「新シリーズ開幕。」ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
新シリーズ開幕。
ハリー・ポッター シリーズの前日譚という位置付けとなる本作。おもちゃ箱のような見世物としては成功といえるかもしれない。
J・K・ローリングが初めて脚本を手がけたというのが売りのようだが、ここは専門家に任せたほうがよかった。製作にスティーブ・クローブスもかんでいたのだから、彼に全面的に書いたほうが、我々はもっとワクワクできたかもしれない。
ニュート(エディ・レッドメイン)かニューヨークにやってきた理由と、ニューヨークで起こった出来事は有機的に関連がない。ティナ(キャサリン・ウォーターストン)かちょこちょこしているからニュートは巻き込まれてしまうわけで、彼女がいなければこんなことにはなっていない。
ということは、ニュートの設定が厳しいのだ。もっと自由に動ける設定にしなければ。それこそ探偵のようなものにしたほうが、もっとニューヨークの出来事に関われたはずだ。
デビッド・イェーツの安定の演出は、このシリーズこそふさわしい。が、もっと良い脚本を得て、コクのある映画も撮れる気がする。まあ、当分このシリーズに関わることになりそうだが、いつの日か人間を見つめたドラマを撮ってくれると信じている。
コメントする