セトウツミのレビュー・感想・評価
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少なくとも支持してくれている人はいる
場面はほぼ一つだけ。動きもほとんどない。高校生2人が会話するだけ。そして明白な物語もない。という映画としてはどうなの?と言っていいレベルの斬新さ。いや、斬新というより勇気があると言ったほうがいいだろう。 大森立嗣監督は自身の監督作「日日是好日」の出演オファーを樹木希林さんに持っていった時、脚本を読んだ希林さんに、映画として成り立つのかという意味で「本気か?」と言われたという。 「日日是好日」も本作と同じように、明白な物語を有しない動きの少ない作品だ。 「セトウツミ」のほうが「日日是好日」よりも前なので、「セトウツミ」の影響なのか大森監督のチャレンジ精神なのか分からないけれど、やはり勇気があるなと思うし、そんなチャレンジ作品を撮らせてくれる、つまり、支持してお金を出してくれる人がいるということに感心する。 言い換えるならば、多くはなくとも支持して観てくれる人もいるということだ。 私はどちらかといえばドラマチックな作品を好むので、この作品を「好きだ」とは言い難い。 それでも、キャストさえしっかりしていれば面白く観ることはできるのだと証明された気がした。 男子高校生2人の漫才のような掛け合いも楽しかった。
いくらでも見れる
関西弁の軽快なテンポで続くトーク。
1話1話が短くて、起承転結がしっかりしている。
小さなセリフさえリアルで、ある意味映画らしくないというか、会話が本当にクラスの面白いヤツら同士の会話をまんま流しているみたいで、大袈裟な演技も見ているものに訴えかけるようなことも無い。ただ高校生の会話。シンプルながら、コロンブスの卵のように、こういう物を作れるのは素晴らしい。
関西弁も全く違和感が無いし、とても面白い映画だった。
良くこれを映像化した
採点3.6 瀬戸と内海による放課後のゆるい時間を描いたの会話劇。 原作を読んでいたので、まぁ良くこれを映像化したなと思いました。 しかも思いの外良いんですよ。 主演の二人が実にハマっていて、当時まだ若手だった二人の芝居だけで回っているのがすごい。 特に池松壮亮は完璧でしたね。 これといったストーリーラインもなく、皆が学生時代に過ごしたどうでも良い時間がそこに映されています。 が、それもまた楽しかったことを思い出させてくれる作品ですよ。
瀬戸と内海でセトウツミ
喋りだけでも間が持つ2人。 喋りが絶妙、しかも哀感があり切ない。 2016年。監督大森立嗣。 原作漫画は此元和津也。 内海=池松壮亮 瀬戸=菅田将暉 樫本さん=中条あやみ 狂おしいタンゴの調べが全編を貫く。 池松壮亮と菅田将暉の会話の間が絶妙で漫才師のように 可笑しくそして心悲しい。 特に菅田将暉演じる内海には将来に展望も夢もない。 母ちゃがカレーライスを作る。 一回作ると3〜4回は食べ続けるらしく、 「今日はカレーの初日だよ」と、ご馳走感をこめる。 猫の治療代が家庭を圧迫してるらしい。 池松壮亮は25歳位、 菅田将暉は22歳位、 まだ2人とも若手で2人ともこの後実力派として ブレイクして行く。 17歳の高校2年の瀬戸と内海が河原の石の階段に腰掛けて ただただ、だべっている。 割と貧しくて猫の病気を原因に両親が離婚しそうな内海。 内海の両親・祖父・飼い猫のみーにゃん・・・と全員出演するが、 瀬戸の家は金持ちで教育熱心としか語られない。 学校一の美人の樫本さんに内海は思いを寄せている。 樫本さんは瀬戸が好きでバレンタインのチョコも プレゼントしているらしい。 でも瀬戸は一向に頓着せず樫本さんに冷たい。 気の合う男友達とのダベリング・・・ クールに見える瀬戸の思いが内海の誕生日に形なって現れる。 同性の方がラクで分かり合える部分が多かったり、 無駄に思える時間が貴重だった事に、 大人になって気がつく。 そんなセトウツミの空気感が好きだ。
このポテト長ない…?
* 初鑑賞は2016/8(怖っ…何年前…) 上映当時3回観に行くくらいハマって パンフや漫画も買って読んだりしました 久しぶりに観てもやっぱり面白い! 僕のツボには合うみたいです 新たな季節を迎えるたびに 2人の仲が深まっていくのが微笑ましい ポテト、花火、フシがある選手権… 内海想のエピソード0と 樫村一期のエピローグが個人的には大好きです 寒くて死にそうになってる瀬戸に 内海があたたかい飲み物を渡すシーン… なんでそうやねんってツッコミと尊さと 感情がよく分からなくなります… * 内海想演じる池松さんの ゆるい関西弁がまた良いんですよね 福岡出身の方なのに方言がとても自然 (関東圏の者にとっては) 中条さんが可愛い! 当時はこんな可愛い子いるんだ!って すごく衝撃を受けましたね… そして今と全く変わってないのもすごい! * 続編を期待していたけど 結局なくて残念でしたね〜…
要は漫才のボケと突っ込みでしょ。 1.一人暮らしだった我が親父は、...
要は漫才のボケと突っ込みでしょ。
1.一人暮らしだった我が親父は、脳溢血で倒れて『1週間ですね~』と医者から言われた。いきなり、葬式の準備を家族全員は考えた。葬式は五年後になってしまった。PLAN75が施行されてればね。10万円貰えたのにね。
2.樫村さんって小悪魔的で侘び寂びがあるか?
3.どこの言葉じゃ?同じ偏差値?後ろ歩く人同じ人が行ったり来たり。
0.協調性の無い青春はどんな事あっても、一人でいる。
4.生きていて『ごめん』はなかろう。ボケを笑うな!!
5.どこから5話
6.どこまで6話
エピローグ 不条理は良いが、馬鹿馬鹿しく感じる。一期一会ではなかろう。
『学生服』と『不良』と『土手際』で思い出すのは、『カツを揚げ』られた事かなぁ?500円!!
ダラダラとした日常
2023年4月13日 映画 #セトウツミ (2016年)鑑賞 瀬戸小吉のセトと内海想のウツミでセトウツミなのか 男子高校生二人が河原の階段でたわいもない話をするお話。特に大きな事件が起こることもなく時間つぶしが繰り返されていく 原作と違い衝撃の結末もない 原作読んでないけど 読んでみよ
好きな人ははまりそう
ダラダラと漫才みたいに語り合う2人、内海(池松)と瀬戸(菅田)。勉強が出来てイケメンの内海を好いている樫村一期(中条)のことが好きな瀬戸。しかし、三角関係にはなってない。内海は女に興味がない雰囲気だ。 オフビート感あふれる作品だが、7つのエピソードで構成されているところが漫才の寄せ集めみたいで弱いところ。内海の家族は全く出てこないが、瀬戸は離婚しそうな両親や徘徊するじいちゃんが登場する。この家族を一本線で繋げば、ちゃんとしたストーリーになるのにな~と、残念に思う。
タイトルなし
漫画は未読、というか映画を観る直前まで存在を知らなかった。映画を観る切欠に成ったのは知り合いからの勧め。
先ず借りてきたレンタルケースに記された75分という短い尺に驚いた。その短い尺から更に短編化して8話も詰め込んでいる。どのエピソードもほぼ川沿いの階段で男子高校生二人が喋っているだけという、よく映画化に踏み切れたなと素人ながらにも思ってしまうような作品。
どのエピソードも高校生らしいがシュールなやりとりが面白い。菅田将暉さんのナチュラルな演技にも感心させられた。この作品自体は少し古い作品だけれども、この人は今も変わらず演技が上手い。どの役者さんも型にハマってつまらなく成っていく傾向に有るのに、それにはまらない稀有な存在だと思っている。
ノリとツッコミ、時々おかん。
~さよなら興行~「テアトル梅田を彩った映画たち」にてリバイバル上映。 痛快やった。これを観た中にはえらく誇張された関西のノリやと思われた方もいらっしゃることでしょう。大阪の一員として断言しますが全くそんなことはなくこれが大阪では通常運転となります。 原作は未読ですが着眼点がめっちゃおもろい。リアル過ぎて笑いが止まらんかった。しっかりオチつけるエピソードの数々。分かる、分かるの連続。ポテト長ない?とか目の前で起こる全てを言葉にしたいんよな。絶対言うてまうわ。 まったりと放課後をもて余す2人。だべりたおしの75分。最高でした。ちょっとほんまに唯一気になったのがやっぱ池松壮亮の関西弁なんよな。菅田将暉がネイティブやから余計おかしいとこが目立っちゃった。惜しかった。
絶妙なツボ
川辺で2人の高校生がただ会話を繰り広げるだけの話です。僕の中で彼らの会話が絶妙にツボった。これを映画観で観ていたら一人で声を出して笑っていたかもしれないな。
シュールな会話の中で微妙なやりとりがまた良かったです。
何気なく見始めた映画がでしたがとても良かったです
ローテンションなつぶやき系青春
おバカのセトとイケメンのウツミ、そしてウツミを見つめる美少女イチゴ。 川沿いで並んでだべるセトとウツミ二人の前に、セトの一風変わった家族や知り合いが次々と姿を現しては面白おかしくも物悲しい姿を見せる。 最初はアホのヤンキーと思っていたセトが、どんどん可哀想な子に見えてくる。 イチゴの思慕を受け入れられないウツミも、傷心を抱えてもウツミを好きではいられないイチゴも、みんな愛しく思えてしまう。 そんな青春の半ページ、退屈な昼下がりに、飲み物片手に気楽にご賞味あれ。
ショートコント
帝一の國の菅田将暉×ちょっと思い出しただけの池松壮亮という、クリープハイプに縁のある2人の映画。短くて面白い映画を探そうと思い、鑑賞。そんなに期待していなかったけど、超超面白かったです!!笑 ただ男子高校生が放課後の暇な時間に会話するだけの映画。一見何がおもろいんだって感じだけど、流石だった。菅田将暉と池松壮亮の芸人顔負けのトーク力にめちゃくちゃ笑える。腹がよじれるほど笑える。2人だからこそ面白くなったんだろうな。息がピッタリで高校生にしか見えない。天才です。 セリフの一つ一つがほんと笑えるし、何個かにエピソード分けされているのも見やすくて最高。この感じだったらドラマの方がいいじゃんと思っていたら、いい具合に話がつながっていて、ちゃんとひとつの映画として完成されている。でも、ドラマで見たい。ずっと見ていたい。大森監督、見直しましたぞ。 2人の周りの人物も非常に良くて、どのシーンも愛おしい。中条あやみがどの映画よりも美しく見えたのは何故だろうか。岡山天音が魅力的に見えたのは何故だろうか。2人の会話だけではなく、それ以外にも見所が沢山あったため、全くもって飽きずに最後まで見れました。絶妙だなぁ。 映画って2時間絶対に必要だからなかなか見ようと思えないんだよねぇ〜。という方はぜひこの作品を。何も考えずに大笑いできますから。
二人の男優が魅せる絶妙会話劇
川辺の階段で、主人公である二人の高校生・瀬戸と内海(菅田将暉、池松壮亮)が他愛のない会話をして過ごす。ただそれだけの物語であるが、全編を通して、心温まる、穏やかな気持ちになれる作品である。 川辺の階段の向こう側には道路があり、行き交う自動車、足早に通り過ぎて行く通行人が映し出される。現代生活そのものである。本作は、そんな気忙しい現代生活を舞台背景にした二人芝居といった趣がある。背景の気忙しい現代生活を尻目に、二人は、自分達の時間間隔で、シリアスなもの、青春の定番である恋愛などの様々なテーマで会話をしていく。 肩の力を抜いた、のんびりとはしているが、時折核心をついた、二人のやり取りが絶妙。急の背景に緩の会話が際立っている。時間がゆっくりと流れていて、忙しない毎日から開放された気分になれる。二人の若手男優の演技力の賜物である。 二人の服装の変化で、春夏秋冬、季節の変化が表現され、ゆっくりと感じられても時間は確実に過ぎ去っていることを告げている。二人の会話=青春は永遠でないことを暗示している。青春を象徴しているような哀切感溢れる音楽も効果的。 ラスト近くで、内海のことを好きな同級生・樫村一期(中条あやみ)が呟く一期一会という言葉が印象深い。人生に一度だけしかない青春を偶然知り合った友達と語り合って過ごす。目的もなく、結論もなく、ただ語り合う。そんな時が人生には必要なのかもしれない。二人を観ているとそう思えてくる。 脚本、カメラワーク、出演者の演技力が優れていれば、それだけで十分。大仕掛けなんかなくても、観客の気持ちをしっかりと掴むことができる。そんな問題提起をしてくれる作品である。
漫画時空の超越に挑む
此元和津也による原作は、私史上一番好きな漫画です。何度読み返してもめちゃくちゃ笑います。言葉が見事なのはわかるんですが、それだけでなく台詞と台詞の間の時間の流れまですべて練られているような印象を受けます。
とは言えそちらを褒める場ではないですね。映画ですが、原作の方が面白かった。
やはり俳優がセトとウツミになりきれなかったところでしょう。どんな作品でもそうなんですが、セトウツミは特殊すぎた。普通の作品は物語に一貫するテーマや見せたいものがあって、そのために演者から衣装、場面、音楽、背景、全てを使ってそのテーマを訴えかけます。漫画原作を実写化すると演者の見てくれは絵から実在の人へ変わりますが、別の素材で同じテーマを訴えかけているだけなので、同じタイトル同じ物語をまた別の素材で見られる楽しみがありますね。
しかしセトウツミは、この二人のキャラと関係性とやり取りと、つまりこの二人が見せたい全てなんですね。そして見せ方において、原作は非常に完成されていました。だからどこをどう変えても難しい、もっというと音楽すら余計な気がしてしまいました。多分これ、アニメ化でもうまくいかないと思います。町田康さんの小説が小説でしかあり得ないように、セトウツミもまた漫画でしかあり得ない。基本的にとある人間ドラマを描写したものは、小説と漫画と映像と互換性があるのでしょうが 、その表現を極めて個性になっているものについては互換が難しくなるのでしょう。
それからウツミの一々長い台詞、読むのに精一杯という感じでしたね。声に出して読み上げるとこんなにくどいのかと驚きました。では原作ではどうだったか思い出してみると、ウツミの(セトもだが)台詞中は、時間の流れが止まっていたように思う。歩きながら喋っているはずの台詞、例えばスロベニア~なんかも漫画では、絡んでくる同級生に一言で切り捨てるように言い放っているような表現です。その意味で現実における時空を超越して編集された漫画という媒体の極致における作品だったと、改めて気づかされる思いです。
けどこの傑作の映像化に挑んだのは素晴らしいし、私も観ていて寒いとかは全然なくて、ずっと楽しかった。観ていて楽しいなら、いい映画です。
M-1優勝レベル 男子高校生コンビ
映画観る気力ない…そんな時にこれ一本!本当〜に元気もらえました! ぼぼ男子高校生二人が喋るだけの映画。「電車に乗ってたら横から聞こえて来た会話に思わず笑っちゃった」という気軽さで楽しめます。 漫才のような軽快かつ、男子高校生のリアルなアホっぽさがいい! ノスタルジーを感じつつ、家族や友人と談笑する楽しさを感じさせてくれる内容です。 漫才風仕立てなので、映画も6本に区切られてます。なので、気軽に1本から楽しんで。全部観ても短いのがさらにいいなと。 下手な人がやると、とってもつまらなくなる内容なのに、このレベルのおもしろさには脱帽。 私はM-1優勝の漫才より笑いました!
神妙な面持ち😂
瀬戸(菅田将暉)と内海(池松壮亮)の高校生ふたりが、只々川のほとりでだべってるだけなのにとにかく笑える。大笑いではなく、ボディーブローのように徐々に効いてきます。特に池松壮亮の神妙な面持ちは完全にKOされます。 ふたりの絶妙な間。どんな漫才より好き❗️
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