが色々観察できて楽しかった。
動物を保護して殺処分させない活動に感服したし、福島原発周辺にいた動物の実情を目の当たりにし今更ながらに涙した。
ドラマとドキュメンタリーが見事に融合していて、この映画にとってベストな手法だなと思った。原作があるようだけど、タイトルが非常にいいなと思う。
犬はペットショップとかで、お金で買うようなもんじゃ無いと、当たり前のことを気づかされた感じがする。売り物じゃ無い。飼たければ動物保護センターで譲って貰えばいい話。でも、果たして犬にあなたが選ばれるかどうかわからないけれど。
買う場合だってそう、あなたは自分が選んで買おうとしているだろうけれど、ちゃんと犬から選んでもらわなければ育てていけるわけは無いはずだ。
制作的な観点から一つ気に入らなかったものがある。それは音楽。ハートフルを誘導しすぎなようにしか感じない。もっと映像に合うような音の選択をして欲しいと思った。まぁ、特筆すべきことでは無いけど、個人的な感想として記録。
聡美さん、さすが。
こういう作品をセレクトするなんて、さすが聡美さん。
捨てられたり、野良化している犬猫の姿を追ったドキュメンタリー映像に小林聡美が監督役で進行させるという、なんとも不思議な仕上がりな作品でした。
保健所に収容される犬猫の現実はかなり厳しいもの。ある程度わかってはいたが改めて見せられると実にいろいろ考えさせられる。人に飼われない限り犬や猫は生きていけないらしい。それらの犬猫はすべて保健所行きが基本だから。
これらの犬猫を助けるボランティアの人達にも脱帽。好きだけではやってられないと思う。
これらのシーンを小林聡美さんのナレーション風なセリフがとても胸に響くのでした。
犬を飼ってなくても
保護犬の話と聞くと、重くて暗いものを想像するかもしれない。でもこれは「観やすさ」を優先した作品に仕上がっている。
犬猫をとりまく現実は厳しいけれど、その現実をとにかく大勢の「普通の人」に伝えたいという工夫がされていると思った。
犬を飼っていない人も、これから飼いたいと思っている人も子供から大人まで観てほしい、いや観るべき映画です。
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