この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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泣ける笑える。戦時に想いを馳せる。
泣けるし、のんの天然な感じがマッチしてる。声を出して笑えるシーンもある。ほっこりしたり、かわいいなぁって思ったり。悲しくて泣く時も。感情を揺さぶられる。単なる戦争ものではない。歴史の一ページを切り取ったものであり、終わった後も、見てよかったとなる。素晴らしい。戦争物をエンターテイメントの域まで高めた素晴らしい映画。これは素晴らしい。星五つです。
戦争を日常として描いた秀作
悲しいと切ない
感動。
「感動」という言葉の捉え方は、人それぞれかもしれない。泣けるとか、奮い立つとか、また観たくなるとか、この作品に関しては、そんな甘いものではない。
劇場で観て、ブルーレイを購入したが、まだブルーレイで観ることができていない。この作品を観るのは膨大なエネルギーを消費するからだ。
劇場で観たときの素直な感想は、ものすごいものを観てしまった、どんな感想を持っていいのか分からない、という類のものだった。
圧倒的な現地や暮らしのリアリティとアニメーションの細かさ、動きのしなやかさ、絵の具のような演出、そういったことも素晴らしかった。
「戦争の中の暮らし」「暮らしの中の戦争」この2つが切り離されているものではなかったのだと思わされた。
戦争に対して肯定も否定もしない。前を向いて終わったが、失ったものが大きすぎる。忘れられない映画、忘れてはいけない映画。同時に、とらわれすぎてはいけない映画。
私が見るべきではなかった
これは戦争映画ではない。歴史哲学映画だ。
大東亜戦争時に生きていた人たちは、日本政府に騙されていた可哀想なバカな人たちだったのか?
そうじゃないだろ。その瞬間を一生懸命に生きていたに違いない。
アメリカ軍に敗北し、歪曲した政治思想が現在まで続いているこの日本という国で、よくぞこの映画を作ってくれた。
・・・と思わせるほど、映像と音による表現がすごい。
あの時代にタイムスリップしたように、引き込まれるのは、絵と音の凄さがあるから。
この映画の監督の前作マイマイ新子でもそうだったんですが、とにかく絵がいい。
ただ単に絵が上手い、というのではなく、その時代を表現する絵(音も含めて)の側面の切り取り方が、非常に上手い。
あと、これは原作漫画の功績なんですが、その時代に生きていた人たちの悩み、葛藤、闘い、幸せ、無念、を、何も装飾することなく、そのまま描いてくれている。
戦争があろうがなかろうが、不幸な生まれであろうがなかろうが、金があるかどうか、政治思想が右であろうが左であろうが、全ての人間のステータスなど全く関係なく、
その瞬間を一生懸命生きている全ての人を賞賛してくれているのがこの映画。
この映画は、戦争映画というよりも、非常に良くできた、ノスタルジー映画だと思っている。
今までとは全く異る戦争の映画
今までの映画は「戦争は怖い」だけを題材にしていたような気がします。
だから、私も「戦争は怖い。怖い映画だから楽しむことはできない」と思うようになり、戦争物は見なくなってました。
けど、この映画は違う。
戦争の中に日常があり、その中で沢山の我慢と制限、怖さ。生活がそこにはあった。
そして、今の僕たちのように家族や異性へ愛もあった。
そう、戦争はおとぎ話ではなく現実にあったことなんだと気付かされる。
僕たちのような遊びたい、食べたい、騒ぎたい人がそこにいて戦争時代を生きていた。
戦争にリアリティを感じ、悲しさと、怖さとを感じるとともに平和への価値が心から離れない。
僕はこの映画を見て本当に良かった。
素晴らしい映画をありがとう。
戦争は現実にあるんだ。
おとぎ話でもない童話でもない。
愛する人が亡くなってしまう現実なんだ。
レビュー
神作品。原作漫画も超名作ですが、それに輪をかけて良い作品。超傑作。...
神作品。原作漫画も超名作ですが、それに輪をかけて良い作品。超傑作。
すずさんと径子ねえさんの声がキャラにピッタリで、ふにゃ~っていう感じとハキハキ言い放つ感じの二人のやり取りが本読んでる以上に良い。
戦時下の庶民の暮らしを描いているのに、ほっこりと笑わせる話がふんだんに入っているところが、やっぱりスゴイと思う。どれも可愛らしい笑い。憲兵の話も「素直に笑えんのはウチだけか」と部屋のすみっこで瓶づき精米してる様子がかわいい。
物言いがきつくてイジワルそうに見える径子も、戦争という状況がそうさせているだけで全然イヤな人じゃない。そして誰もがみな傷ついているのに、みんなが思いやりを持って生きている。
広島に帰るというその日の朝「径子ちゃん、今なんか光ったかね?」の前後の場面はなんど観ても胸がじんわりと熱くなる。
戦争映画に分類されるとは思うのだけれど、スポットを当てているところが最初から最後まで日常。
最後の最後までやさしい作品。
現実だったんですもんね
友人に勧められ、鑑賞しました。
広島の原爆メインというよりは、戦争メインのお話でした。
あの時こうしていれば、もっとこうだったら、
終わった事を悔やんで後悔して。
亡くなった右手への想いや、
皆が言う良かった。に納得がいかないすず。
純粋で真面目なすずちゃんの貰い手が、
人さらいとの体験の時に出会ったしゅうさくさんで良かった。
戦争が終わり、日本は負け、
悔しかっただろうと思います。
うちの、亡くなったひぃばあちゃんも、
戦争の話をしてくれましたが、旦那さんを亡くしていて、日本が負けたって聞いた時は、
悔しかったんや。って言っていたのを思い出しました。考えると心がとても痛いです。
しかし、戦争映画にしては、まだハッピーエンドのように終わった珍しい作品ではないでしょうか。
戦死してしまった子達の分も強く、そして幸せに長く生きてほしい。
そう強く思いました。
現実に起こった出来事、信じ難いですが、こういった作品はどんどん後世に残していくべきだと思います。
言葉にできない何かを感じた。
少しのあいだ映画からは離れていたのだが、同居してる親が借りてきてたのを気になって鑑賞した。
映画は映画なのだが、なんと言えばいいのか、ドキュメンタリーのようにも感じた。
この作品は主人公であるすずの半生を描いた作品であり、その進行がまるで彼女自身が語ったかのような形で、否が応でも彼女の生き様を感じとることが出来るようになっている。そのせいか話が進むにつれてすっかり彼女に心を入れ込んでおり、久しぶりに真剣になって見てしまったのだ。
絵面は割と特徴的。特にキャラが横を向いた時の顔が独特だ。これに関しては原作にあわせている可能性もあるのでこれ以上は突っ込まない。
BGMだが、ボーカルありの曲が儚く染みる。ほかのインストゥルメンタルに関しては普通だった。
戦争よくないとか、悲惨だとか、そういうことは語る気はない(そもそも自分は武力を持つことを否定しない)。この映画が見せたのは紛うことなき「生き様」なのだ。そんな強くももろいすずの半生を、私は自身を持っておすすめしたい。
それでも4.0な理由は、とあるシーンにある。必要なのかもしれないが、個人的にはこれさえなければ評価を上げていたところがある。詳細は自分の目で見てほしい。
色々な物が大切に丁寧に作り込まれて
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