「いい映画だ。」ちはやふる 下の句 Takehiroさんの映画レビュー(感想・評価)
いい映画だ。
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『ちはやふる 下の句』(2016)
日テレ放映を録画して観た。競技かるたにしのぎを削る角度からの面白さと、それぞれのかるたの表している内容から察する挿話や、加えて、というよりメインかも知れないが、幼馴染との三角関係や高度なライバルへの挑戦など、売れ筋が幾重にも入れてあるメジャー路線の物語である。勝負という人間の一側面は基本的な構成になるはず。対面勝負事に関しては基本的構成はわかりやすいかも知れないが、揺れ動くのは三角関係以上の、特定の人対その他の人との恋愛関係。主人公の千早は、自分でかるた競技部を作っておきながら、クイーンに挑戦したい気持ちが出てしまい、左利きのクイーン用の練習に身を入れてしまい、右利きの多いはずの大事な団体戦の練習うの仕方を疎かにしてしまい、仲間とはずれてしまう。これは千早が悪いと思ってしまう。だがそれも克服され、クイーンと千早が闘うことになる。かるたというような個人対個人のものの団体戦というものが一体、個人を超えるものなのかどうか。深いテーマが入っている。クイーンがライバルが現れたと察したのだろう、笑みを浮かべたシーンもすごみがあった。「団体戦こそ個人戦だ」という言葉が映画とは言え、効いて来る。個人戦でも、一緒に練習してきた時点で団体戦だったのか。男2人と女1人の幼馴染の友情と恋愛の手前。相互して繋がって詰め込まれている。その継続が人生か。示唆してくれてはいるけれど。エネルギーだなと思う。上の句、下の句と、勧められる映画というのはこういうのを言うのだろう。
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