団地のレビュー・感想・評価
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マンションでなく団地
あり得ない設定だけど面白かった。
いや、見た目上はいかにもな設定だけど、それに加えて斜め上行く設定が敷かれていてって感じか。
所々であれ?という違和感がこうつながるとはね。
斎藤工、こんな役でもカッコいい。
「団地は噂のコインロッカーやな」
・身近な人たちとのどうでもいい噂話なんかよりあり得ないことに心ときめかせる方がよっぽど豊かな生き方だ、そんなメッセージを受け取った
・まばたきをしない斎藤工の演技が印象的
・団地の自治会の嫌な閉鎖感がよくでてた
・漢方を作る行程を細かく描写しててそこは見入った
はったりが効いている
主人公夫婦(藤山直美と岸部一徳)は一人息子を事故で失い、漢方薬局をたたみ、古い団地に引っ越してきた。
噂話が好きな人たちに嫌気がさし、夫は外へ出なくなる。
近所の人たちは夫の姿を見ないので殺されたのでは、と噂し始める。
そんな時、夫が作る漢方薬のファンの男がやってくる。
生きているのは肉体、それとも魂?
あかん、関西人にはおもろ過ぎる
斎藤工ベタ過ぎ
紙吹雪のタイミング違い過ぎ
まっさってなんやねん!
団地は噂のコインロッカー
截金の阪本作品では群を抜いて面白かったです。
なんでこうなるの?!
藤山直美さんに岸部一徳さん。そして坂本順二監督となったら、期待せずにはいられない。
最初は奥様方の井戸端会議とか、ごみの分別とか、自治会長選挙とか。
結構団地あるあるだったんですけどね。
斉藤工さんのキャラが、なんだか変だなあと思ったら。
終盤想像のはるか斜め下を行く展開にお口あんぐり。それでVFX監督がいるんだね。やられたわ。
藤山さん、なんでこの映画選んだの?と小一時間質問したい気分ですわー。
そんなことはありえないということがありえるのが団地でしょ?
映画「団地」(阪本順治監督)から。
舞台が「団地」であることには間違いないが、
タイトルに「団地」とつけるくらいだから、何かある・・
そんな気持ちで観たからか、団地の定義が面白かった。
「団地っておもろいなぁ。噂のコインロッカーや」
「そんなことはありえないということがありえるのが団地でしょ?」
自宅に住んでいる私にとって、あり得ないことだらけの事件も、
もしかしたら、団地なら起こるかもしれない、と思わせてしまう、
そのイメージが笑える。それも、関西の 団地。(笑)
冒頭BGMとして流れるラジオ番組「浜村淳の『人生はサバイバルだ』」
その中でも「まずは、先週から始まりました
『我慢せんと相談しなはれ』のコーナーです」のフレーズが耳に残る。
同じ団地、同じ棟に住む人たちは、団結力が近いのか、
常に、誰がどうした・・という情報が飛び交う場所であり、
それは真実、それはウソ、というデータに基づいた判断はされず、
好き、嫌い、面白そう、つまらなそう程度の感情に左右されるデータで
奥様方の噂にのぼる。(らしい)
また、ストーリーとはあまり関係なさそうであるうえ、
しつこいくらいに挟まれる、ありえないような言葉遊びが、
どんな意味をもつのか、最後までわからずじまいだった。
あり得ない「言葉の間違い」も、団地ならあり得るのかもなぁ。
P.S.
ごぶがりです。(こぶさだです)・効果きしめんです。(てきめんです)
放っておくと、泥酔状態で。(脱水状態で)
心臓にヘルスメーターが入っているんです。(ペースメーカーやろ?)
誰かついてきたら、うまくしばいてください。(さばいてください)
人生はサバイバルだ。(人生はサバンナだあ〜)
味があって面白い
団地に住む夫婦の話かと思いきや、だんだんと奇想天外な話になって面白かった。藤山直美と岸部一徳の夫婦がとてもいい。かけあいが流石だなと思った。
話は、ところどころクスッと笑える。みんな喋りが面白い。
全然本筋には関係ないけど吉本新喜劇の白いポットを持ってるのを見てなんで?と、笑ってしまった。
団地
奇才阪本監督のみごとな一本。「団地」はこの世であり、「宇宙船」はあの世。「意識は死なない」人間の可能性について、ここまでエンタテイメントに仕上げた作品は海外も含めて観たことがない。この作品のキーワードは、「境界線」。「離れれば、境界線は消えて、近づくと、境界線が生まれる」というのは、この世における人間関係そのものだ。床下と林のなかで主人公が体験する「境界線が消える瞬間」、というのが実にわかりやすくて魅力的。映画鑑賞者であるわたしたちにもじゅうぶんに想像できるから。ラストのキーワードは、へその緒を「忘れること」すなわち「離れる」こと。だからこそ、主人公夫婦の望みが叶うのだ。
実に深い映画だなぁと言いたい
笑いながら悲しく感じられる映画。
たまにはおかしいポイントで笑えるってのはすごいよかった。単純なコメディーはあんまり好きじゃないけど、面白いところだけがいい。
団地についてよく分からないが、映画には確かにみんながコメントしたように、小さな社会的な枠組みでもあって社会のいろんな現象も団地にそのまま映される。
この映画がとくに取り込んだのは、噂ってことだが、中にも根掘り葉掘りできる深いところもいっぱいあると個人的に解釈したい。
これは団体vs個人の物語だ。。山下夫婦は明らかに人に嫌われるタイプではないが、最初自治会のことに興味満々の山下清治は自分の落選をきっかけに団地から消えると決心したことをきっかけに、ヒナ子と夫婦二人は完全に団地の人のところから離れる。ヒナ子はみんなの前に出たりするが、噂が流れる時点からでもその話に参加しないし、弁解もしない。生活的にもぢんりれきにもその団地から離れる。その証拠に清治も「私はあなたと漢方薬だけがいとると十分」と言った。
そのあと、夫婦二人は団地から脱離する一方、さらに死んだ息子のこと、マスコミに追われることしか考えない。それもこの後のことと繋がっている。今度団地の人が噂を流し大騒ぎになっても全く気にしないひな子二人は、真城の話を聞いて息子に会うために漢方薬を一筋に作る。
この時点でもう二人は団地と全く違う世界で生きている。真城の言ったことは理解不能でも、団地後ろの林のように、聞くと二人は落ち着ける。
真城の言った「人間こそ神秘的」という思想は、ずっとマスコミや噂に悪影響される清治とひな子にとっては救い草みたいもの。彼の言葉を信じること=いまの暮らしを放棄し彼の世界に参加すること。つまり二人は「現実世界」=「不合理ばかりある虚構の世界」(真城によると)が嫌になって、新たな団体に属することもできた。新たな世界を選んだ。
しかもその世界は一番団地との衝突は宇宙船みたいなものの出現のところで現れる。
未練もない二人は宇宙船の中に君子夫婦と対話した。別れのようにこれから息子に会って苦痛のない世界で生きるってことかなぁ。。
最後にはよくわからないが、息子も帰ってきたようだ。まさかのSF!
特にこの映画の雰囲気が好きだった。笑いもあり、なんとなく落ち着ける。また未練のなさそうな夫婦二人を見て悲しい気分にもなる。
一方、時間的には完全にロジック的ではなく、期間ごとに示されて先に見せることもあってあとで解釈する形も気にいる!示すことの順番を変えることで疑問を残したり、時にはなるほどと見る人に思わせたりしてよかった。脚本に工夫したということだ。
最後SFになるとは思わなかったので、逆によかった。
映画のテーマとして、私たちの「現実世界」には辻褄の合わないこと、ロジックに従わないこと、不合理なことがいっぱいある。息子の死で未練もなく社会に対して団地に対して愛想もない夫婦二人には特にそうだ。
だから地球人じゃない「人」にも不自然なく完全に頼れるに決まっている。
団地との遭遇
阪本順治監督が藤山直美主演を想定に脚本を書き上げたという本作。
団地を舞台に、再び藤山直美の演技が光るあの「顔」のような快作人間ドラマと思ったら…!
シュールを通り越して、もはやびっくり仰天作!
一癖も二癖も有りすぎる団地の住人。
収納庫に引きこもる夫。
物理が得意だったけど雛人形を作る会社に勤めていた自治会長。
団地モノの名物、噂好きのオバサンたち。
さらには、
ガッチャマンを歌う少年。
お腹ピーピーの持病持ちの宅配便。
主人公夫婦の部屋に出入りする時々滝沢カレン並みに日本語がヘンな若い男。
…と言った奇妙キテレツな不思議ちゃんたちまで。
むしろ藤山直美がフツーのおばさん。
その藤山直美と岸部一徳が夫婦役ってだけでもう面白そう。
そこに、石橋蓮司、大楠道代、濱田マリら実力派。
斎藤工も“人間離れ”の妙演。
集合団地が増え始めたのが高度経済成長期故、団地には懐かしい昭和の匂いを漂わせるが、実際はブラックな人間模様の巣窟。
ゴミの出し方がダメだの、隣がDV疑惑だの、住人たちが集まればクレーム合戦。
ヒソヒソ根も葉も無い噂話は尽きる事無い。
旦那がしょぼくれてて最近姿を見かけなければ、死んだ殺された。
そんなブラックな団地あるある、
主人公夫婦の十八番芸のようなやり取り、息子を亡くした悲しみ、
悲喜こもごもの義理・人情、
阪本監督の手腕が冴えたユーモアとペーソスの人間喜劇・人間応援歌も勿論ある。
でも…!
阪本監督、一体何処からこんな発想が(笑)
このオチは本当に事前情報ナシで見て貰いたい。
ま、確かに、団地に○○○が居ても不思議じゃない…かも!?(笑)
素朴なタイトルから想像もつかない荒唐無稽なオチがスゴイ
一人息子を交通事故で亡くした山下夫妻は漢方薬局をたたんで近所の団地に移りひっそりと暮らしていた。そこに突然訪ねてきたかつてのお得意さんだった真城に自分のために処方を続けて欲しいと依頼され仕方なく引き受ける。その後ちょっとしたことがきっかけで近所の噂の種になってしまった夫妻のもとにまた真城が意外な依頼を持ってやってくる。
阪本順治監督で藤山直美主演といえば痛快な逃走劇『顔』を作ったコンビ。のんびりしたテンポとオフビートな笑いに身を任せていたら荒唐無稽でリアリティのカケラもないオチに着地。しかし、これが夫婦を演じる岸部一徳と藤山直美の自然な演技で天然テイストのドラマになってしまうから不思議です。
まさかのSF!
SFとは全く思わなかった…
でもその意外性がとても良かったです。
見ている方は少し年齢が高めの方ばかりで若い方はあまりいなかったな〜
何で笑ってるのか分からない場面もあり、私には少し早かった模様。
人生の悲しみや、夫婦の絆などが良く伝わってきた映画でした。
見て良かったです。 何だかすがすがしい気分になりました。
まさかまさかのご近所『SF』。
舐めてかかったら予想外の「SF」にノックアウトされた一本。
うまく練られた話と、それを支える芸達者な俳優陣が。
あくまで「ご近所」をはみ出さずに荒唐無稽な話を納得させているのに、ただただ感服した。
坂本監督、こんな仕事も出来るんだ・・・
ベースはあくまで「団地」、もっと言えば「人が集まったときにそこに生まれる下衆さ」なのだが。
それをまさかこんな形で着地させるとは、脱帽。
個人的な意見で恐縮だが、イマイチ言動が一致しないポンコツな斉藤氏をまさかの設定で使ったところにも注目の作品。
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