「う〜ん…」セーラー服と機関銃 卒業 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
う〜ん…
リメイクではなく、前作からの続編のようであった。
そして、今作の星泉は芯の強い女の子ではなく、気の強い女の子でその筋の作法もわきまえた人物になっていた。
…それに現代っ子的なニュアンスも加味されて、物怖じしない姐さんのようにも映る。
そんなこんなで、前作とは全く異なる作品となっている。
そして、演出的にも台本的にも力技のような部分が多く…なんでこんなズサンな撮り方になってるのかと頭を抱える。
他の作品なら、低予算だからと落とし所もありそうなものだが、このタイトルは…角川映画を押し上げた程のブランドではなかったのかと私的には思う。
そうなのだ。
低予算作品では引っ張れない役者の顔もチラホラ見える…日数となかったのかなと想像もする。
それは、主役の声のかすれ方が尋常じゃなかったからだ。
前日に絶叫しなきゃいけないシーンがあったのかもしれない。普通にライブだったのかもしれないが、声帯が弱い印象を受ける。
このあたりがアイドルと俳優との線引きなのかとも思う。
ただ、橋本環奈さんは、野放し感も強かったが、現場でとても愛されていたんじゃないかと思う。もしくは、遠慮されていたかのどっちかだ。
演出はイエスマンぽかったな。
監督って肩書きは、いつの間にかそんな薄っぺらいもんにもなっちまったなあ。
教えてやれよ、声の出し方を。
というか…そんな事も出来ないのに主演女優とかやらすなよ。
腹式呼吸のやり方を。
滑舌の治し方を!
なあなあで作って損をすんのは、結局は役者で監督だよ。まあ、B級と割り切ってやってんのかもしれないけどさ。
ラストに向かうエレベーターの中のシーンとかは、もう覚悟を決めた潔さが溢れ、とても好きだった。
音楽のセンスが全く合わず煩いし邪魔だし、マイナス効果ですらあった。
角川映画40周年記念作品…の割には、グズグズな作品だった。
レビューに多く見られる橋本絶賛論には吐き気がする。
今の日本映画の現状を現してるようだ。
彼女はアイドルとしてはプロフェッショナルだと思うが女優として評価されるような素地も経歴もない。
むしろそんな状態で、興行成績の悪さや伝説的なタイトルまで背負わされたりして、橋本ブランド的には損したくらいの感じだろ…。
本業は順調なのに、副業でコケるとか。
顔は綺麗なんだから、ちゃんと準備して、させて、それから臨むべきだったと思う。
アイドル業界とは違う修羅が、俳優業界にはいるのだから…。
とはいえ…外見の可愛さとは真逆の骨太さや、肝の据わり方がチラホラ見えて…まあ、そんな感想はいいか。余談だ。