DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧のレビュー・感想・評価
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25年の歩みを過不足なく描いた電気入門書
電気はテクノをできるだけポップスに消化して卓球個人は海外シーンに同期した音楽といったように、アウトプットの仕方の違いが興味深い。意気込んだドイツのステージでケンタウロス着ぐるみの瀧。「シャングリラ」が出た1997年は夜中のエロ番組をこっそり見ながら耽ってるときに、よくかかってた印象が今でも強く残ってる。コンビニに行く感覚でフジロックのメインステージに向かう瀧の背中のなんとカッコいいことか。レコード会社の能天気なまでの商業主義スタンスが潔い。ラストは2015年のライブリハで仲睦まじく談笑するふたりのヒトコマで幕。
電気のアンソロジー
エウレカのエンディング
勿論、その前から電気グルーヴの存在は知っていたのだが、当時から理解不能な活動をしていた。ナゴムレコードに居たことも、この映画で知った。
近年では、滝は俳優業、卓球はドイツで有名になる、マリンは脱退して久しい、そんなこと位しか情報はなかったのだが、今回このドキュメントを観て、改めて電気グルーヴというグループの、日本の音楽シーンで稀有な存在なんだという事実を見せ付けられた。膨大な映像をディレクティングした人は、大根仁。今までの電気グルーブの真相みたいなものを赤裸々に語っている本作は、ファンにしてみればありがたい内容だったことだと思う。
で、ファンでない人はどう観ればよいか?
此の二人の類稀なるパワーを体感することが正しい観方なのではないだろうか。インタビュー受ける人殆どが、此の二人の圧倒的なパワーに引き込まれてしまっている。その様を映像によって擬似体験することで、人間の持つポテンシャルには上限がないということが認識できるのではないだろうか。
有り余るイマジネーションとそれを具現化するインテリジェンス。そして常に『ふざけ』を漂わせることで、真実を覆い隠す。一種のマジシャンなのかもしれない。
稀代の策士である石野卓球、ピエール滝。此の二人のお陰でどれだけの人間が巻き込まれ、そして奇妙な夢をみてきたのか、想いを馳せずにはいられない、貴重なドキュメンタリーであった。芸人、アーティスト等々、才能がある人間はきちんと破綻している。
変わらない良さ
映画としての評価は電気グルーヴのファンなので難しい。
たぶんミュージックアーティストのドキュメントタリーとしては可もなく不可もなくまとめられているのでは。
昔からのファンであれば大抵のことは知っているし、彼らの機転となっている出来事はおおよそ抑えられている。
電気グルーヴのファンからすると映像をスクラップしてメタドキュメント風にすると喜んだかも。
今だからできた真面目な電気グルーヴの歴史が観られる貴重な映像。
テレビに出ている”俳優 ピエール瀧”を”電気グルーヴの ピエール瀧”として知ってもらうことだけでもこの映画の価値はある。
映画の中で元メンバーの砂原良徳が言っているとおり”瀧 がんばれー”はファンも思っているはず。
これをきっかけにもっと電気グルーヴを知ってほしい。
幸い観に行った映画館では若い人も結構来ていたので、ファン層も広がっているのだなと、いちファンとして嬉しい。
25年、それ以上の年月にもかかわらず卓球・瀧の関係性が変わらないのがすごい。今でも学生2人が悪ふざけしているようだ。
これを仕事としてやっていることがさらに凄い。
しかし、そのふたりは既にその領域にはいない。
まったく羨ましい。年月を重ねるにつれ電気グルーヴの影響は拡大しつづけるだろう。
この映画はまだ電気グルーヴの途中を映し出しただけに過ぎない。
これからも彼らの悪ふざけに付き合いたい。
ファンではない者の感想
何曲か知ってて、初期よりもここ数年の活動に興味がある、という立場からの感想です。
彼らのインタビューを一切入れない、という手法は良いとして、それならば、何箇所か入っている今の彼らのキャッキャ言ってる映像を、もっともっと入れるべき。
構成も、過去のライブ映像と関係者インタビューが順番に長々と続いてる印象だった。はたして、このようなとにかく歴史を追いました、みたいな内容でよかったのか?無いなら仕方ないが、過去のプライベートショットをもっと効果的に多用したらよかったんじゃないか?
歴史を語る上で必要なエピソードが、ナレーションだけで処理されてたが、これはもうひと工夫いるだろう。あまりにも安易ではないか?
そもそも、必要ないナレーションが多いし、何故英語なんだろう。安っぽいし白々しい。
しかし、彼らのパワーは伝わった。ラストの少々中年太りの石野卓球は、かっこよかった。
すごい!テンション上がる作品!
思いのほか手堅くまとまった電気ヒストリー。
超馬鹿みたいなのにジーンとくる
オサレアイコン入門者向け。
未だ知らない人に電気グルーヴを紹介するのは最適の一本。
その代わり古くからのファンとしては、まさに「オサレアイコン」になった彼らを体現するかのように映った。
時系列を折った丁寧な作りながら、既知の事実の羅列。
本人たちの言葉・インタビューはほぼ無し。
音楽的な部分の進化はさておき。
いつの間にやら「サブカルだよね?とりあえず聴いとけばオサレじゃね?」のアイコンになってしまっていた彼らを、まさに外野から写した(しかもオサレサイド側で)作風だったのには、正直わざわざ遠征して観に行ったことにがっかりした。
同級生が騒ぐチャートに興味も持たず、土曜明けの3時に目覚ましセットしていた身としては。
「観てないの?とりあえずオラフかわいいね!っていっときゃいいんだよ!」
なんてののオラフと同じレベルで彼らを語ってほしくはないと思ってしまうのだけれど・・・
あれ?ほんとにオラフなんだけどさ・・・
直前に同じ音楽系ドキュメンタリとして屈指の力作「スライ・ストーン」を観たせいもあるかとは思うが。
今の日本の作る音楽ドキュメントなんて、たとえ大根仁が手がけてもこんなものか…
と寂しくなった作品。
自分の中のウラおもて
親友と楽しむ。これ大事
ひ本年見たライブ映画の中でピカイチ
時代を作った電気グルーヴ!
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