「大人になってもいじめっ子はいる。」ザ・ギフト さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
大人になってもいじめっ子はいる。
(あらすじ)
転勤先で幸せな生活を送る夫婦:サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)の前に、サイモンの高校の同級生:ゴード(ジョエル・エガ―トン)が現れる。
すると再会を喜んだゴードから、贈り物が届くようになる。
ワインに始まり、金魚、自宅に呼んで接待。しかし、その家は全くの他人の家。
どこ?って訳ではないけど、どこか妙で怖いゴード。が、確かに怖いゴードに変わる頃、子供を流産し、精神的に不安定だったロビンに変化が……。
本作はジョエル・エガ―トンの初監督作品で、脚本、制作を務めています。
※年末観ました。
最初からゴードを怪しんでいるサイモンには、隠された過去がある。
これ、ネタバレになるのかな?
サイモン=いじめっ子
ゴード=いじめられっ子
ロビン=いじめられっ子だったけどいじめっ子と結婚。だけど、そんな夫のいじめっ子な過去は知らない。
この居心地の悪さ、何?ストーリー展開からラストまで、1行で語れるくらい単純なんだけど、ジョエル・エガ―トンがとにかく妙なので。
妙と妙の中間ぐらいの絶妙の演技から~、急カーブを曲がって狂気へ到着する瞬間が、やっぱ一番怖いですかね。
時々、バリバリバリーーーーー!っていう、尖った音楽が流れてびっくりしました。
それまでは、怖いっつーか、とにかく居心地が悪いんです。
だってゴード=妙と妙の狭間。
ロビン=妙なんだけど根はは良い人。
以外は、基本的にほぼ全員が嫌な奴なのですよ。
妙なゴードをネタにして笑う、隣人達とか。
どっちかっていうと、この人達に対して嫌悪感を持ちました。
この人達って、大人のいじめっ子だなーって。
なのでゴートは薄気味悪いとこあるんだけど、同時に気の毒にも思えてくるんですよ。
ラストもゴードの側に立って、「ざまーみろ」って思ってる自分もいました。
で、贈り物攻撃だから、「ザ・ギフト」なんて思ってたら違う!
最初の台詞を思い出して、あー、なるほどと思う。いやな感じ。鑑賞後も続きますよ。
でも勘の良い方ならピンとくる、あまり伏せてる感じがしない線なので、タイトルちょっと変えた方がいいかも?
あと、ロビン役のレベッカ・ホール。凄く綺麗だと思いますけど、体型含めシェリー・デュヴァルが思い出され、病んでくならあのくらい病んでくれ!と、期待してしまいました。
ジェイソン・ベイトマンはコメディのイメージが強いけど、こんないやな奴もやれるんですねー。新鮮です。
低予算ながら、上手くできたお話でした。