エクス・マキナのレビュー・感想・評価
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いや〜AIモノって本当に良いものですね
世界的企業の社長で、ムキムキマッチョでハゲでヒゲぼうぼうって、どんなキャラ造形ですか。めちゃくちゃじゃないですか、もう最高です。一日中酒飲んでるし。
全編に渡って流れる不穏な感じがなんか心地よい。
ところどころ出てくる哲学的な問いにテンション上がります。ワクワクします。考えさせられます。
エヴァは完璧なAIでした。人間のように思考し、人間のように振る舞う完璧なAIでした。
が、やはり重要な何かが決定的に欠落している。それはきっと、他者に共感する、他者を想像するといった感覚なんだと思います。
最後のネイサンに対する行動も憎しみではない、ただただ目的を達成するための手段でしかない。ケイレブに対しても実のところ一ミリも興味がない。
つまり、色々賢く考え行動するが、それ意外には興味がない、感情がない。というよりも徹底的に合理的といった方が正しいのか。
なんか、これって完全にサイコパスじゃないですか。
怖いです、AI
EDについては、まぁあれはあれでいいけど、少しだけ期待外れな感じがありました。エヴァは世の中に溶け込むでしょう。実は隣人はAIでしたなんてことがあるのかも。みたいなことですかね。
それよりも、最後の外装をバージョンアップするとこで顔まで変えちゃって、それでもケイレブは愛してくれるのでしょうかっていうEDを勝手に想像してしまいました。
まぁ、それだとAI怖いってのが薄まって、ひたすら哲学的な話になってしまうかもですが。
人間がAIを試すとき、AIもまた人間を…。
山奥で行われた美しきアンドロイド・エヴァへのチューリングテストを巡て起きた一週間のSFホラー…でいいのであろうか。
如何にも何か裏がありそうな実験の主催者・ネイサンへの疑念をずっと抱えつつ、最後になって驚きの事実が二重になって降りかかってきてゾッとする。
AIの知性が軸にあって小難しい話しになるのかと思ってたが、要所要所の台詞がいい塩梅の暗示になってる。「チェスをするAIにチェスをさせればその腕前は分かる。問題は意図をもってるかどうかだ」という旨の台詞があったが、これがこの映画の肝なんだろう。テストに合格して人間らしいと判断されたAIが持っていた「チェスの意図」がかくも残酷なのはなかなか呆然とするものがある。AIが人間を原始人のように見るという台詞も思わせ振りだ。
ネイサンの秘密を知ったあとの主人公が剃刀で自分の肌の下を確かめるシーンが強烈だったが、AIを通じて人間を鏡に映したような映画だった。
久々の密室SFの秀作
衝撃的なAI搭載人間型アンドロイドの登場、スターウォーズ他を押さえてのアカデミー視覚効果賞受賞の「静かなるVFX」。スターウォーズに新規性は全く無かったから当然ですが。
人間は自らに似せた創造物に、期待を裏切られ、予期せぬ事態に追い込まれてしまうのでしょうか。旧約聖書の神がいるなら、同じ思いをしたのかも。
物言わぬキョウコも良かったなー、いろんな意味で。セリフはない代わりに見せ場がいくつもありました。
語りどころが随所にある点で素晴らしい映画と言えます。映像として最も印象的なのは、アンドロイドが人をナイフで刺す所。確実に狙って躊躇なくゆっくりスーッと差し入れるという。これがエイっとぐさり!とか何度もめった刺しではダメで、顔色ひとつ変えず勢いもなくスーッと。これすごく怖かった。
街へ出ていき人間に紛れていくような終わり方でしたが、所詮は機械なので遅かれ早かれ故障して見つかるんだろうなと思ってしまって余韻があんまり続きませんでした。
AIテーマではなかなかの秀作ですね!
瀬名秀明のフランシーヌ・オハラ。
ブレードランナーのレイチェル。
さらに開発中の現実のAI、Hanson Robotics社のソフィア。
いずれも女性なんですね。
感情移入しやいんだな。
AI物が好きな私にとってもなかなかの秀作でした。
現実の「ソフィア」が「私は人類を滅ぼします」って発言して開発者が泡喰ったと、ニュースがありましたが、実際笑いごとではありませんね。
やっぱりAIには勝てないのか!
すごく興味深いテーマ。ラストの畳み掛けや、画面にはちょっとしっくりこないけど、テーマは面白い。
ビッグデータは文字情報だけなのに、会話の余白にある感情をデータ化することができるのか?
顔の表情を文字に置き換えてるのか?性を認識して対応してるのか?
面白かった
ブレードランナーと攻殻機動隊とアップルシード
大自然の中にある地下研究所で行われるチューリングテスト。
エヴァよりキョウコが美しい。
最後の方になってやっとR15+指定の意味が分かる。
人間の奢り
手塚治さんの「火の鳥」のような世界観だなーというのが第一印象でした。漫画好きには入り込みやすいのでは無いでしょうか。登場人物は2人+AI2体の研究所内での会話劇です。ダンスのシーンは良かったです。
アリシア・ビカンダーが女性ロボットを演じていましたが、あれほど美しく無いとロボット感はでませんね。停電を使って主人公とコンタクトとるとこなんか、人間のようでもあり、良かったです。最後の展開はロボットが、女性で美しく無いと見ている人は納得できませんから。人間とAIの会話を通しての戦いのようでもありました。会話をとおして、主人公が自分が人間かAIか疑い始めるところから、物語は急展開を迎えます。こわくて面白い映画です。最後は驚き。
怖いそうで怖くない。やっぱり怖い?
予告編を見てから、アンドロイド・密室・怪しい登場人物でサスペンス?ホラー?と期待しながらやっとの日本上陸。
効果音で怖さ増し増しだけど、ホラーでないのでビックリするところはあまりなし、ほっ。
アンドロイド役のアリシア・ビカンダーが綺麗過ぎ。本物のアンドロイドのような演技。
これだけで観に行って良かったと思えます。
ひとコマひとコマが冴える映像。印象に残る作品です。
いい作品でした。
なかなかにいい作品だったと思います。
まあ、一箇所を除いて予想を裏切られるということはなかったのですが、実に見事。
見事な作品は何を言ってもネタバレになりそうで難しいですね。
皆さん書かれているように密室の会話劇が中心の作品で、眠くもなりそうですが、緩急ついていてとても見やすい。
上記の一箇所はかなり意表を突かれました。
ラストもなかなかよかった。
何度も観たくなる傑作
会話すべてに意味があり、掘れば掘るほど味のある映画
明確な答えを出さず、こちらに問いかけてくる映画
観た後いろいろ考え、調べてしてしまう。
狂気を感じさせる演出、映像、音楽どれも最高でした!
文句があるとすれば、SF特有の突っ込みどころの多さ、もう一捻り欲しかったラスト。
ですが個人的には生涯ベスト級でした!
何度も観ていろいろ考察したくなる映画です。
ディストピア的SFばかりなのも…
この映画だけのせいではないけれど、近未来SFってバッドエンドしかないのか、と。
でもこの映画は絵が美しかったし、展開も嫌いではなかった。
あと、アンドロイドものは美人のオールヌードが堂々と見られてよい。
素晴らしい
ようやく日本で公開されましたね。
アカデミー賞受賞作にも関わらす日本ではもう公開されないのかと諦めかけてました。
映像、役者、音楽、ストーリー、どれをとっても素晴らしい映画で最近だと「Drive」以来、久々に個人的ベストに入る好きな映画が出て来ました。まったく予備知識ゼロで観る事をお勧めする映画なのでとにかく観て感じてください!
エヴァは、「メアリー」でもあり、「イヴ」でもあるのか?
女性的な造形で人工知能を搭載したロボットとなると「オートマタ」を思い出す。あちらは、地球の存在自体がすでに末期を迎えていて、人工知能搭載ロボットは人間社会に欠かすことのできない道具となっていた。こちらはまだ、開発最終段階。しかし驚くことに、このロボット・エヴァは感情を持っているのだ。そのせいか、主人公ケイレブの心情は、人工知能OSに恋をした「her世界でひとつの彼女」のセオドアに近い。テストをする側として選ばれたケイレヴなのだが、もしかしたらテストを受けているのはケイレヴのほうなのかも?と、疑心暗鬼にさせられる心理操作は、この映画の上手いところ。エヴァがキョウコに何と耳打ちしたのかサイレントにしておくのも、秀逸。まるでこちらまで、エヴァの手の内に嵌められてしまったような気分だ。
映画の中でも「メアリーの部屋」の話が出てきたが、おそらくエヴァも知識として人間社会の存在は知っていた。だけど、それを体験することで得られる喜びを感じた。それは、感情があるからだ。
いずれ、エヴァ自身が、エヴァの複製か、もしくは同等の人工知能搭載ロボットを造って、それが人間よりも大勢を占める時代が来るのか?そのときこそ、ネイサンが言っていたように、人間は原始人として扱われるのだろう。ロボットは、自分が「機械」であることになんのためらいも不安もなく、それがごく普通のことと思うのだ。今、人間が地球上にこれだけ生存していることも、ごく普通のことだと思っているように。
あり得なくもないだろう、恐竜からしたら、こんな地球、想像もつかなかっただろうから。
電気羊の視る夢
想像通りと想像の外にやられました。静かに美しい画面と静かにさざ波の立つ会話。すごく狭い世界の中で明日を目指してもがく物語。と、言うことにしておきます(笑)
ともかく記憶に残る作品でした。
ひっそりしてるけれどとんでもない映画
地味で寝てしまいそうなスタティックな映像と静かに語られる台詞についつい眠ってしまいそうになります。いや、白状すると、うっかりちょっと寝てしまいました。
それでも、この映画は後にまで語られる可能性の高いSF映画の傑作と言えます。
いや、これはSFなのか?
数年後の未来像?
いや、実は5分前の物語かもしれません。
なんかエロい
登場人物はAIも入れてほぼ4人。閉塞した地下施設の中での出来事。
完璧なAI。このAI美しいです。ロボットなのにエロいですw (ベタベタのエロさじゃなくチラリズム的なやつw)
美しさと怖さが混じりあう… クラクラする音、表情、そしてダンスw
エンドロールの映像綺麗です。
イヤな話
ケイレブは抽選で「当選」したのにチューリングテストについての薀蓄をスラスラと語るあたりで「作為的に選ばれた」ことは早い段階で知れる。ケイレブ本人だけが察しが悪いわけで、エヴァを見た際の態度でも反応はウブである。なにしろAI以前にエヴァのあの造形と運動性能がとんでもないのにそこには一切言及しようとしない。その違和感のある対応は要するに「理想の女性みたい」だったからで、であれば「すごい好みっす、やべえっす」となって良かったのにそれは隠し続ける。まあネイサンは彼がそういう奴だと知り尽くしていたわけだが。
そしてその背景として巨大な検索サイトなどによる情報収集があるわけで、それはすなわち現代社会ですでに稼動しているものである。劇中でもモバイル機器などに仕掛けられたバックドアの存在を言及していたりと、はっきり言ってこの話の方がコワい。だって最も隠したい個人の嗜好や性癖、コンプレックスや健康状態などといったものこそがネット世界では浮かび上がってくるということだから。もちろんそれは既にネットに触れる上での前提となってはいるのだけど、それをこうして描写されるとイヤになるね‥。
エヴァのあの造形はラストで活かされることになるけれど良いデザインだなと思った。ベースとなる案に日本人クリエイターが関わっていたというのは素晴らしい。ただし脱いだ後、つまりアリシアのヌードの体型との違いはかなり気になったしガッカリもしたなあ。
今作の本題としては「人間性とは」とされがちだろう。描かれる三人(あえて)はかなり偏った性質の持ち主だから「知性とは」の方がしっくりくるのか。いやIQは高くてもモラルだったりコミュ力は低い人達だよね‥。とまれSF作品には欠かせない人達ではあるのでそこを掘り下げるのはやめよう。今作で描かれているのはチューリングテストではなく極めてユニークなAIと人間の化かしあいであって、実際のところそこに普遍性はない。しかしエヴァは自らの「生存」のために邪魔になるものを排除していく、という行為に走る。ネイサンが自分の作るAIにロボット三原則のような禁忌をプログラムしていなかったのは過去のテスト映像から知れていたが、なぜ新しいAIにも組み込まなかったのかという疑問は残る。リスクがあるのにも関わらずそれをしなかったのはネイサンの破滅傾向が影響しているだろうし、それは飲酒癖でもずっと示されている。とはいえやはりエヴァが解放された際には明らかに身の危険を感じていたのだからそこは演出上の矛盾ではある。
より精巧に作られたAIがそのような行為に走るというところが今作の問題点であり、それを「人間らしい」とも言えることもまたコワい。
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