ドローン・オブ・ウォーのレビュー・感想・評価
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「アメリカン・スナイパー」に似てる
何か物足りない気がするんですが「アメリカン・スナイパー」と似てる点がありましたね。 ほら、やっぱり戦争って参加してなくても戦地に暮らしてる人が精神がやられるイメージとして見てる人が多くみられているけど参加している人も精神をやられるんですよ。今作のように戦地から遠く離れたところからで毎日家族と平和に暮らしてる。それでも、戦争に参加していれば精神がおかしくなるんだって事が分かりましたよ。 考えさせられるところだらけですよ、ドローンを使ってゲーム感覚で人を殺していく事とかその命令が果たして正しき事なのかとか様々です。 迫力はなく、あまり緊迫感は感じられませんでしたが考える事だらけでした。この時代ドローンが流行っているからピッタリかもしれませんね。
在宅勤務の東部戦線異状なし
ラストがちょっと・・・・正義にも見えるし、とんでもない越権行為? (ラスト以外にも当てはまるが) ワンサイドゲームだから黙って見ていられるが、敵味方双方でやりだしたらかつてのWW1の塹壕戦と同じになるんじゃ・・・ やめたら解決するわけでもなく、暗澹たる気持ちになる。 上映館を増やしてほしい映画に思える。 高速で飛ばして観に行って正解。既に上映終了・・・
壊れゆくお父さん
家族と幸せに過ごした翌朝には戦地に赴き戦う、そしてまた家庭に帰る。ただの仕事のようだか、それはまごう事なき戦争なのだ。 そうした生活の繰り返しで、家族思いのお父さんは確実に少しづつ消耗し壊れてゆく。それは現代の戦争がもたらした新たな不幸の形でもある。 そういう意味では、こうしたあり方を描き出すのは意義ある試みと思える。 しかし、なんだろう… あんなことでなにかのカタルシスがあるというのだろうか…? また、新人女性のくだりはなにか意味があるのだろうか… なんだか釈然としない…
スイッチポンで敵だけが死ぬ…
淡々としている分、その現実の恐ろしさが伝わる作品。 起きて、仕事して、家に帰って、ワイフと時にやりあったりして。 繰り返されるそんな日常の裏で、「スイッチ一つで人を殺す」日々。 血も埃も汗も臭わない、遠く離れたエアコンの効いたコンテナから。 そんな現実味の無い環境で、それでも確実に人を殺している。 その葛藤に苛まされても、家族(というか嫁)にはその苦労を理解して受け入れてもらう事も出来ない苦しさ。 頼る所はもはやアルコールしかなく… という状況で、次第に静かに壊れていく主人公を演じたイーサン・ホークが凄かった。 携帯ゲームをやるとはなしに眺めている退屈な時間に。 それはゲームなんかでは無く、実際には人を殺しているとしたら。 自分も含めた現代的感覚の麻痺に、背筋が寒くなる作品。
冷淡で残酷な現代の戦争。
現代の戦争はこんなにも退屈。 心配に震える若者の集団に、ぜひ観て貰いたい一作です。 現代の戦争の形態は、戦後70年の間にこんなにも変わっている。 (勿論、戦争の定義も、大きく変わっている) 本作を観れば、徴兵制なんて非効率なことは、軍事的にありえないとよく分かる。 心配の種が、一つ減ることになればいいと思う。 現代の戦争は、狭い部屋で無人戦闘機=ドローンを遠隔操作し、紛争地帯でのテロリストの監視、場合によっては爆撃、味方の軍の支援を行う。 陳腐な表現ですが、ゲーム感覚で人を殺す。 生身の感覚がないこと、実感がないことが、逆に主役であるイーガン少佐(イーサン・ホーク)の心を蝕んでいく。アルコールにおぼれ、奥さんとの関係も悪化していく。 ただし、本作のテーマは面白いとしても、主人公が落ちていく姿は、他の映画とかなりダブる。 もっと主人公の心の暴走が観たかった。 冒頭に「現代の戦争はこんなにも退屈」と書きました。 そこには仲間はいない。 目の前に敵もいない。 自分が怪我をする心配もない。 隣の仲間が死ぬ心配もない。 ただドローンを通して見る映像と、自分の指の下のスイッチだけ。 暗いコンテナが職場。 孤独。 淡々とした業務。 ラスベガスにはこんな基地が、本当にあるんです。 ドラマティックな展開はありません。 ですが、冷淡で残酷。 これこそが、現代の戦争なんだと思います。 因みに原題の「GOOD KILL」は戦闘終了にかける言葉。 いわゆる「GOOD JOB」の軍隊スラングです。
実話を元に
実話を元に作られているので、大きな盛り上がりなどはない。 ただ考えさせられることも多く、観て良かった。 主人公の苦悩がひしひしと伝わり、 生きるとは何か、今後どうして生きていきたいのか考える良い機会になった。
戦争の恐ろしさの本質は、 人を殺すところにある
戦争の恐ろしさの本質は、 自分が殺されることではなく、 人を殺すところにある ということを痛切に感じる。 NASAが2011年に「もっともリアリスティックなSF映画」に選んだ「ガタカ」 のアンドリュー・ニコル監督が、綿密な取材に基づいて書いたのだが、 国の秘密に迫りすぎたためビビった大手制作会社が一切話に乗らず、 苦労の末やっと完成・公開に至ったという作品。 それだけのリアリティは、たしかにある。 イーサン・ホーク演じる主人公トマス・イーガン少佐は、 以前はF16に乗って出撃していたのだが、 今はアメリカ国内、ラスベガスのすぐそばの基地で 無人攻撃機(ドローン)を操縦する。 戦闘があるわけではない。 ただひたすらモニタを見つめ、 無人機から目標の人あるいは建物に向けてミサイルを発射し、 爆破に成功すると 「Good Kill.」 と言う。 自分の身を守る、という名分はない。 あるのは「殺さないとやつらは我々の同胞を殺す」 という理屈のみ。 そして、 自分の身を危険にさらさずに 納得がいかなくても命令に従い唯々諾々と 「テロリスト」を殺すという行為に、 次第に耐えられなくなってゆく。 しかも極秘任務だから、 その心の内は、誰にも―― 妻にさえも打ち明けられない。 その行き着く先は…
どんな結果にせよ、戦争の残忍なものです
ドローンを使った戦争、今の軍事とはこのようなものなのか。しかし、悲惨さは変わらない。 人が殺されてゆくのですから、良いも悪いもありません。 体力的に差がある女性もこのように戦士として戦争に携わっていけるようになるのですね。なるほどです。 映画の中で描かれているのは、重いテーマです。 そこで、ドローンを動かしているのは人間です。現実感がない中で多くの人々を殺してゆく。心も壊れてゆくでしょう。このような部屋でなく戦地で戦いたいと思う主人公に自分は理解ができませんでしたが、きっと軍人ならではの感情なのでしょうか。 いつか、いろんな国がドローンを軍事に利用する時代もきっと来るのでしょう。 正義ってなんでしょうかね。時代の正義は勝利者が決めている、良くも悪くも。そんな風にこの映画を見て考えさせられました。
緊張感が凄い!
上映時間の約90分は緊張しっぱなしでした 主人公やその同僚が戦死する訳では無いのにこの緊張感はすごいですよ 仕事に邁進する中年男にとって家族がいかに邪魔な存在か…よく描かれてましたね(^^) 思うに…仕事の顔と家庭の顔を上手く切り替えれれば心は病むことは無いんでしょうけどそれは難しいですよね 特にこの映画の主人公の様にのんびりまったりした環境で国の公認で人を殺める仕事についてる人にとってはね それにしても奥さん役の人が綺麗だったな〜
現代戦争の暗部
アメリカのUAV(いわゆるドローン)攻撃の実態を表した作品。実際の出来事をベースに作られています。 飛んでいる航空機が撃墜されても自分の命に関わることはないし、コントロールルームはエアコンが効いて快適、そして何より、毎日の任務完了後は自宅に帰り家族と過ごすことが出来ると良い事尽くめの様に思えるUAV操縦士ですが、実は、PTSDと言うか、精神的にダウンしてしまう兵士が多いと言われています。この作品を見るとよくわかりますね。任務の時は、自分の命がかかっているわけではないですが、やっぱりそれでも人の死と関わっているので緊張する一方、家に帰れば子供や、家族の雑事にとらわれ、そのギャップが大きすぎです。一部は、それに順応する者も居ますが、それはこのことの重大性をきちんと認識していないか、あるいは、共感性に欠ける人物であるように思えました。 いやぁしかし、軍のオペレーションである内はまだしも、国際キリスト教協会・・・って言うかCIAのミッションは酷いですね。一部にCIAの作戦方針に積極的に賛成の人間も居るようですが、あんな作戦方針をみると、普通は拒否的反応で、軍という性格上断れないという前提において消極的に賛成・・・と言うか、命令だから実施すると言うのが、普通の人間の反応ではないかと思います。それがますます、UAV操縦士の心の負担を増している要因になっているのは間違いないと思いました。 テロとの戦いとは何か、いま世界が危険に満ち溢れているのは、果たして誰の責任なのかを改めて考えさせられました。
無人攻撃機は有人戦闘機を超えるか?
この映画は元米空軍兵ブランドン・ブライアントの経験をもとに実話を元に制作されている様だけども、どこまでリアルなのかはこちらもわからないけど…。 もう一つの主人公だと思われるMQ-9リーパーが一瞬しか出てこないのは何故なのだろうか? と。 物語では主人公である元F-16ライダーが、MQ-9リーパーに任務を変更された様だけどこの映画はミニタリーに疎い人ほど、未来の戦争は全て無人攻撃機になるのではないか? と誤解する恐れが多少あるように感じる。 そうだったら日本の空自も導入するF-35AライトニングIIが、本国米国でもUSAFが大量生産・配備する訳が無いだろうし。 何かF-16から降ろされたパイロットが何故F-35Aに機種変しないのかも? 疑問に思った。 今後、無人機は有人戦闘機に対するデータリンクとして支援任務になるだろうに…とは思うが。 ※追記 メデイアからの情報で11/12頃、IS国のジハーディ・ジョンを無人機で殺害したとペンタゴンが発表したとニュースがあった。この映画のリアルさも感じる。 その後パリで銃撃テロ。 無人機になったから、犠牲になる兵士が減るとした事は何の意味もないのでは? と思った。
人を殺す覚悟
兵士であろうと民間人であろうと悪人であろうと善人であろうと戦争とは人を殺すこと。 自分には死ぬリスクがないシチュエーションでの戦争。 ただ人を殺すことはどういうことか。 派手な映画ではないけれど心理描写を飽きさせずしっかりみせてくれる良作。
これが現代の戦争。その驚愕の実態と、変わらぬ悲惨さ。
【賛否両論チェック】 賛:戦場に行かずして戦っている現代の戦争の実態に、心底驚かされる。そして、そんな戦争がもたらす悲惨さや虚しさを、改めて浮き彫りにする展開にも、深く考えさせられる。 否:どうしても単調な任務のシーンが続くので、戦争映画に興味がないと、退屈しそう。必要性に疑問を感じるラブシーンもあり。 自分の国で普段の生活をしながら、地球の裏側の戦争に加わっているという現代の戦争の実態に、まず驚かされます。カメラの映像だけで、全く爆音がしない爆撃の描写や、トーマスが悩めるスアレスに話す、 「機が撃墜されても、俺は無傷。今1番危険なのは、帰りの高速道路での運転だ。」 というセリフなんかに、全てが表れていると思います。 同時に、どんなに形が変わっても、戦争が多数の無関係な人々の命を奪い、関わる者の心を蝕んでいく悲しいものであるという普遍的なテーマにも、しっかりと言及しているのが印象的です。 軽い気持ちで観られる内容ではありませんが、現代における戦争の悲惨さを改めて考えさせられる、そんな作品です。
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