「最高なのは花嫁の父」最高の花婿 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
最高なのは花嫁の父
クリックして本文を読む
建前はリベラリストでも本音となると難しい、1967年の「招かれざる客」もそんな父親の心中を描いた社会派ドラマの傑作でした。本作はそんな父親をからかい半分に描きますがテーマがテーマだけにコメディ仕立てにしないと収拾が尽きませんから致し方ありませんね。
確かに今はグローバル社会ですから昔に比べればかなり軟化してはいるのでしょう。
生活に支障が無ければ人種と言うより個人の資質の方が問題かな、4人のお婿さんたちもその辺は一応クリアしているので、あとは当人たちの問題でしょう。劇中のセリフにもありますがアラブ、ユダヤ、中国人と一括りにしても同じ人種同士の方がむしろ反目が多いと言うのも頷けます。
父親同士のわだかまりが氷解する経緯もうまく描いていますね、頑固なだけで根は善い人というのが伝わります。
最高なのは花婿でなく父でしょう、花嫁の父としてはどんなお相手でも面白くないのが本音でしょうから映画の父上は超出来すぎの部類でしょう。
母国でも大ヒットしたとか、国際情勢を考えると全ての民が手に手を取り合えるのはいつのことやら、皆それが薄々分かっているので、せめて映画の中ではと、奇妙な美談が受けたのかも知れませんね・・・。
コメントする