「結末の真相は明らか。 次回作に期待です。」ザ・ギフト たまねぎ なきおさんの映画レビュー(感想・評価)
結末の真相は明らか。 次回作に期待です。
とても静かに、淡々と、隣人の狂気が増していく恐怖があり、しっかりした映画を撮ろうという意思が伝わってくる良心的?な映画でした。
おそらく監督は真面目な人間なのでしょう、
ツジツマをキッチリ合わせる為に若干ストーリー、キャラクター設定が強引な感じはしました。
メッセージを押し出すあまりに、途中の道筋が乱暴な感じ。
【考察と感想】
主人公の妻が完全に異常なゴードに対して、必要以上に献身的な違和感は否めません。
(一応、妻には【精神的な病気持ち】という設定を入れて補てんはしているが)
しかし、
糞みたいな監督であればそんな小さな説得力のために妻の設定等は付け加えないでしょう。この映画を丁寧に作ろうとしているのが分かるので、好感度高いです。
最も論議されている妻の子の父親についてですが、これは主人公の子で間違いないでしょう。
ゴードは正当な人間は報われるべきだという内容の言葉を発しており、
自分自身もそのルールに実直に従っており、その実直さは本編で描かれています。
◆自分があげた魚は殺しましたが(実際やったかは不明)、犬を殺したりはしませんでした。(犬をさらったのかの審議は不明)
◆嘘をつき続けている主人公に対して豪邸に住んでいると大嘘をつくが すぐに自ら自白しています。主人公に対して【嘘をついたら謝るものだ】という当て付けというか伏線のシーンですね。
上記の事から
ゴードは自分の言葉と行動に責任を持っているので、実際に妻に暴行を働いていれば その通り自白してしまうような人間だということです。
DNA鑑定をすれば疑いは晴れますし、DVDを見せることで関係を修復出来そうですが
妻はゴードを良心的で誠実な人間で
夫は信用できないサディストという認識が固まってしまっているので、即解決出来るような状態では無さそうです。
トラブルの発端は主人公の横暴さですが、ゴードもかなりの異常者には変わりなく
面白い話でしたが スッキリ!という結末では無かったです。
しかし、監督の映画作りへの誠実さは感じれたように思ったので、次の作品も是非見てみたいです。