あの頃ペニー・レインと 特別編集版のレビュー・感想・評価
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再見したら評価が上がった
なんとも粋なタイトルである。
いつもは邦題に異議を唱えている私ですが、これに関してはオリジナルより良いかもしれない。オリジナルは、ALMOST FAMOUS、
バンドのツアーで使うバスの行き先を表示する所に「ALMOST FAMOUS-TOUR 73」と書いてあり、そこからタイトルにしたのだと思う(字幕は"スター街道ばく進ツアー73"となっている)。
物語は単純で、少年がグルーピーの少女に片想いする物語で、青春の甘酸っぱい恋心がよく表されていた。グルーピー仲間の1人が彼を好きだったのもちょっと面白かった。あと、いつも彼を心配している母親や、姉の存在も良かった。
あと音楽の使い方が絶妙に素晴らしかった。特に印象に残ったのが以下の3つ。
・タイニーダンサー(エルトン・ジョン)
ツアーのバスの中で、みんなが口ずさんでいた。
・モナリザとマッドハッター(エルトン・ジョン)
ペニーレインがラッセルに裏切られたと知っていなくなって、主人公がペニーレインを探しているときに流れた。ちょっとウルウルしてくるシーンだった。
・マイシェリーアモール(スティービー・ワンダー)
ペニーレインが自殺未遂しようと睡眠薬を多量に飲んで、医者が胃を洗浄してる時、主人公がペニーレインを見つめるシーンで流れた。ここもちょっとウルウルしてくるシーンだった。
大人の世界に飛び込む15歳の青春ムービー
キャメロン・クロウが若干15歳で音楽雑誌の記者をしていた経験を元にしたお話。
もう少しで大ブレイクしそうな中堅バンドのツアーに、お堅い家に生まれたうえに飛び級で同世代との青春時代を無くしたロック大好き少年がインタビュアーとしてバンドと行動を共にしながら青春を取り戻していくストーリー。
栄光の裏側の汚さを見せつつ15歳の若者の目を通すことで、夢への純粋な憧れや新鮮な感覚が加わっていてとても良かったです。
ロックスターの裏と表と言える華やかさと薬や女に堕落した生活を享楽的に描いているんだけど、彼らも元々音楽への愛や志しの高さを持っている事を思い出させる様に少年の存在がノックし続けてくる感じ。
ペニー・レインの存在感もとても良い。高い理想がありつつ反対の行動もしてしまう若者の葛藤が詰まった女性像で、やってる事はグルーピーまんまなんだけど主人公の目を通す事で特別な孤高さがあって引き込まれます。
そして飛行機の暴露シーン最高に面白かった!
あそこからラストに向けての崩壊と再生にこれもインタビュアーの経験からなのかなと登場人物への誠実な目線を感じました。
あと、ポラロイドの写真がすごくイイ味だしてるのと、あの強いお母さんや反抗期のお姉さんのキャラクターも最後には皆んないい感じ。
最後の懺悔は慎重に。
バックトゥーザシアターで観ました。会員800円でプレミアスクリーン。
そして2001年の劇場公開版より長い特別版とのこと。初見でございました。
お馴染みの役者としては、ケイトハドソン(若くて可愛すぎる)、ズーイーデシャネル(サマーだ!)、フランシスマクドーナント(上手いです)あたりはよく目にする方々。
で、昨年亡くなったフィリップシーモアホフマン。いい味出してました。
あとは知らない人でした。主人公のウイリアム役の彼は全然知りません。かわゆい少年の近影に興味が湧き、画像検索しましたところ…むさくなっててちとショック…
あぁ、少年時代の美しさのまま大人にはなってくれないのが世の常なのかも、です。
いいお話でもあります。が、私は乱れた生活でラリってるゲーノー人にシンパシーがわかないタチですのでね、どストライクという感じではありませんでした。
なので、一番気に入ったのは飛行機での最後の懺悔ですね。懺悔したはええけど助かって知られたくないことがばれただけというね。
大いに笑いました。
ウイリアムには気の毒でしたけどもね。
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