この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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評判どうり‼
ほんわかと笑える部分もありながら、
『何気ないひとときが、何よりも大切』と思わせてくれる、いい映画でした。。。
のんさん、ほぼ一人で出ずっ張り!
お疲れ様でした。いい女優さんになったね…(´ω`)
言葉で言い表せない程いい作品
この映画はアニメという枠を超えて、戦後間もなくの名監督たちの作品に匹敵するほどの名作だと思う。
・日常的な生活風景から始まり、最後には永遠のテーマを描き出すあたりは小津安二郎監督作品に。
・自主性を失いつつも懸命に生きようとする女の人生を描き出すあたりは成瀬巳喜男監督作品に。
・悲劇とそこからの再出発を描くあたりは新藤兼人監督作品に。
さらに、
・敗戦のときに人々が泣いた涙の理由
・戦中の日本の景色や人々の生活模様
・翻って現代の我々の生き方の反省
など、新しい発見も多々あり、リベラルアーツの一環としても優れた作品だと思う。
戦時下の日常
戦時下もある日常が思いの外、重くなくその風景が伝わってきたのは
主役のすずの性格によるところもあるのでしょうか。
現代では仮に戦争が起きてもあのような国民全てを巻き込む総力戦になる可能性は低いが、戦時下が日常になるのはしんどいと思う。
最後のエンドロールですず達がワンピース姿に変わっていったが、
戦時下の日常が、復興の日常になっていく場面を表していたのではないでしょうか。
余談ですが
すずが姪の命と共に右手を失った爆弾について、米軍の空襲では焼夷弾、1t、500k、250kの炸裂弾であるが、あれは炸裂弾が不発状態になってなにかの弾みで復調し爆発したのだと思う。劇中では時限式不発弾のような取り扱いをしていたがそれはないと思う。
生きることの暖かさ
戦時中が舞台ということで重いのかな、と思ったけど、たまに笑いもあり、当時の日本人のありのままの生活が垣間見れた気がした。ただ、戦争が平凡な日常を変えてしまうのは事実。それはひしひしと感じた。
すずは、ちょっとおっとりで天然でそんなに目立つタイプではない。だけど、絵を描くのが大好きでしっかり芯がある女性。嫁ぎ先の住所もわからないところとか、道に迷っちゃうところとか、こちらとしてもついつい応援したくなってしまう。周作は、そんなおっちょこちょいで、でもしっかり芯が通った彼女に惹かれたんだろう。幼馴染の哲が泊まりにきたときはドキっとした。何が何だかわからないまま北条家に嫁ぎ、でもずっと哲のことはどこかにあったんだろう。久々の哲との再会で彼への恋愛としての気持ちを断ち切ったシーンはちょっとせつなかったな。でも周作とより一層強い絆で結ばれていって嬉しかった。姪が亡くなったところは辛くて涙が止まらなかった。この映画が今までの戦争ものと違うと感じるのは、戦争が主体ではなく、すずという女性の日常を主体として描いている点だとおもう。その日常に忍び寄る戦争が、よりリアルに、自分の今の世界で起きたら…と想像できるから人々の胸に刺さるのだろう。戦争がなければ…本当にその一言に尽きると思う。戦争の悲惨さは伝わってくるのに暗くなりすぎず、生きることを楽しもうと思えた。
はじめて本当に心からおススメする映画
映画好きで、いろいろな映画を観てきました。「この世界の片隅に」は、まちがいなく人生でナンバーワンの作品です。
一般人の目線で、どうしようもない力に対して、それでも生きていく。この姿が人間なのだと知らせれました。昼に見たのに、まだ涙が止まりません。けっして暗い映画ではなく、泣かせる演出もありません。ただただ、生きる、なにもなくなっても、再生していくのが人間なのだと、教えられました。ありがとうございました。
戦争が日常になることの恐ろしさ
戦争は特別なことでその中に日常なんて無いと思っていたけど、戦争が長きに渡るということは、戦争と共に生きなければならないということ。今の私たちのような日常があって当然なんだと気づかされました。
畑に水をやりにいく、病院へお見舞いにいく、そんな日常に空襲警報が響く毎日を想像し本当に怖くなりました。
今後10年以内に戦争するとか言ってるどっかの国のトップに観てもらいたい。
愛する人の死が当たり前に存在した惨事を繰り返してはダメ。
愛する人と生きられている今に、あらためて感謝できる映画でした。
想像を超えてました。
広島出身で在住、被爆二世なので戦争、原爆に関する情報は自然と入ってくる。身近過ぎて戦争関連の映画で見るのは避けてきた。
今回、仕事でお会いした県外の2名から感想を聞き、一人は号泣し、もう一人は泣かなかったとのこと。これは、今までと何か違うと思い見ることにした。
前半は見慣れた風景と昔の風景が交錯し良き時代の広島を再確認できた。後半徐々に迫る忍び空襲で悲しい場面もあった。
一貫しているのは、人物以外の風景などのリアル感。広島の人間には、そこがどこかわかる事が多々あった。
その徹底したリアル性の追求のお陰か、実在しない主人公なのに、「きっとこんな人が居たんだ」というリアル感を持って見ている自分に気づいた。
そして、もう一つ。妻と一緒に映画を見ている、それだけに幸せを感じた。
このようにスクリーンで見るもの以外に色々な事を考える良い経験だった。
長く残る映画だと思う。
温かさも幸せもつらさもここにある
戦時下でも懸命に生きる市井の人々の幸せが描かれています。
主人公“北條すず”の声をえんじるのは、能年玲奈改めのん。声の演技上手かったね。適した人が選ばれたって解るよ。
演出は全体的にあっさりとしている。押し付けがましくなくて観やすいんだよね。すずが広島にいない時に核弾頭が投下されて、ホッとしてしまう。容赦のない展開にならなくて良かった。。。
ちょっぴりお伽噺みたいな最後が温かい。すず、これからはもっと幸せになれるよ。
エンドクレジットのラストに、クラウドファンディングで協力してくれた人たちにお礼を述べるとこまで含めて素晴らしい映画でしたね。
みぎてのうた
話だけ見ると、特に何が起きる訳でもない退屈なはずの前半だが何故か観入ってしまうのは、のん演じるすずさんの愛らしさが非常に大きかった。
「あまちゃん」でも思ったが彼女は演じるというより、そのキャラのまま画面の中で生きている感がある非常に稀な才能を持った女優さんだと思う。彼女が演じなければこの作品がこんなにも素晴らしく心に残るものにはならなかっただろう。
やがて、どこでどうしちょるかと思っていた戦争がすぐ目の前にやってきた。ほのぼのした絵の中に突然襲いかかる現実。それまでとはあまりにもギャップのあるスピードや音、残酷な破壊の世界にあの愛らしいすずさん達が晒される。
我慢して我慢して、あるものだけで生きていく。それがうちらの戦争ですけ。
こんなに失った、それでも表には出さずに耐えてきた。終戦の日、すずさんの感情が爆発したあのシーンにどれだけの思いが詰まっているか計り知れない。素晴らしいシーンだった。
そして、すでに感情の高まりがピークを迎えた我々に、壊滅した広島で物語のラストへ向かうあのエピソードが描かれる。コトリンゴの「みぎてのうた」と共に描かれた映画史に残るといっても過言ではない本当に心に残る演出だった。
片渕監督、こうの史代、のん、コトリンゴ
この組み合わせもまた一つの奇跡的なマッチングだったんだろうと思う本当に素晴らしい作品。
私はボーとした子供だったから心を捕まれました
小柄で若い女性すずが戦争と倹約・貧困という時代の中で「破綻」と闘っている姿が胸を打つ。「私はボーとした子供だった」という出だしで心を捕まれました。義姉の娘の晴美を死なせてしまう瞬間の破綻が、すずの小さな世界の崩壊が物凄く上手く描かれていると思う。ボーとした子供だったすずの崩壊。でも破綻はしない。支えあう中で再生していく。座敷わらしで女郎になった彼女に寄り添う夢が儚いが、そんな夢を見るボーとした少女が「破綻」と闘う本当に強い人間なんだと思いました。
観っぱなしではいられず投稿
ちょっと長いなと感じるくらい、じっくりとのどかな日常が描かれた後だからこそ、急に迫る戦争の怖さが鮮烈。
圧倒的な力に抑えつけられ、奪われる中でも、人間の強さ、逞しさ、何より人の愛の温かさを感じた。
クサい言葉ばかりが浮かんでくるが、それだけ感情を揺さぶられる映画。
一見地味で悲しい映画にも見えるけど、埋もれず、評価されているようで安心した。
のんさんはもうちょっと派手に評価されてもいいと思う。のんさんありきでキャラを考えたかのようでした。
生きるって、こういうこと。
すごく、よかった。
とても、よかった。
何がよかったって、うまく言えないけど、
ともかくよかった。
この気持ちをうまく言葉にできない自分が
もどかしい。
ずっと観たかったけど、近くでは上映してなくて、
やっと映画館で観れました。
本当によかった。
映画館で観れて。
生きるって、こういうこと。
もう一回観たい。
原作も読みたいなぁ。
この世界の片隅に
この世界の片隅に映画鑑賞し私自身戦争と言うと父方の祖父母から昔話の用に話しを聴いて、生きて来ました今年45歳のおっさんです、祖父母も戦争に巻き込まれたこと、祖父も目黒中隊大17部隊に所属してます。しかも新宿区四ッ谷に曾祖父と祖父母が住んで居ました父は昭和18年に四ッ谷で生まれたことからこの映画悲しいけど、戦争知らない世代で以下に戦火の中で一般人も普通に暮らしていたことの最中で戦争が悪化に成りつつも主人公すずさんが戦火の中でどんなに辛くて悲劇がお気てもと前向きな生き方が良い話しで、祖父母達の話しとリンクして観てました途中途中自然と涙が流れていました。2017年に成って横浜の映画祭典で特別賞を採ったのも納得する。因みに祖父98歳祖母96歳健在です。
誰かれなく見て!と言いたくなる映画。
公式ホームページに「すずさんからのありがとう」の映像がでて、「あんたの街で、会えますねエ」の声を聴いたらまた見たくなって、今日五回目の鑑賞でした。
6月15日現在19回見ました。
アニメなんですけどアニメを見たという気持ちになれない。良い映画を見たという気持ちがあります。
原作も買って読みました。原作のりんさんとすずさんや周作さんとのエピソードは大幅にカットされていますが、原作を読んでから見るとわかるシーンやせりふが散りばめられています。
私たちの父や母、あるいは祖母祖父、曾祖母曾祖父が確かに生きてきた時代、世界を描いています。そしてこの映画の世界の延長に今の自分たちの世界があり、その過去からの繋がりはまた、未来へもつながっていくものなのです。
淡い色調の「この世界」に、リアルに描かれた戦争がどんどん入ってきます。B29から落とされる爆弾がゆらゆら揺れながら落下していくところでぞっとしました。
どのシーンが面白い、どのシーンが悲しいといい難いのですが、見終わった後で毎回涙が流れ落ちています。幸せの涙なのか、悲しみの涙なのか、5回見ても判らない。
玉音放送から後、畑で慟哭してつぶやくセリフは原作の方が良かったと思う。変える必要はなかったと思います。
1番最後の径子さんのセリフの「こまいかねー」に幸せの響きを感じるのはウチだけか?
エンドクレジットは最後まで見てください。途中で帰ったらだめです。すずさん一家の幸せが見れます(でもその幸せがどうなっていくのかも私たちは知っている)。
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